太陽の季節 の商品レビュー
今から40年以上昔の…
今から40年以上昔の青春小説.竜也は友人とナンパニ出かけ知りあっ英子…と
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今の東京都知事もハイ…
今の東京都知事もハイカラな感性があったのだと思った。当時はその内容から教育関係者や母親たちから大バッシングを受けたと聞きました。確かに内容は男のエゴに引きづられる悲しい女の話で気がめいりました。
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竜哉には共感できる面…
竜哉には共感できる面も無いではない・・・英子に、自身にはこのような意思は無かったのだろうが・・・してやられたものだ。
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当時、非常に衝撃的な…
当時、非常に衝撃的な文学ということで世間の注目を集めたらしいです。今読んでも全く古さを感じさせない…とはとても言えませんが、古さを楽しむような感じで読むことも可能かもしれません。
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奇しくも作者の命日に読了。もう3年が経ちますか。 『太陽の季節』は、遠くに忘れ去ったどこか懐かしい青々とした瑞々しさを感じさせる作品でした。 『処刑の部屋』と『黒い水』は、これまた過去の自分を静かに見つめているような不思議な感覚で読み、個人的に気に入りました。
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「太陽の季節」 時代背景や、人間の本質などもあるかもしれないが主人公の価値観、倫理観に嫌悪感を感じた。女を肉体の歓び以外のものではないという主人公が出会った中で変わっていく瞬間は確かにあったが、でも素直に愛することはできない。主人公の攻撃性や反発性からしてそれは叶わぬことであった...
「太陽の季節」 時代背景や、人間の本質などもあるかもしれないが主人公の価値観、倫理観に嫌悪感を感じた。女を肉体の歓び以外のものではないという主人公が出会った中で変わっていく瞬間は確かにあったが、でも素直に愛することはできない。主人公の攻撃性や反発性からしてそれは叶わぬことであった。ラストの運びは衝撃的だが、でもヒロインの主人公への思いが成したものとも思えば作品としては納得。 「灰色の教室」 自殺未遂を繰り返す友人、彼は生き甲斐よりも死に甲斐を求めているのであろう。生きていくのに苦労はしない、ただ日々の中にスリルが欲しくて悪事に走る少年達には生きることが何かを考えさせられる。主人公とヒロインの葛藤や事の運びにも次第に生きることがどういうことなのかが影響し始める、そして結末。生きるとは何かを問う作品。私は太陽の季節よりこちらの方が好き 「処刑の部屋」 かつて手を出した女性、敵対心を持っていたグループにリンチをされていく、その中での暴力描写は凄まじく目を覆いたくなるようなものも多い。ボロボロの体になっても生きている、肉体的な勝利と精神的な勝利はまた別のものであり、でもそこに感じる生き延びたいという感情、なんのために死ななければいけないんだという感情。描写にキツさはあるが今までの生きてきた中にあった無意味さから経て意味を見出そうとなった主人公。これからを感じさせる。 「ヨットと少年」 ヨットのことについて私は何も知らないので操縦などの描写の理解が難しかったのが残念。ヨットに亡き母親、信頼する人の奥さんなど母性を重ねつつ、悪童が「自分のヨットが欲しい」という願いをもつ話。途中の娼婦とのくだりの中で自分のものになるしたい思いと周りに嫉妬する思い、そしてそこから周りへの悪意が出てくるところはわかるが、ラストが無理やりバッドエンドになっている感が否めない。 「黒い水」 兄と妹、妹の思い人との3人でのヨット航海の中で恐ろしい波、雷などと向き合い戦いながら話が展開される。自然の恐ろしさを文字に込め登場人物に襲いかかる様子はとても緊迫感や絶望感があり、鬼気迫るものを感じた。
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最初はどこか今の時代にもありそうな恋愛をしていて、女のファッションとしての恋愛、過去の事象からの少し変わった男性観から男はリングに打ちのめされたような感覚から追いかける▶︎女が落ちたら自分がどれだけ好きで相手がどれだけ好きかを他の男や女を使って確かめる。その恋愛もとても幼稚で恥づかしながら自分の実体験と重ねてしまった。また、ラストのシーンでは英子の呪いのようなものを感じざるを得なかった。また、全く関係ないが拳闘と恋愛を対比、並立させて書いてあるのはかなり大学入試の現代文などで使えそうな内容であった。
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タツヤとエイコと、誰?な作者の解説が、最適なテンポで綴られる。 内容はあまり好きではないけど、文体を操る力がすごいと感じた。急なディズニー展開はロマンチックなはずなのに、セリフの雑さでちょっと笑える感じ。
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「太陽の季節」は名前は知っていたが初めて読んだ。1955年に発表された作品。女を肉体としか見ていない竜哉が拳闘に夢中になり、奔放な女 英子に惹かれていく。男に弄ばれ、妊娠したら産めと言ったり、堕ろせという主人公。なんという身勝手な奴だと思う。男女の愛情のもつれというか共感出来なか...
「太陽の季節」は名前は知っていたが初めて読んだ。1955年に発表された作品。女を肉体としか見ていない竜哉が拳闘に夢中になり、奔放な女 英子に惹かれていく。男に弄ばれ、妊娠したら産めと言ったり、堕ろせという主人公。なんという身勝手な奴だと思う。男女の愛情のもつれというか共感出来なかった。2023年6月8日読了。
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吃驚するほど面白くなかった。ここ二、三年で読んだ本の中で間違いなくワースト一位。そんなに厭なら読まなきゃ良いだろと云う話なのだが、一度手を付けたからには最後迄読み抜かねば気が済まないのが読書人の性分でもあり……。 「太陽の季節」 表題作は比較的マシ。世代のギャップなのか全然共感とかは出来なかったが、それはそれとして読めない事は無い。特に終わり方が気に入った。全体としては然程面白いとも思わなかったもののラストで全て赦せると云う気になった。 以降、短編が四作収録されているが、面白さも大体収録の順になっていたと感じた。 「灰色の教室」 何か「太陽の季節」の焼増し感あるな〜、と思いながら読んでいたら、案の定、プロトタイプ的な位置付けの作品らしい。解説に拠ると。 「処刑の部屋」 何だか読み難いなぁ、と云うのが率直な感想。伏線を回収するのではなく、実はこの場面に至る前、過去にこういう事がありました的な展開が続く。こんな人出てきてたっけ??と思ったら案の定そこが初登場の場面で、そこから急に話が過去に飛んだりする。全体にこのパターンの繰り返しが多い。こういう構成は読む側に非常な負担を強いる。自分の読みが正しいのか否か常に不安が付き纏い作品に上手く入り込めない。 「ヨットと少年」「黒い水」 ここからは作者の趣味全開である。どうもヨットが好きらしい(これも巻末の解説に拠る)。まあ好きなものを好きなように書けば宜しいと思うが、残念ながら読む分には退屈と言わざるを得なかった。何せ此方はヨットになぞ毛程も興味は無いのである。そこへ滅多矢鱈に専門用語のオンパレードと来られては辟易せざるを得ないだろう。当然特段の解説も無いのだからヨットと無縁の生活を送る読者(大抵の読者は然うだと思うが)にとっては珍紛漢紛でイメージが摑み難い事と思う。尤も一々説明されても冗長の謗りを受ける虞は否めないが……。冗長と言えば、特に「黒い水」の後半部分など同じ様な描写が延々と続き、縟いったら無い。言葉を尽くして書きたい気持ちは分からんでもないが、程々にしてさっさと結論を言いなさいよ。贅肬。 総じて、ストレスフルな読書体験だったと言わざるを得ない。詰まらない小説は如何せん睡魔を誘発するので、立ち読みの姿勢で読破した。自然、右眼はリタイヤし、左眼単騎で眼球も砕け散らんばかりに文字を追っていた。読後、眼の下の隈の辺りが痙攣しているのを確かに感じた。借りた本なので只だったが、それでも時間返せくらいの文句を言いたい気持ちにはなった。尤もそんな事を思うくらいなら、初めから或いは詰まらないと感じた時点で即座に読むのを辞めておけと云うのに。
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