「自律神経免疫療法」入門 の商品レビュー
総合病院の外科医だった著者が 自身の思いと経験から生み出した治療法の ノウハウと患者の経験談がまとめられている。 著者の患者からのデータだけなのでエビデンスは弱い。 それでも著者は確固たる信念と自信をもって 日々、治療にあたっているようだ。 そもそも人間も病気も未知の部分が多く...
総合病院の外科医だった著者が 自身の思いと経験から生み出した治療法の ノウハウと患者の経験談がまとめられている。 著者の患者からのデータだけなのでエビデンスは弱い。 それでも著者は確固たる信念と自信をもって 日々、治療にあたっているようだ。 そもそも人間も病気も未知の部分が多くあるうえ 信頼度の高いエビデンスを得るには 時間もお金も労力も必要になってしまう。 エビデンスだけで治療の有効性をみるのではなく 自分で責任を負い 自分の感性をもっと大切にしてもいいのかもしれない。 「私が治しているのではなく あなたの治癒力が治しているんですよ」(p72) 謙虚で力強い言葉は患者にとって 体調回復への自信にもなるし ファイトがわくのではないだろうか。 医療の分業化が進む昨今 こんなふうに丸ごと診てくれるかかりつけ医がいたら 心強いだろう。
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どうも、バージョンアップを続けている、治療法なのだと感じた。 DVDでやっている、福田先生のやり方は、私が通っていたクリニックの鍼灸師とは異なる方法だった。自分の場合は、首から肩にかけて凝るので、その方法を習っていた。頭も刺激していたので、自分で、メンテナンスをするのに、どうやっ...
どうも、バージョンアップを続けている、治療法なのだと感じた。 DVDでやっている、福田先生のやり方は、私が通っていたクリニックの鍼灸師とは異なる方法だった。自分の場合は、首から肩にかけて凝るので、その方法を習っていた。頭も刺激していたので、自分で、メンテナンスをするのに、どうやってやるか、確認するために、購入した。経絡の位置はなんとなく分かったが、奥が深いなぁ。
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※このレビューにはネタバレを含みます
「自律神経免疫療法」は、磁気針や注射針を用いて全身にある治療点を刺激するもので、自律神経のバランスを整え、免疫を高める効果に優れた治療法です。 免疫系の主役である白血球は、血液の流れに乗って全身を監視し、体に侵入した異物やウィルス、細菌、異種タンパクを見つけ排除することで体を病気から守っています。 著者らは、白血球のはたらきは自律神経である交感神経と副交感神経により調整されている法則を発見し、よって両者の神経バランスが崩れることは様々な病気の発症を許すこととなると考え、独自の免疫理論を展開する。その理論はシンプルであり、本書は免疫のことを全く知らない人でも読みやすいように書かれています。 免疫理論からの病気の成り立ちは簡潔には次のように説明される。 自律神経のバランスが交感神経に偏り過ぎれば、その支配下にある白血球のうち、顆粒球が増加し、活性酸素による組織破壊が進み、ガン、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、潰瘍性大腸炎、糖尿病などが発症する。 反対に副交感神経に偏り過ぎれば、その支配下にあるリンパ球は微量の異物にも反応するようになり、リウマチなどのアレルギー疾患を引き起こす。 交感神経、副交感神経いずれが偏り過ぎても病気を引き起こすということですが、本書では、これら病気の約8割を占めるものがストレスによる交感神経の偏りであることから、極力でよいから、できるだけストレスを溜めないよう心掛けて生活することを繰り返し説いています。ですが、“薬”というストレスだけは、積極的に取り除かなければならないことを強調して言っています。一般薬として使用頻度の高い痛み止め、治療薬として用いられるステロイド剤、免疫抑制剤、抗がん剤、降圧剤、利尿剤などの現代医薬のほとんどは交感神経を緊張させるはたらきがあるからです。 著者の一人である福田稔先生は、実際に臨床を行っていたわけですから、回りの医療関係者からの風当たりも強かったのではないでしょうか。福田先生は日々の診療が多忙を極める中、脳梗塞、狭心症、心不全で倒れ、その後うつ病も患ってしまうことになるのですが、そのときの体験談を書いた「うつから学んだ病気の治し方」の章は胸にジーンとくるものがあります。 著者らは、病気を治すのはあくまで患者さん自身だというスタンスをとっています。 患者さん達の体験談の章では、病気を治すのは、薬でもなく、治療を施す側でもなく患者さん自身なのだということを教えてくれます。 現在受けている治療法がどんなものであれ、また何の治療も受けていなくとも、体が回復するときはこのような免疫系がはたらいている。そう思うと自分の体に感謝したくなります。
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