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八甲田山死の彷徨 の商品レビュー

4.2

215件のお客様レビュー

  1. 5つ

    80

  2. 4つ

    85

  3. 3つ

    32

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2022/12/20

登山が趣味なので読んでみました。雪山の怖さも感じましたが1番印象に残っているのは男社会の組織です。縦社会、男のプライド、仲間。それを守るためならどんなに冷徹にもなれる男性社会そのものだと感じました。

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2022/12/15

1902年、青森県十和田市で起きた世界最悪の山岳事故、当時の陸軍雪中行軍を描いた事実に基づいたフィクション。今では道路が通る峠道だけど、当時まだ道のない、ましてやヒートテックも無い時代の話しだから、当時の惨状が痛ましい。

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2022/11/14

悲惨。明治時代の軍隊の雪山訓練で199名が遭難、死亡した話。遭難した第5連隊も悲惨だけど、第31連隊の案内人たちの扱いのひどさが哀れ。怖かった。

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2022/10/31

日露戦争前に青森で起こった陸軍の大規模遭難の話。 遭難して極限状態まで衰弱すると、最後は手が動かなくなり用がたせなくなったり、発狂したり、雪山で遭難する悲惨さが描かれている。 組織における指揮系統の乱れ、危機管理の甘さ、根性論による状況判断ミスが大惨事を引き起こしたことが分かり...

日露戦争前に青森で起こった陸軍の大規模遭難の話。 遭難して極限状態まで衰弱すると、最後は手が動かなくなり用がたせなくなったり、発狂したり、雪山で遭難する悲惨さが描かれている。 組織における指揮系統の乱れ、危機管理の甘さ、根性論による状況判断ミスが大惨事を引き起こしたことが分かり、これらの大切さを改めて認識させられる。

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2022/10/28

近代の登山史における最大の遭難事故がテーマなので、読み進めるごとに引き込まれていく。 軍が、明治が、ただただ暗い。

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2022/10/25

無鉄砲な雪山の行軍演習で、寒さ地獄に襲われるほんとにおそろしいお話。 でも現代社会でもいまだに根性論優勢。 教訓が活かされてませんよね。 名著「失敗の本質」と併せて楽しめます。

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2022/07/21

結末をほぼ知ったうえで読んだ一冊。 組織論の題材として、戦時中の指揮命令系統や兵站は常に話題に挙がるけど、なんといっても自然の厳しさを感じた。 当時の記録などをもとに淡々と記されるドキュメンタリー風な内容で、小説らしい絶望的な状況の脚色は抑えられているので、読み手に様々な思いを喚...

結末をほぼ知ったうえで読んだ一冊。 組織論の題材として、戦時中の指揮命令系統や兵站は常に話題に挙がるけど、なんといっても自然の厳しさを感じた。 当時の記録などをもとに淡々と記されるドキュメンタリー風な内容で、小説らしい絶望的な状況の脚色は抑えられているので、読み手に様々な思いを喚起させる。

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2022/06/20

リーダーシップや組織のあり方ついての研修中に事例研究として取り上げられた本。神田・徳島各大尉について、じっくり議論・検討して解説を受けた後に読んでみるとそれぞれの背景や思考の原点をより深く理解できた気がする。研修ではあくまで雪中行軍の捉え方、向き合い方、準備・覚悟・実行など、目的...

リーダーシップや組織のあり方ついての研修中に事例研究として取り上げられた本。神田・徳島各大尉について、じっくり議論・検討して解説を受けた後に読んでみるとそれぞれの背景や思考の原点をより深く理解できた気がする。研修ではあくまで雪中行軍の捉え方、向き合い方、準備・覚悟・実行など、目的や目標、仕事への取り組みについての神田と徳島の違いに焦点を当てた内容だった。研修を通じて徳島ができていて神田ができていない点ばかりが強調されて記憶に残っていた。しかし実際に読み進める中で、徳島も決してあらゆる面で完ぺきなリーダーではないことも見えてきた。雪中行軍に向けて徹底的に準備をして完遂しきるという点において優れていたことは間違いない。ただ、軍人と民間人の関係性など時代背景的にそれが必然的な部分もあったのかもしれないが、現代的な感覚では大きな違和感を覚えるところもある。そもそも、雪中行軍という名の人体実験が行われてしまった原因としては結局上官の何気ない一言や思いつきに起因してしまっている。「トップがこう言ったから」、「トップがこう考えている」、「トップはこのように思っているはずだ」と、誰も上司が言った本当の意図や背景を確認しないまま、確認できないまま、その下で曲解されて無理難題を実行せざるを得なくなってしまっている。これってこの時代の軍の話だけではないよね。こんなこと、程度の差はあれ会社の中にあふれている。心理的に不安全で忖度がはびこっているコミュニケーション。誰も問い返しができない。そんな組織や関係性が健全であるはずがない。変われない、変えられないってこういうことなんだろうな。不祥事があっても変われない。それが結局その組織の実力なのだと思う。そんな会社や組織は、日本陸軍と同じ道をたどってしまう気がしてならない。

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2022/06/02

面白かった。新田次郎の作品は初めて読む。というか、こういう作品を読むこと自体が初めてだった。実際あった事故を元にした半虚構小説。描写がとても分かりやすく、ぐいぐいと読み進めさせられる力があったように感じる。ドラマチックにものを描かないことが余計にその哀愁や虚無感を際立たせる気がし...

面白かった。新田次郎の作品は初めて読む。というか、こういう作品を読むこと自体が初めてだった。実際あった事故を元にした半虚構小説。描写がとても分かりやすく、ぐいぐいと読み進めさせられる力があったように感じる。ドラマチックにものを描かないことが余計にその哀愁や虚無感を際立たせる気がした。登場人物が少し多くて多少誰が誰だか分からなかったのは別に良いかという気持ちになった。

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2022/05/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

R4.4.29~5.3 面白かった! 新田次郎のエンタメ文章力は凄い。迫力の山中描写です。 フィクションが含まれているようなので理解しながら楽しみました。お勧めの一冊です。

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