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怒りの葡萄(上) の商品レビュー

4.2

37件のお客様レビュー

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2014/12/23

<機械化と資本主義の波に土地を失ったジュード一家。仕事に溢れるという西を目指すが・・・> 古典と言ってよいのかわからないけれど、米文学、世界文学に残るマスターピースの一つ。 久々に大作を読みたくなったので挑戦しました。 なんとほぼ3日ぐらいで読み終わり。 ある映画のレビュー...

<機械化と資本主義の波に土地を失ったジュード一家。仕事に溢れるという西を目指すが・・・> 古典と言ってよいのかわからないけれど、米文学、世界文学に残るマスターピースの一つ。 久々に大作を読みたくなったので挑戦しました。 なんとほぼ3日ぐらいで読み終わり。 ある映画のレビューで「映画史に残るということはすさまじいパワーが必要だ」というのを 読んだことがありますが、文学史に残る作品もそれと同様。 そしてこの本にも、読後、何も手がつかなくなるくらい圧倒的な力と普遍性がある。 正直、私のようなものが何を書いてもおこがましいので少しだけ。 どんなに苦しい状況でも人間は生きる、生き続けていく力を根源的に持っている。 それをジュード一家、特に女性二人から強く感じました。 途中のトム青年の決心のシーンから泣きモードに入っていましたが、 ラストの美しさに涙も止まったり。。 人間の強さ、人間肯定とはこういうこと。

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2012/02/18

訳者を違えて2バージョン読んでいるが、どちらもしっくりこない。スタインベックがこんなに下手な文章のはずがない!とりあえず感想は下巻のほうで。

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2012/02/12

ヒューマニズムについて鷲掴みに考えさせられる。母親の台詞がいつも息苦しくなるほど温かい。最後もハッピーエンドの流れではないのに、生命力に溢れていてガツンとくる。アメリカ文学はあまり読んでいなかったので、強い文体に衝撃を受けた。

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2011/09/15

出エジプトに似た大移動。果てはどこ?何から逃げているのか。 彼らは――何のために、何を見るために歩いたのか。 すべてを知っているのは神のみ。

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2011/08/21

本当は文庫ではなくて母が実家から持ってきたという世界文学全集の中にあった黄ばんだ本で読んだ。 白人同士の中にもある差別・家族のつながりなど、生き生きと描かれていて引き込まれた。

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2011/08/10

干ばつと資本主義の嵐に土地を奪われ、オクラホマから西部カリフォルニア州に移動する家族の物語。 アメリカの乾いた大地と共に生きてきた人々の強さ、そして無情な資本主義、拝金主義の恐ろしさを感じる。持つものが持たぬ者から搾取し、格差が広がる。この問題は未解決のまま現代まで至っているよう...

干ばつと資本主義の嵐に土地を奪われ、オクラホマから西部カリフォルニア州に移動する家族の物語。 アメリカの乾いた大地と共に生きてきた人々の強さ、そして無情な資本主義、拝金主義の恐ろしさを感じる。持つものが持たぬ者から搾取し、格差が広がる。この問題は未解決のまま現代まで至っているような気がする。

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2011/07/31

かなり前に購入していたのだが、上下巻合わせて900ページを越えるので、 時間を見つけた時に…と後回しにしていた。 しかし、オーストラリアで誕生した初の女性首相、ジュリア・ギラートがある日の日経新聞で紹介されていて、彼女が最も感銘を受けた本として本作を挙げていた。 そんなきっ...

かなり前に購入していたのだが、上下巻合わせて900ページを越えるので、 時間を見つけた時に…と後回しにしていた。 しかし、オーストラリアで誕生した初の女性首相、ジュリア・ギラートがある日の日経新聞で紹介されていて、彼女が最も感銘を受けた本として本作を挙げていた。 そんなきっかけで、ぼちぼちと読み始めた。 米カリフォルニア出身のスタインベックは、 1930年代の大恐慌後の荒んだ農民の姿に憤りを抱いていた。 オクラホマを襲った深刻な砂嵐と、冷徹に進む農業の機械化により、 農業しか生きる術のなかった人々は仕事を求めてカリフォルニアに移住する。 しかし…。 本作はそんな、政府の役人が見向きもしなかったような現状を描き、 ベストセラーとなることによって、その窮状を広く訴えた。 1940年にピューリッツアー賞、1962年にノーベル賞。 農家で大家族な主人公一家の毎日を、極めてリアルに、 あたかも自分の体験であるように描く。 そのためか、描写の移動が捉えづらい部分が見受けられるが、 物語の筋は極めてシンプルなので、それを意識しながら読めば問題ない。 ボリュームはあるものの、そこまで時間はかからないと思います。 感想は(下)の方で。

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2011/05/04

物語としては暗いが、登場人物たちの人間としての強さと優しさが光る。そこかしこで真理が語られているので、話をただ追うのだけではなく、後で繰り返し読み返したくなるだろう。

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2010/06/01

4年間の刑期を終えて出所したトム・ジョードは、乾燥地帯で営々と農業を続けてきた一家が大規模化の波をまともに受け、オクラホマ州からカリフォルニア州に移ることを知る。説教師ジム・ケイシーと行動を共にし、家族と合流。様々な苦難を乗り越えてカリフォルニア州にたどり着く。 希望の天地である...

4年間の刑期を終えて出所したトム・ジョードは、乾燥地帯で営々と農業を続けてきた一家が大規模化の波をまともに受け、オクラホマ州からカリフォルニア州に移ることを知る。説教師ジム・ケイシーと行動を共にし、家族と合流。様々な苦難を乗り越えてカリフォルニア州にたどり着く。 希望の天地であるはずのカリフォルニアでジョード家族を待ち受けていたものは... 【開催案内や作品のあらすじ等はこちら↓】 http://www.prosecute.jp/keikan/056.htm 【読後の感想や読書会当日の様子などはこちら↓】 http://prosecute.way-nifty.com/blog/2009/12/56-0e08.html

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2010/02/06

オクラホマの大平原を猛烈な砂嵐が吹き荒れ、耕地は一夜にして荒野と化した。血と汗で開墾した土地を天災と大資本とに奪われた農民たちは、遠い憧れの地カリフォルニアを目指して、死活を賭けた大行進を開始する。 ジョード一家を焦点に据え、彼らを取り巻く様々な人々との交流、衝突が、細やかな心...

オクラホマの大平原を猛烈な砂嵐が吹き荒れ、耕地は一夜にして荒野と化した。血と汗で開墾した土地を天災と大資本とに奪われた農民たちは、遠い憧れの地カリフォルニアを目指して、死活を賭けた大行進を開始する。 ジョード一家を焦点に据え、彼らを取り巻く様々な人々との交流、衝突が、細やかな心の動きまで繊細に描かれている。鍬と鋤しか持たぬ農民たち──けれども彼らは強く、たくましく生きようとする。夢と希望を求めて遠いカリフォルニアへと進む彼らの足取りは、重さの中にも軽やかさが感じられて、人間として大切なことを思い出させてくれる。

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