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沈黙の春 の商品レビュー

3.8

213件のお客様レビュー

  1. 5つ

    50

  2. 4つ

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  3. 3つ

    55

  4. 2つ

    18

  5. 1つ

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2018/12/13

高校生の時に読書感想文を書こうと思って手に取りました。 しかし予想以上に難解で、夏休み中には読み終わらず感想文は読んだとこまでで何とか仕上げて提出。 その後苦戦しつつも読了しました。 今でも良く覚えているのは家庭用殺虫剤についての話。 身近にあるものだけに興味深く印象に残っていま...

高校生の時に読書感想文を書こうと思って手に取りました。 しかし予想以上に難解で、夏休み中には読み終わらず感想文は読んだとこまでで何とか仕上げて提出。 その後苦戦しつつも読了しました。 今でも良く覚えているのは家庭用殺虫剤についての話。 身近にあるものだけに興味深く印象に残っています。

Posted byブクログ

2018/12/01

著名な書であり、やはり読まなければと思った。 時代背景が古く、公害や薬害に無知だった時代の葛藤が描かれているが、現代の我々はこうした事の上に成り立っているのだと自覚させられる。少しずつだが、世の中は良くなっているのだろう。

Posted byブクログ

2018/10/20

"環境問題を提起した古典的名著。殺虫剤、化学薬品を自然界にばらまき続けてきた人間。その副作用でどんなこととなったのかを示している。昆虫、魚、鳥、家畜、そして人間への計り知れない影響を告発したのが本書。 自然とのかかわり方を考えさせられる本。 農作物への害虫、害虫を殺すた...

"環境問題を提起した古典的名著。殺虫剤、化学薬品を自然界にばらまき続けてきた人間。その副作用でどんなこととなったのかを示している。昆虫、魚、鳥、家畜、そして人間への計り知れない影響を告発したのが本書。 自然とのかかわり方を考えさせられる本。 農作物への害虫、害虫を殺すために殺虫剤をまき続けた1950年代。化学薬品が周辺へばらまかれ、川では魚が死に、鳥が死に、家畜が死に、人間が死んだケースある。またひとつの種類の昆虫を殺すことで生態系が破壊され、別の種が大量発生したりする。昆虫も化学薬品への耐性を強め、当初の薬品では死ななくなっていたりする。化学薬品が与える影響の大きさにおののく。 最近、近辺の田んぼでトンボを見かけなくなったとの声をきいたことがある。 何か新しい化学薬品が使われているのだろうか?"

Posted byブクログ

2018/09/29

半世紀くらい以前の話なのと、聞いた事のない化学薬品名が頻出するので、読む気がかなり削がれたが、頑張って読了。文学というよりはルポ。これと比較すると石牟礼道子の「苦海浄土」は単なるルポではなく、水俣病が舞台となった純然なる文学である事が分かる。 苦海浄土で石牟礼道子さん自身「沈黙...

半世紀くらい以前の話なのと、聞いた事のない化学薬品名が頻出するので、読む気がかなり削がれたが、頑張って読了。文学というよりはルポ。これと比較すると石牟礼道子の「苦海浄土」は単なるルポではなく、水俣病が舞台となった純然なる文学である事が分かる。 苦海浄土で石牟礼道子さん自身「沈黙の春」に触れている事からも、本作に少なからず影響は受けているだろう。が、それを受け、オリジナル石牟礼道子文学スタイルを完全に打ち出せているところにやはり石牟礼さんの天性の独創性をみる。 例年と志望者数は変わらずほとんどいなかったのにも関わらず、行政がヒアリ駆除のキャンペーンをアメリカで打ち出したのがアメリカの60年代頃。ヒアリが大して人間や家畜に影響ない事など昆虫学者などの証言をとって明らかにしているが、(アメリカの場合は行政と殺虫剤販売企業との癒着も問題だった)そう言えば日本でも数年前に急にヒアリ駆除キャンペーンをメディアと行政がこぞって張った。当時、あれは、日比谷公園や渋谷の公園などからホームレスを締め出す目的だったんではないかなどと言う言説が流れたが、その事を思い出し、当時は何が正しいかもよく分からなかったが、その説もあながち間違いではなかったかもしれないなぁと思った。 本書は基本的に、殺虫剤の有害性を訴えている。その当時のオルタナティブな解決策の可能性として、遺伝子組み換えなどにも期待を多少寄せているが、遺伝子組み換えなんかは手で直接触れる事での人体影響はないかもしれないが、生態系の破壊は甚だしいだろう、と筆者が虫駆除材の有害の原因に、生態系を壊し、回り回って人間がその影響を受ける事例を列挙していた為、尚の事思った。 執筆当時、どの程度遺伝子組み換えが環境や私たちに与える影響が指摘されていたか分からないが、今ほど環境へも消費者へも害があるという共通認識は無かったのかもしれない。それを考えると、2018年春、買収され会社名を消失した悪名高きモンサント社は、この半世紀ほどで大きく躍進したし、それによって人々の意識も大きく変わってきたんだろうと思った。 それから、環境破壊や人体影響という点で、第五福竜丸の事件についても触れている。当時、水爆実験や事故への恐怖が日本だけでなく世界中で一つのムードとしてあったのだろう。 水爆や原爆、環境破壊、そういうのに手を打ち、地球の人たちで手を取り合って、頑張っていこうという、流れだったのだと思うが、そういう当時の雰囲気を知らないので、時代の理解にも役立った。

Posted byブクログ

2018/02/09

人間の都合で目先の利益の為に、虫を殺すことが、まわりまわって人間に返ってくる。 因果応報。 食物連鎖の頂点にいる人間だからこそ、他人や子供や未来の生き物や地球のことを考えて、今できることから声をあげてゆきたい。

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2017/07/23

伝記・小説以外に読んだ初めての本だったと思う。浅はかな私は現実社会というものは清く正しく進歩していくものだと単純に信じていたから、とても衝撃を受けた。

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2017/06/04

読み途中だけど途中まてでレビュー。とにかく化学薬品の恐ろしさを語った名著。この本が世に出てなければ自然破壊はもっと起きていたのではないかという気持ちにさせられる。ただ、その恐ろしさを400ページ近くまで語られるので途中から飽きる。また情報が古いのでおや?と思うところもあるし、アメ...

読み途中だけど途中まてでレビュー。とにかく化学薬品の恐ろしさを語った名著。この本が世に出てなければ自然破壊はもっと起きていたのではないかという気持ちにさせられる。ただ、その恐ろしさを400ページ近くまで語られるので途中から飽きる。また情報が古いのでおや?と思うところもあるし、アメリカ合衆国の話であるので日本に住む私としては少しピンとこない所もあった。しかし、化学薬品に対して一切恐れを抱いていなかった、またはぼんやりとした不安を抱えている人にとっては衝撃的な文章になっているので是非読んでほしい。野菜を食べる前には読まない方がいいかも。

Posted byブクログ

2017/01/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

1974(訳底本1964、原書62)年刊。◆後年、本書と同種の内容や、進展した議論を記述した書は別に刊行されている。が、この年時の刊行は意義深い。◆本書の趣旨は①薬品(除草剤、防虫・除虫剤)の見境なき散布、②①による川、池、土壌汚染、③②の結果、植物・生物への汚染蓄積と、食物連鎖による人間への汚染蓄積、④③による生殖機能低下と細胞の癌化、⑤薬品散布に伴う生態系破壊、特に益虫・益鳥死滅と、薬品耐性生物の出現。これらは、例えば抗生物質使用に伴う多剤耐性菌の出現、内部被爆による細胞の癌化などと類似する。 しかし、1964年(東京オリンピック開催年)に刊行されている意味で、環境問題の先駆、生物工学・生態系工学の嚆矢とも言うべき書となっており、関係者・大衆の度肝を抜いたのではないかと容易に推察できる。その意味で、古典ではあるものの、読むべき一書と評しうるのではないか。 なお、「呼吸以外の方法、つまり醗酵で全エネルギーを獲得できる細胞は癌化したものである」とあるが、これは妥当な記述なのだろうか? 個人的にはアポトーシスできない細胞が癌細胞と思っていたのだが…。違うのかな…。

Posted byブクログ

2016/11/13

環境系の授業で度々紹介され、偶然本屋で見つけたので手に取ったが、読了に至らなかった一冊。300Pくらいまで読んでみたがなかなか読み進まないため断念した。内容は土壌、河川、空など様々な例を挙げつつも一貫して化学薬品の危険性と使用者側の無知に対する批判について書かれていた。この本を書...

環境系の授業で度々紹介され、偶然本屋で見つけたので手に取ったが、読了に至らなかった一冊。300Pくらいまで読んでみたがなかなか読み進まないため断念した。内容は土壌、河川、空など様々な例を挙げつつも一貫して化学薬品の危険性と使用者側の無知に対する批判について書かれていた。この本を書くにあたってものすごい量の情報を集めたのはとても伝わった。まさしく現代の批判のように思えたがこれが1964年、40年前に書かれたものであるから驚いた。現代の様に環境問題が訴えられていないその時代にここまで気がつくことが出来たから現代もベストセラーとして紹介されるんだなと思った。 また必要とあれば読み直したい。

Posted byブクログ

2016/08/28

4 化学物質の脅威の話。現在禁止されている塩化炭化水素系のDDT等の農薬による重篤な健康被害と環境破壊の状況を訴えている。 最初は、農薬全てダメかと思っていたが、彼女の主張は、十分な安全調査をせずに大量の農薬を撒くことに対する警鐘と生物農薬など別の方法による防除。普通に読んだら化...

4 化学物質の脅威の話。現在禁止されている塩化炭化水素系のDDT等の農薬による重篤な健康被害と環境破壊の状況を訴えている。 最初は、農薬全てダメかと思っていたが、彼女の主張は、十分な安全調査をせずに大量の農薬を撒くことに対する警鐘と生物農薬など別の方法による防除。普通に読んだら化学物質全部ダメのイメージだけを残してしまいそう。「化学物質」の枕詞に「安全性が十分確認できていない」をつけないと間違う気がする。 そもそも天然非天然に関わらず人間は化学物質に接しており、化学物質を全て取り去るということではなく、リスク管理が問題。生物農薬も生態系破壊の問題は孕んでおり、化学物質が危険というイメージ先行でなく、変異原性等の毒性、土壌・水質への影響、生態系への影響、組み合わせの影響など十分な基礎データを取得し、毒性レベル・頻度・濃度・使用方法・使用する人を鑑みたリスクマネージメントをすることが求められていると感じる。

Posted byブクログ