心に龍をちりばめて の商品レビュー
物語のはじまりは二十年とすこし前の片瀬。そこで養子としてお金持ちの家に貰われた美帆は、大腿の内側に龍のような痣があった。弟が溺れているところを同い年の優司に救われ、お前の為なら死んでもいいと言われる。 それから現在、恋人に結婚を迫られながらも、曖昧にしか返事できない。そして優...
物語のはじまりは二十年とすこし前の片瀬。そこで養子としてお金持ちの家に貰われた美帆は、大腿の内側に龍のような痣があった。弟が溺れているところを同い年の優司に救われ、お前の為なら死んでもいいと言われる。 それから現在、恋人に結婚を迫られながらも、曖昧にしか返事できない。そして優司との再会で、いろいろな真実がほどけていく。 こどもは自分の力で親から産まれてくる。産み出されたのでなく、自らの意志でこの世界に産まれたということ。生き死には結局はひとつのことだから、命というのは自分の意志でどうすることもできる。それでいてまったくどうすることもできない 終わり、絶対に優司死んじゃったと思って落ち込んで立ち直れなくなってたらまさかのうれしい。このひとの作品は順風満帆なすべてを自ら嬉々としてぶち壊して、それで未知の、自分のすきな世界を構築していく主人公が多い感じ!!!弟すごくいいひとっぽいからもっと出演してほしかった かすみさんとかリリコとか、美帆も、強い女のひとだった。でもだからといって美帆のほんとうのお母さんとか、いまのお母さんが弱いかというとそんなことはなくて、やっぱりみどりさんがいちばん弱い。見た目とか肩書きとか、そんなあってないようなもので判断して世界を狭めているひとって沢山いるけど、それってあまりに残酷で可哀想なことだと思った
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白石作品の中では、一番好きかもしれない。 福岡は白石一文作品ではよく舞台となるが、この作品ではヤクザの世界や、少年少女時代の記憶、肉親との関係などが折り重なってストーリーが展開。 なかなかいいんだなぁ。この流れが・・。
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暗い過去を持つフードコーディネーターの美女、政治家を目指す野心的な浮気男、元極道の優しい目の刺青男。恋愛小説になるのかな?入り込めないまま、無理矢理読み終えた。産まれる、生きる、死ぬ、簡単な事は何一つ無いって事は伝わってくるが、登場人物の設定のやり過ぎた感じが気持ち悪く感じた。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
もらいっ子の美帆と優司の話。美人の売れっ子フードコーディネーターと元ヤクザ。 ヤクザやマグロ漁船、食に関する詳細はよく調べてあるなあと感心した。 中身は、最後はへぇと思ったけど途中で豹変する美帆に?だった。
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うー。。期待はずれ。 女の視点で描くのは、やっぱり無理があるんじゃないかな。 白石さんらしく、もっと、男の屁理屈で描いてほしかった。 今まで読んできた彼の著作と比べるとかなりやわらかくて、個人的には興ざめ。
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ふーんって感じ。ストーリー自体、日常に近いところにある話なのに、登場人物の設定が日常から遠過ぎて…。
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白石さんの小説は「設定がしっかりしている」「展開も工夫されてる」けど、「くどく理屈っぽい」「人物像が中途半端」となる。心理描写がこじつけ気味で、設定と人物にずれがある感じ。この作品も美貌の女主人公と幼馴染の元ヤクザの関係、交流は無理があっても読ませる。ただ、これでもかという感じの...
白石さんの小説は「設定がしっかりしている」「展開も工夫されてる」けど、「くどく理屈っぽい」「人物像が中途半端」となる。心理描写がこじつけ気味で、設定と人物にずれがある感じ。この作品も美貌の女主人公と幼馴染の元ヤクザの関係、交流は無理があっても読ませる。ただ、これでもかという感じの積み重ねは疲れる。もっとシンプルでいいんじゃないかなぁ~
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美帆の物事の判断基準が私にはイマイチ理解できなかった。 国会議員とやくざ、そんな男性を天秤に乗せたことがないから、理解できないのも無理ないかも。 我が子を抱いて命を絶つ、、、小説とわかっていても読んでいるだけで辛いです。
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タイトルと表紙にぎょっとしつつも、つい先日著者が福岡市文化賞を受賞している模様をローカル番組で拝見したのと、サイン本だからという理由で買ってしまった本。 別に極道小説というわけではない。 生きるということが、登場人物の視点を通して、また「死」を身近におくことによってよりはっき...
タイトルと表紙にぎょっとしつつも、つい先日著者が福岡市文化賞を受賞している模様をローカル番組で拝見したのと、サイン本だからという理由で買ってしまった本。 別に極道小説というわけではない。 生きるということが、登場人物の視点を通して、また「死」を身近におくことによってよりはっきりと描かれている。 以前読んだ別の著書でも「死」を眼前におくことで生きるということが持つ意味が描かれていたが、こちらの作品の方がよりわかりやすいと思う。 何より時間と記憶の描き方が秀逸。敢えて過去と現代をいったりきたりする中で、その時によって記憶の幅が違ったりするのはまるでリアル。現実には、知らないわけではない、忘れているわけではない、しかし、引き出しの奥にしまい込まれた記憶というものもあり、その記憶の顔の出し具合で感情が左右されることなど誰しもに起こっていることであろう。 「美人はなかなか幸福になれない」 という言葉が印象的だった。 テンポよくぐんぐん読める作品。
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