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悪女について の商品レビュー

4.2

212件のお客様レビュー

  1. 5つ

    86

  2. 4つ

    57

  3. 3つ

    41

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

    1

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2020/02/04

富小路公子。 強烈すぎる。 当分私も「まああ」と言ってしまいそうなほど夢中になって読んだ。 一人の人物について27人が語る形式。

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2020/01/19

この手法。好きなんだよなあ 貫井徳郎さんの愚行録とかプリズムみたいなかんじで その一人を、色々な角度からみるもの。 自分もそう見られているし、私も相手をそういう一面でしか見ていないということ。 盲目の老人たちが象を触って討論になったというあの寓話のような。 真実は、自分しか、そ...

この手法。好きなんだよなあ 貫井徳郎さんの愚行録とかプリズムみたいなかんじで その一人を、色々な角度からみるもの。 自分もそう見られているし、私も相手をそういう一面でしか見ていないということ。 盲目の老人たちが象を触って討論になったというあの寓話のような。 真実は、自分しか、その人しか知らない。 だから、決めつけない。

Posted byブクログ

2020/01/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

したたかであざとくて計算高い。 いつの世も世渡り上手はこういう人なのかな。 簿記に愛嬌に食に宝石にすべてに全力投球。 物凄い努力家で尊敬すらしてしまう。 ミステリー、とはちょっと違うけど、すき。

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2019/11/05

“悪女”という言葉に惹かれ、手に取って読んでしまった。清らかでありたいと思っても、理想の自分でいるためには、強かであざとく生きるしかないのかな。人によって主人公への印象が異なるのが面白かった。誰しも二面性があるもの。良い人でいるって難しいね。

Posted byブクログ

2019/09/23

かなり苦戦して読み終えました。社会が旧来の因習から抜けだし発展する時は、こういう人が現れるのかなと思います。

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2019/07/09

内容紹介 《自殺か、他殺か、虚飾の女王、謎の死》――醜聞(スキャンダル)にまみれて謎の死を遂げた美貌の女実業家富小路公子。彼女に関わった二十七人の男女へのインタビューで浮び上がってきたのは、騙された男たちにもそれと気付かれぬ、恐ろしくも奇想天外な女の悪の愉しみ方だった。男社会を逆...

内容紹介 《自殺か、他殺か、虚飾の女王、謎の死》――醜聞(スキャンダル)にまみれて謎の死を遂げた美貌の女実業家富小路公子。彼女に関わった二十七人の男女へのインタビューで浮び上がってきたのは、騙された男たちにもそれと気付かれぬ、恐ろしくも奇想天外な女の悪の愉しみ方だった。男社会を逆手にとり、しかも女の魅力を完璧に発揮して男たちを翻弄しながら、豪奢に悪を愉しんだ女の一生を綴る長編小説。

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2019/04/22

謎の死を遂げた悪女について、関係者がそれぞれの視点からの所見を語るストーリー。芥川龍之介の「藪の中」を思いだした。この物語には、死んだきみ子さんその人が語るパートはないけれど。 きみ子さん、勤勉すぎ働きすぎで感心した。えらい。ちょっと見習わないとなと思うくらい。悪女をせっせと働く...

謎の死を遂げた悪女について、関係者がそれぞれの視点からの所見を語るストーリー。芥川龍之介の「藪の中」を思いだした。この物語には、死んだきみ子さんその人が語るパートはないけれど。 きみ子さん、勤勉すぎ働きすぎで感心した。えらい。ちょっと見習わないとなと思うくらい。悪女をせっせと働く姿はおおむね好感が持てたんだけど、長男に対する悪事には醜悪な印象を持った。きみ子さんほどの人でも息子のことになるとそうなっちゃうかーと残念なような恐いような、私は気を付けなくちゃなと思いました。

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2018/12/09

不思議な構成と展開の小説。一人の女性について、27人のインタビューを通じて明らかになっていく。人によって感じかたも違うので、内容に不一致があったり、騙された人が居たり、最後まで謎を残して終わる。それぞれの人物との関係を、よく作り込んだものだと感じた。素直な感想は、悪女というよりも...

不思議な構成と展開の小説。一人の女性について、27人のインタビューを通じて明らかになっていく。人によって感じかたも違うので、内容に不一致があったり、騙された人が居たり、最後まで謎を残して終わる。それぞれの人物との関係を、よく作り込んだものだと感じた。素直な感想は、悪女というよりも、何か崇高な目標に向かって、男社会の中で、実直に生き抜いた女性と感じた。

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2018/07/30

面白かった!裏表紙にある紹介と内容が少し違うと感じた。ある美しい実業家の女性が死亡し、その人について27人がどういう人だったかをそれぞれの視点から語っていく。 読み始めてすぐに、おや?と思うことが出てくる。つまり、辻褄が合わないのだ。でも、読み進めていくうちに、そういうことか、と...

面白かった!裏表紙にある紹介と内容が少し違うと感じた。ある美しい実業家の女性が死亡し、その人について27人がどういう人だったかをそれぞれの視点から語っていく。 読み始めてすぐに、おや?と思うことが出てくる。つまり、辻褄が合わないのだ。でも、読み進めていくうちに、そういうことか、と緻密な構成に納得する。 タイトルが「悪女について」だが、その亡くなった君子は本当に悪女だったのだろうか。確かに褒められないこともしてきたし、女性としての価値を最大限に利用した部分も大きい。ただ、彼女の成功は極めて若いころから努力をして、また商才にたけていて、彼女自身が魅力に満ちていたからとしか思えない。天然を装うところは、才能だろう。自分がどんなめにあっても、決して相手を悪く言わないところも見習いたい。 彼女はどうして死んだのか、という謎についてのヒントもだんだん見えてくる。 同じ事象を複数の視点から語られるストーリーというのは、古くは羅生門、最近では宮部みゆきの「理由」などあるが、本書はまた一味違う。

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2018/07/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

人の思い込みって本当に怖い。 特に惚れた女に対する男達の、自分よがりの願望ともとれる「妄想」は滑稽で何度も苦笑いしてしまった。 27名の証言に基づき徐々に顕かになる、謎の死を遂げ世間を賑わす女・富小路公子の物語。 様々の立場の老若男女の証言が増える度に、謎はますます深まり彼女の死の真相は藪の中。 彼女の真実の姿と死の真相は我々読み手に託された形となったけれど、私には最後の次男の証言が特に印象深いものとなった。 若い頃母に向かって言い放ったセリフ「清く正しく、夢のある人生が私の理想」。 あらゆる手段を使って己の「夢」を貫いたかに見えた彼女は、若い頃からの理想の人生を歩むことが出来たのか、本人に聞いてみたかった。 本人が全く登場せず証言上の彼女の姿を想像する物語は面白く、深く考えさせられる作品だった。

Posted byブクログ