疲れすぎて眠れぬ夜のために の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
タイトルに惹かれて手に取ったものの、結局「疲れすぎて泥のように眠る日々」が続いた揚句、本棚で眠らせてしまった一冊。 内田さんが武道を通して深めていった身体観については著書で読んだことがあったが、他にも真に利己的になるとはどういうことか、リスクテイキング、家族観、日本における型の文化など、さまざまな事象に触れて論じている。 そして語りおろしが元になっているため向かい合って意見交換をしているような気持ちになりながら読める。例え方も分かりやすく明快だ。 たとえばゼミの教授が常々話していた俯瞰することの大切さを、内田さんはマッピングという語を用いて論じていく。方角や地点といった言葉と親和性があり、後の説明がすんなりと頭に入りやすい。 そして、この本の中でいちばん、「なるほど」と腑に落ちたのは家族論について述べられた巻末の一章である。常々、「友達親子」という語に違和感を覚え、かといって家父長制度に戻るべしという視点に立つわけでもない私は、内田さん考える家族の在り方に深くうなづき、私の言いたかったことはこれだ!と叫びだしそうになったのだ。
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改めて読み返すと終盤にある「資本主義VS人類学」がいいと思いました。 進化の方向とは逆に差異化をできるだけ少なくするのが資本主義からくる必然だそうです。今の私たちの興味関心は隣の人とちょっとだけ違うことですが、実際は大きな目でみると日本人という枠でも、世代という枠でもある小さなニ...
改めて読み返すと終盤にある「資本主義VS人類学」がいいと思いました。 進化の方向とは逆に差異化をできるだけ少なくするのが資本主義からくる必然だそうです。今の私たちの興味関心は隣の人とちょっとだけ違うことですが、実際は大きな目でみると日本人という枠でも、世代という枠でもある小さなニッチの枠の中に閉じ込められてしまっている、小さな差異を気にしている我々は大きな差異に気づけない、というところが面白かったです。 詳しくは http://d.hatena.ne.jp/ha3kaijohon/20120609/1339255878
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癒し系自己啓発かと思いきや、内容はかなり違いました。 新しい切り口からの家族論・社会論など。 ユニークで中々面白かったです。
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この本を読んで何か偉そうに言葉を紡ぐとしたらそれができるのは愚かな人だけだ。…と言葉にすることすら恥ずかしい。ただただ称賛の拍手を贈る。
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(以下引用) でも女の子のほうはそうじゃない。若い男性がマスターしている「サクセスモデルといっても、あんまりリアリティないしなぁ。でもま、明日もオツトメですわ」というような、半分本気、半分適当、というような微妙な手抜きの仕方については、訓練を受けたことがないんです。「手を抜く」と...
(以下引用) でも女の子のほうはそうじゃない。若い男性がマスターしている「サクセスモデルといっても、あんまりリアリティないしなぁ。でもま、明日もオツトメですわ」というような、半分本気、半分適当、というような微妙な手抜きの仕方については、訓練を受けたことがないんです。「手を抜く」というようなことは訓練を受けないと身につかない社会的技能なのです、実は。だから、女性の方が社会的な成功の幻想をむしろ信じやすいにではないでしょうか。(P.44) 六十年代日本の驚異の経済成長というのは、もちろん技術力や勤勉さもありますが、根本にあるのは、ユーザーと相対したときのビジネス側の「ユーザー・フレンドリー」の精神がずいぶん関係していたんじゃないかとぼくは思います。相手の意に沿うように気配りをしつつ、ビジネスを進めていくという日本のビジネススタイルは戦後の経済成長に大きく寄与したぼくは思っています。(P.67) 気づいてない人が多いのですが、ビジネスの愉しさは、お金が儲かることではなく、何か新しいことをすると、そに結果がすぐ出る、その「反応の速さ」にあります。(P.70) オルテガ・イ・ガセーは「弱い敵とも共存できること」を「市民」の条件としていますが、これはとてもたいせつなことばだと思います。(中略)「強い敵」とは誰だってしかたなしに共存します。共存するしか打つ手がないんですから。でも「弱い敵」はその気になれな、迫害することだって、排除することだって、絶滅させることだってできる。それをあえてしないで、共存し、その「弱い敵」の立場をも代表して、市民社会の利益について考えることのできる人間、それを「市民」と呼ぶ、とオルテガは言っているのです。(P.117)
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久しぶりに内田樹を読んでみようと手に取ってみて、枕元に置いて眠れない日に少しずつ読んでいたのだが、確かに安らかな眠りをもたらしてくれたように思える。
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わたしの好きなひとが内田さんの本ばかり読んでいるので気になって手にしてみた。むずかしいようなことをさらさらさら〜っと流暢に語られる、大学講義みたいな本でした。くそー頭良いなあ…と圧倒されつつもハッとさせられる箇所がいくつもあって、ブックマークがたくさん並びました。ファンが普遍性を...
わたしの好きなひとが内田さんの本ばかり読んでいるので気になって手にしてみた。むずかしいようなことをさらさらさら〜っと流暢に語られる、大学講義みたいな本でした。くそー頭良いなあ…と圧倒されつつもハッとさせられる箇所がいくつもあって、ブックマークがたくさん並びました。ファンが普遍性を求めること、マップする視点のこと、武道のこと、家族のこと、わたしにとっての新しい視点や逆にウンウン頷いてしまうところがあり、特に印象に残りました。
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「利己的」という言葉の解釈にハッとした。 真に利己的であろうとするならば、 短期的には損をするような選択もするもんだよな。 視野狭窄になって、 その場の利益だけを考えてしまうのが、 今の「利己的」という意味になっている。 無時間的な等価交換の経済モデルが、 骨身...
「利己的」という言葉の解釈にハッとした。 真に利己的であろうとするならば、 短期的には損をするような選択もするもんだよな。 視野狭窄になって、 その場の利益だけを考えてしまうのが、 今の「利己的」という意味になっている。 無時間的な等価交換の経済モデルが、 骨身に染みているんだろうなぁ。 なんか遣る瀬ないけれど、 「人間は"思ったより"もバカだった」という前提で、 この先の社会制度を考えないといけないのかもわからないね。
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タイトルと内容の結びつきが難しいが、内容に合うタイトルが思いつかない。 世の中の本質を表していて、人として自分を見つめなおした。
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内田さんの本はいつも腹落ちする内容。疑問に感じていた世の中の流れに、自分も流されたほうが正解なのかなぁって悩んだけど、この本を読んだら、やっぱり自分の信念は大切にしようって思えました。いろいろ考えさせられたり背中押してもらえたり、内田さんの視点から語られる物事は何でこんなにも適確...
内田さんの本はいつも腹落ちする内容。疑問に感じていた世の中の流れに、自分も流されたほうが正解なのかなぁって悩んだけど、この本を読んだら、やっぱり自分の信念は大切にしようって思えました。いろいろ考えさせられたり背中押してもらえたり、内田さんの視点から語られる物事は何でこんなにも適確だと思えるんだろう。ずっと持っておきたい一冊です。
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