女王国の城 の商品レビュー
江神さんが謎の失踪!という驚愕の事態に、EMCのいつものメンバーが向かった神倉は、急成長の途上にある宗教団体の聖地だった……というところから、本作の物語はスタート。 ちなみに物語の年代は前作「双頭〜」からほとんど進んでなく、1980年代後半~1990年代初頭が舞台のよう。 その...
江神さんが謎の失踪!という驚愕の事態に、EMCのいつものメンバーが向かった神倉は、急成長の途上にある宗教団体の聖地だった……というところから、本作の物語はスタート。 ちなみに物語の年代は前作「双頭〜」からほとんど進んでなく、1980年代後半~1990年代初頭が舞台のよう。 そのため、「インターネットって何?」というアリスの台詞や、「個人が携帯できる電話があればいいのに」というマリアの台詞がちょっと微笑ましかったりも。 逆に言うと、この年代設定によってクローズド・サークルの状況が作りやすいというところもあるのかもしれない。クローズド・サークルはこのシリーズにおいて、「読者への挑戦」と並ぶ最大の醍醐味ですから。 今回も我らが江神さんは冴えています。そんな江神さんをアシストするEMCメンバーももちろん大活躍。 江神さんの推理に関しては、犯人が使った時間トリックにちょっと疑問を感じつつも(そんなうまくいくものなの?)、でも非常にロジカルな組み立てで面白かった。 犯人の動機も、個人的には納得できるものでした。ああ、なるほどなー、と。 突拍子も無いアリバイトリックや殺害動機が絡んでないので、まさに本格派にふさわしい一本だったと思う。 一番最後に、「何故江神さんがこの地まで赴いたのか」が明かされるのですが……それはちょっと複雑な気持ちになってしまった。 でも、江神さんにとっては良かったのかな。きっと良かったんだよね。 あとは個人的に、このシリーズで楽しみなのがアリスとマリアの関係。 今回はもうちょっと発展する?と思ってたんだけど……。 ストーリーの展開も、アリスとマリアの一人称が交互に使われていたし。 アリスの気持ちはわりとはっきりしてきたような。「マリアと2人だけで江神さんを探しに行きたい」という願望(?)を抱いたり、マリアは江神さんに惹かれてるのか?とやきもきしたり。 ラストシーンはこの2人のやり取りで終わるのですが、いい雰囲気なんだけど、マリアの気持ちがアリスに傾いているのかどうかは……微妙。 もうちょっとだ、頑張れアリス!(笑) 長編ながらも最初から最後まで一気に読めて、しかも後味すっきり!な一冊。
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学生アリスシリーズ。母校である同志社大学の学生の話。 トリックも話も対した事ないと思うんだけど、世間の評価はすごく高い。 とりあえずシリーズ全部読んでから判断しよう
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
図書館にて借りました。 とってもぶっとくて泣きそうになりながら通勤に読みました。 学生アリス・江神シリーズです。 タイトルとは違って、宗教+UFOネタ。 江神さんがそこの城に姿をくらまして、仲間が助けに・・・みたいな。 「直ぐ出れるのに」「出れない」 「電話があるのに」「かけられない」 この駆け引きが絶妙でした!
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今月の13冊目。今年の125冊目。 シリーズ物でこれは4作目らしいですが、最初からこれを読んじゃいました。うーん、なかなかに筋が通っていて、面白かったです。しかし、可能性の問題なら話を広げればいくらでも出てくることであって、びしっとこれ1本と決まらないもどかしさも感じました。た...
今月の13冊目。今年の125冊目。 シリーズ物でこれは4作目らしいですが、最初からこれを読んじゃいました。うーん、なかなかに筋が通っていて、面白かったです。しかし、可能性の問題なら話を広げればいくらでも出てくることであって、びしっとこれ1本と決まらないもどかしさも感じました。ただ、推理の切れ味は、すごい良かったです。あと、この城の図は必要なのか?ということと、できるなら最初の頁に欲しかったということです。特に、前者については本当にそう思わざるを得ない。
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長かった! 江神さん。 人類協会という宗教団体の総本部で起こる殺人事件。 なかなか、入ることができず、 一度入ったあとは、出してもらえない。 殺人事件が起こっても、 警察を呼ばずに内部で事件を解決しようとする教団幹部。 しきりに言われる、待って欲しいという”期限” 警察を呼ば...
長かった! 江神さん。 人類協会という宗教団体の総本部で起こる殺人事件。 なかなか、入ることができず、 一度入ったあとは、出してもらえない。 殺人事件が起こっても、 警察を呼ばずに内部で事件を解決しようとする教団幹部。 しきりに言われる、待って欲しいという”期限” 警察を呼ばない理由。 姿を見せない、若き女王様。
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面白い。 もともと学生アリスが好きなのもあるが、やはりこの人の書き方としては学生の方が合っているのでは? ちょっと軽いかんじや江神さんの軽い中二感が逆に好きになれる。 ただ宗教は怖いなと思ってしまったが。
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監視カメラのビデオテープ紛失、いかにもなダイイングメッセージ、11年前に神倉で起きた未解決の密室殺人など、奇妙な謎が複合して魅力的です。 途中、「城」からの大脱走劇や闖入者発見の件は蛇足でしたが、一つ一つ切り崩していくロジックは秀逸。宗教団体の内部が警察を呼ばない理由も印象的です...
監視カメラのビデオテープ紛失、いかにもなダイイングメッセージ、11年前に神倉で起きた未解決の密室殺人など、奇妙な謎が複合して魅力的です。 途中、「城」からの大脱走劇や闖入者発見の件は蛇足でしたが、一つ一つ切り崩していくロジックは秀逸。宗教団体の内部が警察を呼ばない理由も印象的です。
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前作『双頭の悪魔』より実に15年7ヶ月ぶりとなる学生アリスシリーズの新刊。 内容云々より、ただもう出ただけで感無量というかなんというか。
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昨年に買っていた100円小説。いやー、面白かった。厚い。読み応え抜群。 このシリーズは買ってもいいかも。
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11年前の事件の真相も、今回の事件の真相もただただ悲しい。 事件が起きるという事は、 そういう事だとは思うけど。 城からの大脱走&逃亡劇は手に汗握る展開。 そして、犯人の凶器強奪説については、モチさんと同じ事を考えてた。 嗚呼、またやられた。 その後のアリスの「またこ...
11年前の事件の真相も、今回の事件の真相もただただ悲しい。 事件が起きるという事は、 そういう事だとは思うけど。 城からの大脱走&逃亡劇は手に汗握る展開。 そして、犯人の凶器強奪説については、モチさんと同じ事を考えてた。 嗚呼、またやられた。 その後のアリスの「またこの先輩を好きになったしまった。」という様な台詞がお気に入り♪ (*´艸`*) (2013/5/5 読了)
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