陰の声 の商品レビュー
長崎の仕事は終わったが,江戸に戻っての続きがあるか?〜中川飛騨守が江戸に戻った後も,重蔵と団平は長崎に残った。行きつけの呑み屋の息子の嫁が拐かしにあうが,十両という身代金は重蔵が請け負った。5両2分しか入っていない巾着を受け取りに来た使いを捕らえるが,人質は船に縛られて乗せられて...
長崎の仕事は終わったが,江戸に戻っての続きがあるか?〜中川飛騨守が江戸に戻った後も,重蔵と団平は長崎に残った。行きつけの呑み屋の息子の嫁が拐かしにあうが,十両という身代金は重蔵が請け負った。5両2分しか入っていない巾着を受け取りに来た使いを捕らえるが,人質は船に縛られて乗せられて発見される。嫁の言行が怪しいと見て亭主を責めると,嫁は人参欲しさに抜け荷の手伝いをしたと白状し,重蔵は咎め立てせず,泳がすことに決める。数ヶ月後,漁船で独り漂流していた漁師が発見されるが,鱶に襲われて仲間二人は食われたと云う。怪しんだ団平が村まで送り届けようとすると薩摩者らしきものに襲撃され,女賊りよの声が闇から聞こえてきた。呑み屋で立てかけて置いてあった重蔵の鞭を盗み掛けた水主を責めると博打場を仕切っている江戸者が褒賞十両で客に呼び掛けたという。月のない晩,賭場に鞭を持った水主が現れるのを見届けていたのは,音無しの喜兵衛の右腕・小弥太と左腕・りよであった。内容を知ろうと床下に潜り込んだ隙に撮り方が賭場周辺を固め,裏に廻って様子を見ていた盗賊二人は抜け穴から出てきた壺振りを親分に会わせるために引き立てる。重蔵の鞭に恨みを持つ壺振りは薩摩の手先・孫四郎の提案で漁師の嫁を使って鞭を盗み出すが,受け渡しの場に漁師と団平が飛び込んで混乱する中,孫四郎は団平に斬られて絶命し,鞭を手に入れた壺振りは重蔵のスパイだと判断したりよに殺害された。油を密輸しようとした者が相手であるオランダ人と薩摩に裏切られ独り島流しにあっていたが,島抜けしたとの噂の最中,オランダ人が遊郭で殺害され,薩摩の手先も殺害されたことで,オランダや薩摩の抜け荷の確信を得た重蔵ではあったが確証はない。団平の元に,冷酷非道なるりよを捕らえるべく文が投げ込まれた。罠と知りながら飛び込み,あっさり捕らえられた団平を追ってきた百姓女たねも捕らえられ,重蔵を呼び出す書状に渋々同意する中,重蔵が洞窟に現れた。屏風の陰にいて,お膳立てをした人物を島津老公と見破った重蔵は,島津がどういう立場おかれているか,日本がどうあるべきかを問い質し,北の備えを厚くすべきだという重蔵の意見を聞いて立ち去る。音無しの喜兵衛らと重蔵ら,3対2の対決で,武器らしき物は団平の手を縛っていた縄だけであり,団平は撃たれても良いと縄を重蔵に投げ渡し,それで剣と鞭を奪い返した重蔵は,団平を楯にとったりよ諸共,鞭で打ち据えた〜さっき読み終えたばかりだから,筋は通っているはずだが,話が前後したかも知れない。もう一冊読み進めている縮尻鏡三郎の方にも長崎奉行所の仕法書があって,物語の展開にどうからんでくるか,長崎奉行所の謎が解明されていないので,さて,これから,そちらを読もう・・・新刊本を先に読んでみたくなるのは人情で,5年前の本が後になる
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逢坂剛の書く時代物「重蔵始末」シリーズの5巻目。4巻目から渉った長崎シリーズはこれで終わってまた江戸に戻るようです。江戸からの土産を全解決するすることなく、さらに長崎から江戸へ土産を持ち帰り、愈々探検家近藤重蔵の姿に近づくタネが揃い始めた感じ。
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