兵士に告ぐ の商品レビュー
中国、北朝鮮、そして韓国などが、あわよくば自国の領土、領海に組み入れようと隙を伺う南西諸島。 その島嶼部を防衛し、万一上陸占領された際には奪還作戦を担う部隊として、防衛大臣直轄の部隊として発足した最精鋭部隊、西部方面普通科連隊。 自衛隊への取材を続ける著者が、その西部方面普通...
中国、北朝鮮、そして韓国などが、あわよくば自国の領土、領海に組み入れようと隙を伺う南西諸島。 その島嶼部を防衛し、万一上陸占領された際には奪還作戦を担う部隊として、防衛大臣直轄の部隊として発足した最精鋭部隊、西部方面普通科連隊。 自衛隊への取材を続ける著者が、その西部方面普通科連隊を端緒に、部隊発足の経緯、さらには陸上自衛隊の練度、隊員の意識、そして地域との連携。 さらには他の地区で廃止される部隊の姿などを丹念に描く。 法的な存在根拠の有無、政治、国民の意識のズレなどとは無縁なところで、国土を守るために訓練し、備える陸上自衛隊。 その姿を、我々は災害派遣等の現場報道などで見かけるに過ぎないが、彼らは戦力としても上等、一流の軍人である。 国権の発動たる戦争は認められていなくても、国際協力のもとに行われるオペレーションに参加するために、戦力を保持し、必要とあらば武力行使も辞さないというのは、国際社会への貢献を国是とする我が国には、必要なものではないだろうか?
Posted by
なんか言いたいこと・伝えたいことがエラくぶれているというか・・・正直何を訴えたいのかが文面から汲み取れなかった。前作までのシリーズからは悲しいかなかけ離れた作品になってしまっているのが残念。
Posted by
今度は日本の海兵隊こと西部方面普通科連隊を取り上げる。 「兵士に聞け」「兵士を見よ」は面白かったけど、これはちょっといまいちだな。 いまいちというか、三段ぐらい落ちた。 自衛隊のストイックな美学と、その半面の軍人らしい現実主義的なところ、そしてあまり見えてこない失敗もすれ...
今度は日本の海兵隊こと西部方面普通科連隊を取り上げる。 「兵士に聞け」「兵士を見よ」は面白かったけど、これはちょっといまいちだな。 いまいちというか、三段ぐらい落ちた。 自衛隊のストイックな美学と、その半面の軍人らしい現実主義的なところ、そしてあまり見えてこない失敗もすれば悩みもする生身の軍隊のルポが良かったのだけど、ずいぶんと見方がステレオタイプになったような気がする。 ルポタージュから広報誌になったような。 ベトナム戦争の従軍記事から、湾岸戦争の従軍記事に変わったみたいだ。 でもそれは著者の杉山隆雄氏の筆の変化ではなくて、自衛隊自身の変質の結果なのかもしれない。 「戦後」を引きずった鬼子としての軍隊の、自分たちを見てほしい、分かってほしいという姿から、それなりに社会の中に存在を得て、それなりにスマートな報道管制を敷いてくる姿。 まっとうな進化と言えなくもないし、戦後自衛隊VS旧軍復活というフレームでしか見てこなかったから違和感があるのであって、コンテキストまで含めて、これが現時点のありのままの自衛隊なのかもしれない。 うーん、ちょっと良くわからない。
Posted by
話の焦点はぼやけている、とamazonでは言われているが、私には目先の利益を重視し、長期的戦略なく方便を駆使して米軍にすり寄る自衛隊と、同様な政府への姿勢への警鐘が奥底に感じられる。そこからは現場レベルの幹部や隊員には好意を寄せつつも、総合してみると危機感を覚える、そうした著者の...
話の焦点はぼやけている、とamazonでは言われているが、私には目先の利益を重視し、長期的戦略なく方便を駆使して米軍にすり寄る自衛隊と、同様な政府への姿勢への警鐘が奥底に感じられる。そこからは現場レベルの幹部や隊員には好意を寄せつつも、総合してみると危機感を覚える、そうした著者の愛着と失望が渾然一体となって感じられた。
Posted by
自衛隊の現実を知りたい人にはとてもオススメのシリーズの第四作です。第四作では再び陸自が中心、特に西部方面普通科連隊をメインにすえています。自費で装備を購入して自慢しあう中隊長と二曹など、相変わらず個性的な自衛官が登場します。しかし、著者の指摘する「アメリカ」を使えばできないことも...
自衛隊の現実を知りたい人にはとてもオススメのシリーズの第四作です。第四作では再び陸自が中心、特に西部方面普通科連隊をメインにすえています。自費で装備を購入して自慢しあう中隊長と二曹など、相変わらず個性的な自衛官が登場します。しかし、著者の指摘する「アメリカ」を使えばできないこともできてしまう日本の現状、逆に言えばそうしなければ必要な訓練もできない日本の現状、そして自衛隊と米軍との一体化が進むことへの不安・・・。考えさせられます。
Posted by
- 1