1,800円以上の注文で送料無料

用心棒日月抄 の商品レビュー

4.3

108件のお客様レビュー

  1. 5つ

    42

  2. 4つ

    41

  3. 3つ

    15

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2014/05/05

時代劇の主人公はこうでなくては、と定番の心地よさがあった。敵の人相は大抵頬がこけてどす黒い。堅物すぎず、女性関係も程よく楽しむ。斬り合いの描写は長い立ち回りではなく、一瞬の勝負が多くリアルだった。

Posted byブクログ

2014/01/05

苦手な時代劇だけれど、船縁から突き落とされるようにして読み出した。 しかしこの物語は一話完結の連続ドラマのようで、主人公が色々な事件を解決してゆくところなんざまるで「池袋ウエストゲートパーク」みたいだな。いや、あっちがこっちを参考にしているのか。 苦手なお家騒動などはさほど気にな...

苦手な時代劇だけれど、船縁から突き落とされるようにして読み出した。 しかしこの物語は一話完結の連続ドラマのようで、主人公が色々な事件を解決してゆくところなんざまるで「池袋ウエストゲートパーク」みたいだな。いや、あっちがこっちを参考にしているのか。 苦手なお家騒動などはさほど気にならずに読むことができたのはこの本の構成のおかげだろう。 楽しめました、ありがとうね。 とここで気が付いた。この本はシリーズ物なのですね。うははは、まあいずれ自分で買って読みますよ。

Posted byブクログ

2013/10/25

義父からもらったシリーズ。 おもしろかった! 主人公の飄々とした有り様が好き。各短編がしだいに赤穂の討ち入りにつながっていくのもおもしろかったし、その短編自体のストーリーもそれぞれしっかりと描かれていた。 あと3冊続くようなので読むのが楽しみ♪

Posted byブクログ

2013/09/24

青江又八郎を主人公とした、シリーズ第1作。藩内の陰謀に巻き込まれたために脱藩を余儀なくされ、江戸で、はからずも用心棒暮らしをする又八郎を主軸とした物語。しかし、本書は同時に「忠臣蔵外伝」という、もう一つの顔を持つ。大石以下の浅野家浪士たちとの接点をしだいに深めながら、又八郎の、そ...

青江又八郎を主人公とした、シリーズ第1作。藩内の陰謀に巻き込まれたために脱藩を余儀なくされ、江戸で、はからずも用心棒暮らしをする又八郎を主軸とした物語。しかし、本書は同時に「忠臣蔵外伝」という、もう一つの顔を持つ。大石以下の浅野家浪士たちとの接点をしだいに深めながら、又八郎の、そして義士たちの物語は同時に進行してゆく。討ち入りの夜の描写はさりげなくなされるが、それだけに想いは深い。エンディングはハッピーエンドなのだが、細谷からの手紙―「吉蔵ともども、来るべき再会を祈り上げ候」―は、意味深長だ。

Posted byブクログ

2013/09/12

NHKの金曜時代劇『腕におぼえあり』(1992年)の原作本です。ドラマをみて本を手にとり、藤沢周平さんの作品に出会いました。本を読みながら頭の中でシーンが再現され、原作の描写に忠実につくってある場面の多いことに驚きました。 藤沢周平さんの文章が醸し出す情景の優しさや美しさ、楽しさ...

NHKの金曜時代劇『腕におぼえあり』(1992年)の原作本です。ドラマをみて本を手にとり、藤沢周平さんの作品に出会いました。本を読みながら頭の中でシーンが再現され、原作の描写に忠実につくってある場面の多いことに驚きました。 藤沢周平さんの文章が醸し出す情景の優しさや美しさ、楽しさ、緊迫の空気、どれもとても素晴らしくて大好きな一冊です。

Posted byブクログ

2013/08/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

爽やかな好男子の浪人が赤穂浪士の討入りの噂で持ちきりの江戸で日雇いの用心棒に。行く先々で浅野、吉良の動きと邂逅する。忠臣蔵の時代を横から見る楽しみとともに、藤沢の人情モノの楽しさ。江戸時代でありながら、今の職安を思わせるような用心棒の斡旋手配人の登場で、時代を感じさせない生活感がまた楽しいです。著者としては極めて珍しい超長編です。続編を読むのがまた楽しみです。

Posted byブクログ

2013/08/03

短編集でありながら、忠臣蔵の史実が一本通り 読み終えたら短編集とは思えない感覚になる。登場人物のキャラクターも確立されてなんとも愛着のわく作品。

Posted byブクログ

2013/05/07

★★★★★  さすが藤沢周平。連作短編なのに先が気になる。魅力的な登場人物と緊迫の戦闘描写が素晴らしい。時代小説の初心者は、これか蝉しぐれを読んでみるのがいいと思う。 --------------------------------------------------------...

★★★★★  さすが藤沢周平。連作短編なのに先が気になる。魅力的な登場人物と緊迫の戦闘描写が素晴らしい。時代小説の初心者は、これか蝉しぐれを読んでみるのがいいと思う。 -------------------------------------------------------------------------------------- 家の事情にわが身の事情、用心棒の赴くところ、ドラマがある。青江又八郎は二十六歳、故あって人を斬り脱藩、国許からの刺客に追われながらの用心棒稼業。だが、巷間を騒がす赤穂浪人の隠れた動きが活発になるにつれて、請負う仕事はなぜか、浅野・吉良両家の争いの周辺に……。江戸の庶民の哀歓を映しながら、同時代人から見た「忠臣蔵」の実相を鮮やかに捉えた、連作時代小説。

Posted byブクログ

2013/04/12

 圧巻の連作短編時代小説。  いつでもひとに貸せるように、うちの本棚には常に複数冊この文庫が入ってたこともあります。  故あって脱藩し、口入れの用心棒で糊口をしのぐ凄腕の浪人、青江又八郎の、事件あり風情ありドラマありな日常…を、描いているようでいて、その裏には一本の筋がとおって...

 圧巻の連作短編時代小説。  いつでもひとに貸せるように、うちの本棚には常に複数冊この文庫が入ってたこともあります。  故あって脱藩し、口入れの用心棒で糊口をしのぐ凄腕の浪人、青江又八郎の、事件あり風情ありドラマありな日常…を、描いているようでいて、その裏には一本の筋がとおっている。一冊を貫く構成力に脱帽。  時代小説の入門書としても、☆5つ。

Posted byブクログ

2013/03/29

短編から成り立つが、背後に大きな物語が流れている構成。赤穂浪士が出てきたときは嫌な予感がしたが、本題から外れず描き終わる。山本周五郎で抉られ過ぎたので、ちょうどいい感じ。斬り合いの描写はさすが。

Posted byブクログ