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蝉しぐれ の商品レビュー

4.4

378件のお客様レビュー

  1. 5つ

    193

  2. 4つ

    117

  3. 3つ

    35

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

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2022/01/18

歴史小説を初めて読んだんですが、藤沢周平の文章は景色や状況の表現がとても綺麗だなと感じました。内容も1人の若い武士が成長していく物語で、いくつもの試練を乗り越えていく様子がとても面白かったです。特に後半は大きな事件も起きてくるので、止まらなかったです。

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2021/04/29

初めての藤沢周平作品。 季節とか、光とか、自然の作るものの表現がとても綺麗なのが印象的でした。 物語前半はあまり抑揚がなく読むのに時間がかかってしまったけど後半から色々な事が一気に起こりサクサク読み進められました。 1人の少年の少しだけ非凡な若い頃のお話。民衆の敵を倒したり、1人...

初めての藤沢周平作品。 季節とか、光とか、自然の作るものの表現がとても綺麗なのが印象的でした。 物語前半はあまり抑揚がなく読むのに時間がかかってしまったけど後半から色々な事が一気に起こりサクサク読み進められました。 1人の少年の少しだけ非凡な若い頃のお話。民衆の敵を倒したり、1人の力で世の中を変えたり!といった波瀾万丈人生を描いたものではないけど、結果的に世の中(といっても彼の住む地域のみ)を変えるような出来事に巻き込まれ、中心人物ではないけどしっかり活躍する。ゆっくりと確実に成長していく姿が描かれています。所々に散りばめられた初恋の甘酸っぱい感覚も楽しめました。

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2021/03/22

久し振りに時代小説を読んだ。 少年時代の淡い恋心は、成人して歳をとっても思い出として残り続けるんだね。 主人公は最後に思っていた人から、離れなければならない時の心境を聞かされて報われて良かった。 時代小説でいつも思うのは、虐げられるどうしようもない環境だね。 主人公が家老の罠に気...

久し振りに時代小説を読んだ。 少年時代の淡い恋心は、成人して歳をとっても思い出として残り続けるんだね。 主人公は最後に思っていた人から、離れなければならない時の心境を聞かされて報われて良かった。 時代小説でいつも思うのは、虐げられるどうしようもない環境だね。 主人公が家老の罠に気付き、それに対抗する様は痛快だった。

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2021/03/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

蝉しぐれ(文春文庫) 著作者:藤沢周平 発行者:文藝春秋 タイムライン http://booklog.jp/timeline/users/collabo39698 若き藩主の成長をみずみずしく描いた著作代表さく

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2020/11/01

藤沢作品ではなじみの深い海坂藩で、一人の少年藩士が成長していく姿を豊かな文章力で描き出した作品。牧文四郎とその友輩2人の友情話としても読めるし、隣家の幼馴染との淡い恋を描いた恋愛物としても読める。人によって様々な読み方ができる面白い時代小説である。詳細→ http://takes...

藤沢作品ではなじみの深い海坂藩で、一人の少年藩士が成長していく姿を豊かな文章力で描き出した作品。牧文四郎とその友輩2人の友情話としても読めるし、隣家の幼馴染との淡い恋を描いた恋愛物としても読める。人によって様々な読み方ができる面白い時代小説である。詳細→ http://takeshi3017.chu.jp/file8/naiyou10002.html

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2020/09/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

人生初の時代もの、読友さんに何を読むべきか意見を伺い、たどり着いた蝉しぐれ。最高の本に出会えたことに感謝したい。文四郎とふくとの間の純朴な恋愛と剣の道を中心に描いているが、友情、派閥抗争、復讐、立身出世など、文四郎の波乱に満ちた成長物語だった。江戸時代の土の匂い、蝉の声、夏の暑さも風情に感じ、タイムトリップした感覚を味わえた。しかし、いつの時代にも悪い奴がいるもんだ。悪い奴が藩のトップにのさばっているから低身分の者が馬鹿をみる。その中で、文四郎がふくを連れて移動する場面は彼の正義と勇気に賛辞を贈った。

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2020/09/05

1991年文藝春秋発行の文庫本。解説、秋山駿。比較的短い章が連続していく作りだが、比較的のどかな場面の後に緊迫した場面が出てくる。緊迫した場面ではその緊迫感が文章にも出ている感じで読むスピードもあがるかんじだが、のどかな場面では文章ものどかでゆったりと読める。最後のエピローグの場...

1991年文藝春秋発行の文庫本。解説、秋山駿。比較的短い章が連続していく作りだが、比較的のどかな場面の後に緊迫した場面が出てくる。緊迫した場面ではその緊迫感が文章にも出ている感じで読むスピードもあがるかんじだが、のどかな場面では文章ものどかでゆったりと読める。最後のエピローグの場面も余韻を残す終わりで素敵。

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2020/07/30

初めての藤沢作品。 なぜ今まで読まなかったのか。 とても読みやすく、分厚さもなんのその。 悲しんで、怒って、喜んで、切ない。久しぶりに読んで良かった一冊だった。

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2020/06/24

喰わず嫌いだつたのか、 「歴史小説」は大好物にもかかわらず池波正太郎や五味康祐などにはいっさい手をつけなかった。 最近のNHKドラマや映画など、葉室麟の本に魅力を感じて、何故か藤沢周平の本を手に取ってみた。 これが見事に当たった。 どの時代でも青春は甘酸っぱく、初恋と友をめぐ...

喰わず嫌いだつたのか、 「歴史小説」は大好物にもかかわらず池波正太郎や五味康祐などにはいっさい手をつけなかった。 最近のNHKドラマや映画など、葉室麟の本に魅力を感じて、何故か藤沢周平の本を手に取ってみた。 これが見事に当たった。 どの時代でも青春は甘酸っぱく、初恋と友をめぐる物語は、江戸でも東京でも、月面都市や宇宙船の中でも、ハマると抜け出せないほど面白い。 ましてや、柔らかな風景画を眺めているような文章のタッチが、心地よく脳裏に染み渡っていくと、もう途中で手を止めることを忘れて読み続けた。 かつて、人生最初の「愛読書」となった司馬遼太郎の「竜馬がゆく」を久々に思い出した。 次は「鬼平犯科帳」に挑戦してみるか…。

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2020/05/30

若い藩士の友情、武勇、そして恋。悲運に翻弄されながらも、己を見失わず一家の主人として、正義に従い運命を切り拓いていく様に、人間の本髄を感じた。最初から最後まで話の主題がブレることなく、伏線を少しずつ、最後は一気に回収してくれるのが良かった。 自然描写が、日本の四季をありありと感じ...

若い藩士の友情、武勇、そして恋。悲運に翻弄されながらも、己を見失わず一家の主人として、正義に従い運命を切り拓いていく様に、人間の本髄を感じた。最初から最後まで話の主題がブレることなく、伏線を少しずつ、最後は一気に回収してくれるのが良かった。 自然描写が、日本の四季をありありと感じさせてくれ、脳裏に視覚だけでなく嗅覚までも浮かび上がらせてくれた。

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