疲れすぎて眠れぬ夜のために の商品レビュー
昨夜は 眠れなかったので、そうだそうだ。 内田樹の本があった とおもって、 『疲れすぎて眠れない夜のために』をてにとって読み始めた。 眠れるための ことが書いてあるかとおもったら、 そうでなくて 『疲れすぎないように どうするか』が 書かれていた。なるほど。 疲れなければいいわ...
昨夜は 眠れなかったので、そうだそうだ。 内田樹の本があった とおもって、 『疲れすぎて眠れない夜のために』をてにとって読み始めた。 眠れるための ことが書いてあるかとおもったら、 そうでなくて 『疲れすぎないように どうするか』が 書かれていた。なるほど。 疲れなければいいわけだ。 でも、元気だったら、よけい眠れないじゃないか と思ったりした。 小さくはあるが確固とした幸せ。 ほっかりした 幸せ を 行動規範にしたほうがいいと良い というおすすめ だった。 ワンランク 上では なく ワンランク 下でいいよ。 無限の可能性があっても、可能性は有限だから、 目標の適正と優先順位をつけて我慢しなさい とか。 『ああ、へばった。』と正直に 申告しよう。 ふむ。そうだね。私も 最近疲れたので 休もうとしているのに ちょうどいいや。疲れた時には 疲れたと言おう。 どっこらしょっと。 『人々が自分の幸福を利己的に追求すれば、結果的には必ず自分を含む共同体全体の福利を配慮しなければならない。』 利己的と利他的は対立するものではなく、 利己的を追求すれば 利他的にもなるはずなのだが なぜ、そうならないのかといえば、 利己的になりきれていないからだ。ということなのかな。 『不愉快な人間関係に耐える能力』を持っても、意味があるのか。 それは 有害であり、命を縮めるだけだ。 我慢することも意味がないよね。 耐えることが 自分の存在証明であるはずがない。 嫌いなものは 嫌いだと言えばいい。 女性のサクセスモデルが アメリカ基準を導入しているので 苦しくなるのだ。 100メートル競走を、90メートルのところからスタートする人と競争して勝つわけない。 無理なところに自分の目標を設定しても意味がない。 覇気がない。野心がない。 男性が仕事に命を削って働くことの意味 にたいする 女性的価値・対抗軸、批評的位置。バランサー。 『そんなことどうでもいいじゃないの』 『それよりもっとおいしい物をたべてほっこりしましょうよ』 価値の一元化、男性的価値観への統合。 『女性で初めて』とかいう『歴史的使命』 そういう上昇志向が間尺にあわないと思うようになっている。 日本は 恥の文化。 『人様には見せられないざま』 『世間には顔向けできない。』 『はしたないこと』『さもしいこと』 神様が見ているのではなく、自分の中の『人』がみている。 他人の眼で判断しているのではない。 まぁ。無理したり 我慢したり するのは 疲れちゃうからね。疲れない生き方をしてよいのだよ。
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内田樹読みたい熱が急に来たからとりあえず近所の本屋にあったのを。 エコロジカルニッチ論、「らしさ」については本当によく考えなければと感じた。自分が感じている違和感をずばりと書いてくれるありがたい人。
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全体的に内田ワールドですが、この歳になって読み始めた私にとっては、今までと、これからを発見させられる方です。 『「できるけど、やらない」というのが「らしさ」の節度であり、そこからにじんでくるものが、「身の程をわきまえている」人間だけが醸し出す「品格」というものなんです。 「品格」...
全体的に内田ワールドですが、この歳になって読み始めた私にとっては、今までと、これからを発見させられる方です。 『「できるけど、やらない」というのが「らしさ」の節度であり、そこからにじんでくるものが、「身の程をわきまえている」人間だけが醸し出す「品格」というものなんです。 「品格」なんていうと、なんだかずいぶん仰々しいものに思えるかも知れませんが、「品」というのは、要するに、「らしさ」の内側にあえて踏みとどまる節度のことです。』 エコロジカル・ニッチかぁ…
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書店で見て購入。 働きかた、個性や家族といった事柄に、著者の見方、考え方が披露されている。そういう考え方もあるのか、と興味深かった。
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抜く ということの重要性。 成長する ではなく 立ち止まる ことの意味。 当たり前なことが当たり前でない近代の病への処方箋。昼から飲むビールへの讃美歌。 「草原のど真ん中の一本道を あてもなく浪人が歩いている ほとんどの奴が馬に乗っても 浪人は歩いて草原を突っ切る 早...
抜く ということの重要性。 成長する ではなく 立ち止まる ことの意味。 当たり前なことが当たり前でない近代の病への処方箋。昼から飲むビールへの讃美歌。 「草原のど真ん中の一本道を あてもなく浪人が歩いている ほとんどの奴が馬に乗っても 浪人は歩いて草原を突っ切る 早く着くことなんか目的じゃないんだ 雲より遅くてじゅうぶんさ この星が浪人にくれるものを見落としたくないんだ 葉っぱに残る朝露 流れる雲 小鳥の小さなつぶやきを聞きのがしたくない だから浪人は立ち止まる そしてまた歩きはじめる」 15歳少年 山田洋次
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静かに「聴く」 好きと思いつつ、実は2冊目?の内田樹さん。 徒然なるままに思ったことを書き述べられているエッセイのようだ。 しかし、最初の章では、読み進めながらいちいち、前提や論理に引っかかりを覚えながら読んでいた。おそらく著者の知覚する世界と私の世界が違うためだろう。 (しか...
静かに「聴く」 好きと思いつつ、実は2冊目?の内田樹さん。 徒然なるままに思ったことを書き述べられているエッセイのようだ。 しかし、最初の章では、読み進めながらいちいち、前提や論理に引っかかりを覚えながら読んでいた。おそらく著者の知覚する世界と私の世界が違うためだろう。 (しかし、やはり女性のサクセスモデルに万能キャリアウーマン、男性には漫画家を持ってくるあたりまだ納得いかないのだが) さておき、第3章の体の感覚に関する講話は興味深かった。 確かに、気配に鈍重になっていると思う。 集中している時は仕様がないかもしれないが、日常でも背後から自転車が近付いてきたり、前方の人とお見合い状態になってしまったり…。 常に緊張しているのは気が張りそうだが、外に出たら何があるかわからない、という程よい緊張感はかえって日常や人生を鮮やかにしてくれるかもしれない。 守破離
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内田樹先生の御本を初めて買った。 ブログ読んでたけど、ブログっぽい本やった。 すごいなぁーって思うところほとんどやったけど、ときどき「やっちゃえばいいんですよ。(しちゃえばいいんですよ。)」的な言い回しがあって、多少の乱暴さがあった。 1970年あたりで、日本は云々、とか。 ...
内田樹先生の御本を初めて買った。 ブログ読んでたけど、ブログっぽい本やった。 すごいなぁーって思うところほとんどやったけど、ときどき「やっちゃえばいいんですよ。(しちゃえばいいんですよ。)」的な言い回しがあって、多少の乱暴さがあった。 1970年あたりで、日本は云々、とか。 武士の背中がどうとかいうのは、特におもしろかった。 家族というシステムが崩壊しかけてるとか、すでにしてるとかいうのを考えると、結婚とか子づくりとかいうのは、どうすべきかなーと思った。 仕組みとかシステムは、生まれたんだから死ぬってのは、なかなか考えなければなりませんよね。 私の身の回りでシステム化していることについてもそうだし、そのほかについても。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
この著者はあまり自分を追い詰めない、目標はほどほどにという教育家らしからぬお奨めを書いています。なかなかユニークな経歴の方らしい内容です。哲学者だと思っていましたが、どちらかというと教育心理学に近い分野でしょうか。DVが増えて社会問題になっていることについて、子どもの頃から父親に殴られて育った女性が殴られることを愛情と受け止めようとしてきたため、DVの被害者に多いという話は全く納得です。「愛しているんだから」の言葉で何でも許されてしまうようなTV番組などが影響しているのかも知れませんね。「ほんとうの自分」に出会うのは、自分のことを全く知らない人ばかりの土地に行くこと、というアイロニーにも頷けるものがありました。初心のまっさらな状態に戻ることが出来るからこそ、旅行が楽しいのだと改めて思います。分かりやすい語り口で30-40歳代の女性に支持されたというこの本に納得しました。
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心にストンと落ちることがたくさんあり、自分が悩んでいることへのヒントが見つかった気がする。 長いこと澱や枷となっていたことはむしろ正しい方向であって、「らしさ」や「型」を追求することが未来への道となることに気がついた。間違いなく良書であった。
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向上心を持つことは良いことだと思っていたけれど、違う視点をこの本によって教えてもらいました。 手を抜くのも悪くないな〜
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