介護入門 の商品レビュー
介護の真髄。 イカれてる葉にイカれてる脳の癖に、やけに真ん中に響く。 一人称で延々と。 読みづらいのに、回りくどいのに、ふと出てくる言葉に、想いに、共感する。 いるよ。 たまに来て、自分は分かってます。 苦しいねぇ。うんうん。 みたいなやつ。 たまに見る一瞬が、それこそ全てだと思...
介護の真髄。 イカれてる葉にイカれてる脳の癖に、やけに真ん中に響く。 一人称で延々と。 読みづらいのに、回りくどいのに、ふと出てくる言葉に、想いに、共感する。 いるよ。 たまに来て、自分は分かってます。 苦しいねぇ。うんうん。 みたいなやつ。 たまに見る一瞬が、それこそ全てだと思うやつな。 それこそ本物の一瞬だよ。
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「介護入門」「市町村合併協議会」「既知との遭遇」 正直なにが評価されたのかぴんとこない。 単線的でない語り? YOニガー式のおふざけ? こういうだらしのない饒舌体はどうにもキモチワルイ。 町田康のような端整さもないし。 そして題材としてはすでに古い、ということなのかもしれない...
「介護入門」「市町村合併協議会」「既知との遭遇」 正直なにが評価されたのかぴんとこない。 単線的でない語り? YOニガー式のおふざけ? こういうだらしのない饒舌体はどうにもキモチワルイ。 町田康のような端整さもないし。 そして題材としてはすでに古い、ということなのかもしれないとは感じた。 他の収録作に「なんで村上龍みたいな喋り方してんだよ」という台詞があってそこだけくすっときたが。
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物凄く面白くてびっくりした。今年に入って読んだ本の中で一番脳天にヒットしてきた小説かもしれない。というか、文庫本を何度も読み返したのが久しぶり。購入後2日で現在既に再読したくなった。 この小説における介護はあくまで思想を具体化するための「モチーフ」であって「テーマ」ではない。...
物凄く面白くてびっくりした。今年に入って読んだ本の中で一番脳天にヒットしてきた小説かもしれない。というか、文庫本を何度も読み返したのが久しぶり。購入後2日で現在既に再読したくなった。 この小説における介護はあくまで思想を具体化するための「モチーフ」であって「テーマ」ではない。矢継ぎ早に語られる介護の具体的な話題はむしろ、人間の普遍性をこれでもかと示してくる。 自らの手は汚さぬまま偽善を振りまくことで自己満足感を得て酩酊する親族。出口が見えぬ永遠。部屋から流れてくる曲は、橋の上から叫ぶ自殺志願者を歌う洋楽。橋の上にいる奴と、橋の下から彼に声をかけている奴は、どちらがより人間らしいのだろか。 いま介護が社会問題として取り上げられる中、その社会問題化、とりわけ介護ニアイコール地獄、という(傍観者による)記号的概念。そこに『介護入門』は真っ向から突進し、アンチテーゼを高らかに叫ぶ。 「《介護地獄》、おお、なんと哀れな貧しい言葉か! (中略)使い古された言葉によって、読者を事件の生産者候補として養殖し、新たな商材を開発しているのだろ?」(p71) 芥川賞受賞作。
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2004年上半期芥川賞受賞作。怨念饒舌体、あるいは破滅型饒舌体といった独特の文体。文庫本にして100ページ余りをひたすらに叫び続けるのだ。誰に向って?「朋輩」すなわち読者にだ。この叫びを、あるいは祖母の介護の体験を、我々は彼と共有できるのか?できはしないことを、彼も、そして私も、...
2004年上半期芥川賞受賞作。怨念饒舌体、あるいは破滅型饒舌体といった独特の文体。文庫本にして100ページ余りをひたすらに叫び続けるのだ。誰に向って?「朋輩」すなわち読者にだ。この叫びを、あるいは祖母の介護の体験を、我々は彼と共有できるのか?できはしないことを、彼も、そして私も、あるいは君も知っている。この斬新な語りのスタイルに、選考委員の中にも「評価しない」と言う人や「全く意外だった」と言う人も。私の心配は、後が続くだろうかということだ。この文体は維持することも、捨てることも難しいのではないだろうか。
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どこかの書評でも見たし、友人も言っていたけど、「作った」感が強い。でも多分、それだけの事をしないと書けないことなんだろうと思う。 主人公の心の叫びは「そうなんだろうな」と思うが、実際、自分が介護する立場になったら、どうなるんだろう?きちんと家族の襁褓を替える事が出来るだろうか?...
どこかの書評でも見たし、友人も言っていたけど、「作った」感が強い。でも多分、それだけの事をしないと書けないことなんだろうと思う。 主人公の心の叫びは「そうなんだろうな」と思うが、実際、自分が介護する立場になったら、どうなるんだろう?きちんと家族の襁褓を替える事が出来るだろうか?なんて聞くまでもなく、今の答えは、正直、否だ。もちろん、まだまだ自分の事ではないという余裕もあるのだが、いざその日が来たら、隣の部屋へ逃げるんじゃないだろうか。というか、逃げられるのなら逃げたいYO.
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mob。奇をてらった文体だけど、「同じ言葉を繰り返す」、「同じ言葉をすべらす」(表現を変える)進行は評価。蝉の読経と<核>の使用目的は喜欢。
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芥川賞作品ってことと、独特の文体に最初抵抗があったけど、予想外に深くて鋭く、いろいろ考えさせられてしまった。
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面白いは正義、って奴だ。 屈折してんだか真っ直ぐすぎるんだかよう分からん主人公がブラックユーモア溢れる過激な語りを吐き出したり介護に対する真摯な姿勢と言うものを説いたり、とにかく全編に渡って主人公の心情が延々と並べ立てられる話。なのに面白い。 タイトルの『介護入門』ってのは伊達じ...
面白いは正義、って奴だ。 屈折してんだか真っ直ぐすぎるんだかよう分からん主人公がブラックユーモア溢れる過激な語りを吐き出したり介護に対する真摯な姿勢と言うものを説いたり、とにかく全編に渡って主人公の心情が延々と並べ立てられる話。なのに面白い。 タイトルの『介護入門』ってのは伊達じゃなく、介護をするにあたっての心構えについて、語り手の視点を通して伝えようと言う意思が汲み取れる。 心温まるよ。
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こういう文体の小説を読むのは初めてでしたし、 こういう本が芥川賞をとったのも衝撃的でした。 文体に好き嫌いがあるかもしれませんが、私はかなり面白かったです。 けっこう介護に役立つことも載っています。小説なのに。 ただ、内容は、介護してない人には共感できないのかもしれません。...
こういう文体の小説を読むのは初めてでしたし、 こういう本が芥川賞をとったのも衝撃的でした。 文体に好き嫌いがあるかもしれませんが、私はかなり面白かったです。 けっこう介護に役立つことも載っています。小説なのに。 ただ、内容は、介護してない人には共感できないのかもしれません。 私自身、親の介護をしてからこの本を手にとったので、胸を打つものがあったのかもしれない。 介護の経験がない人にも読んでもらいたいですが、介護の経験がある人、これからそういう仕事に携わる人にぜひ読んでもらいたいですね。
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