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貧しき人びと の商品レビュー

3.9

62件のお客様レビュー

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2011/05/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

この作者は天才だ! 1846年だから、日本ではペリーすらきていない、そんな時期に こんなにも濃い内容の小説が書かれるとは! 余韻を残す終わり方もすてき。

Posted byブクログ

2011/05/22

 往復書簡形式のものってハズレがない・・・というか自分の好みに合ってて大好き。  人を想う気持ちも貧しさの前では儚いものとして云々・・・とも言えるが、ワーレンカに縁談の話が持ち上がらずに2人の関係が続いていたら二人は幸せになれたのか?と考えると、正直なれないかもと思う。破滅する...

 往復書簡形式のものってハズレがない・・・というか自分の好みに合ってて大好き。  人を想う気持ちも貧しさの前では儚いものとして云々・・・とも言えるが、ワーレンカに縁談の話が持ち上がらずに2人の関係が続いていたら二人は幸せになれたのか?と考えると、正直なれないかもと思う。破滅するんじゃないかと。  そう考えると2択ともバッドエンドの救いようが無い話になる。『白痴』のストーリーを思い出す。理不尽。どうして彼らがこんなにも過酷な悲しみを味わあなければならないのかと憤りすら感じてしまう。

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2011/05/07

読みやすい。3日くらいで読めた。 こういうスタイルだからだろうが、しかし内容的に感じるものも大きい。こういう内容、人間の描き方、好き。 次は「死の家の記録」読も。

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2011/03/26

貧しき中年下級官吏マカールと薄幸の乙女ワーレンカの往復書簡で綴られる、どんよりと曇ったまさにロシアの気候のように薄暗い恋物語。どの時代のどの国でも、困窮というのは哀れだ。それにしてもこのマカール、恋の為に見境を無くし借金を繰返してまでワーレンカに贈り物を続けれる、彼もまたどうしよ...

貧しき中年下級官吏マカールと薄幸の乙女ワーレンカの往復書簡で綴られる、どんよりと曇ったまさにロシアの気候のように薄暗い恋物語。どの時代のどの国でも、困窮というのは哀れだ。それにしてもこのマカール、恋の為に見境を無くし借金を繰返してまでワーレンカに贈り物を続けれる、彼もまたどうしようもなく哀れな男だ。彼の饒舌が、憫笑を誘う。

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2010/10/21

小心で善良な小役人マカール・ジェーヴシキンと薄幸な乙女ワーレンカの、運命や貧困に左右される不幸な恋の物語。 ドストエフスキーの処女作であり、彼の文士としての名を高めた作品です。 主人公達が悉く不幸すぎて、読んでいて気が滅入ってきます・・・。 ドストエフスキー小説の基礎が随所に見...

小心で善良な小役人マカール・ジェーヴシキンと薄幸な乙女ワーレンカの、運命や貧困に左右される不幸な恋の物語。 ドストエフスキーの処女作であり、彼の文士としての名を高めた作品です。 主人公達が悉く不幸すぎて、読んでいて気が滅入ってきます・・・。 ドストエフスキー小説の基礎が随所に見られます。例えばマカールは、罪と罰のソーニャが持つような善良さを備えた者として描かれています。 前述した通り、彼らの救われなさに気が滅入りますが、往復書簡の型式をとっているので読みやすいです。

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2010/08/24

ドストエフスキーの処女作。 老人と少女の悲哀な恋物語。 今後も受け継がれていくべき作品であると思う。 題名にもある通り、貧しいさに苦しんでいる者の心情を、哀しくも美しく描いている。

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2010/06/14

下級官吏マーカル・ジェーヴシキンと幸薄い少女ワーレンカ。二人の往復書簡という形式で構成されています。 純愛小説といえば純愛小説ですし、中年を過ぎて結婚に恵まれない独身男性の悲哀といえば悲哀に満ちた小説でもあり、時代が移り変わっても... 【開催案内や作品のあらすじ等はこちら↓】...

下級官吏マーカル・ジェーヴシキンと幸薄い少女ワーレンカ。二人の往復書簡という形式で構成されています。 純愛小説といえば純愛小説ですし、中年を過ぎて結婚に恵まれない独身男性の悲哀といえば悲哀に満ちた小説でもあり、時代が移り変わっても... 【開催案内や作品のあらすじ等はこちら↓】 http://www.prosecute.jp/keikan/032.htm 【読後の感想や読書会当日の様子などはこちら↓】 http://prosecute.way-nifty.com/blog/2007/11/32_9788.html

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2010/04/27

ドストエフスキーの処女作。 ストーリーも主題も分かりやすく、書簡形式からか一気に読むことができた。 ドストエフスキーを語る上でお金は重要な要素なんだろうけど、この作品はお金一辺倒。 金がないのにキャバクラ行ったりしている自分には何とも耳の痛い話というか(ってそんなに行ってな...

ドストエフスキーの処女作。 ストーリーも主題も分かりやすく、書簡形式からか一気に読むことができた。 ドストエフスキーを語る上でお金は重要な要素なんだろうけど、この作品はお金一辺倒。 金がないのにキャバクラ行ったりしている自分には何とも耳の痛い話というか(ってそんなに行ってないけど)。 貧乏を突き詰めると愛くらいしか頼るところがないというのは真理だと思う。 自分も物欲はほとんどないのだけど、愛に関してはまだ諦めがつかない。 ここでの愛っていうのは自己愛も含んでいて、貧しさゆえにせめて心の豊かさだけは身につけておこうと文学に傾倒したりしてみる主人公はまんま。 まあ本なんか読んでも金には直接結び付かないよね。 どこぞの会社の偉い人は「実務能力のない人間は教養に走る」と言っていたそうだし。 そんなマッチョな自己啓発は自分には合わないと思うが、借金してまで焼肉喰ってソープで遊ぶくらいの豪快さは身につけておきたいところだ。 それから一人の女性だけに入れ込まない。

Posted byブクログ

2010/04/09

世間から侮蔑の目で見られている小心で善良な小役人マカール・ジェーヴシキンと、薄幸の乙女ワーレンカの不幸な恋の物語。ドストエフスキーの処女作であり、人々の孤独と屈辱を訴え、彼らの人間的自負と社会的卑屈さの心理的葛藤を描いた「写実的ヒューマニズム」の傑作。 愛する人のためなら借金し...

世間から侮蔑の目で見られている小心で善良な小役人マカール・ジェーヴシキンと、薄幸の乙女ワーレンカの不幸な恋の物語。ドストエフスキーの処女作であり、人々の孤独と屈辱を訴え、彼らの人間的自負と社会的卑屈さの心理的葛藤を描いた「写実的ヒューマニズム」の傑作。 愛する人のためなら借金してでもなんでも尽くしてあげたいと行動するジェーヴシキンと、貧しいがゆえに、金のために愛のない結婚をするという選択をしたワーレンカの悲恋が、読んでいてとても悲しかった。 往復書簡のみで進められるこの小説の形式に、斬新さと人間臭さを感じた。

Posted byブクログ

2010/03/07

”その時代”の貧しき人々をしっかりと捕らえていると思った箇所 「あれはもう文学じゃなくてたいへんなご馳走ですよ」 現代は、文学好き、読書好き、作家志望者なんかがよくご飯我慢して本を買うなんて言ったりしてるけど、それは貧しさではなく豊かさなんだなと思った。 あと「...

”その時代”の貧しき人々をしっかりと捕らえていると思った箇所 「あれはもう文学じゃなくてたいへんなご馳走ですよ」 現代は、文学好き、読書好き、作家志望者なんかがよくご飯我慢して本を買うなんて言ったりしてるけど、それは貧しさではなく豊かさなんだなと思った。 あと「私を忘れないで下さい」の一言がやはり貧しさを突いていると思う。 忘れてください、はいろいろ持ってる人の感覚なのかなと思った。

Posted byブクログ