おはん の商品レビュー
どうしようもない男に…
どうしようもない男に翻弄される二人の女。おはんとおかよ。男はそんなに偉いのかと憤りを通り越して悲しくなりました。
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これは、加納屋を語り手に設定したことによって成功した作品だと思う。 物語として読むなら、正直なところ、どの登場人物にも共感できない。 でもこれが、エロスとアガペーについて書かれた寓話なのだとしたら? おはんは、一心に加納屋の幸せを願い、加納屋の幸せこそが自分の幸せであると考え...
これは、加納屋を語り手に設定したことによって成功した作品だと思う。 物語として読むなら、正直なところ、どの登場人物にも共感できない。 でもこれが、エロスとアガペーについて書かれた寓話なのだとしたら? おはんは、一心に加納屋の幸せを願い、加納屋の幸せこそが自分の幸せであると考えている。 一方、おかよは、加納屋の肉体を求め、とにかく自分のもとにとどまってくれることを望む。 そして加納屋は、そんな二人の間で、どっちつかずの態度を取り続ける。 でも、おかよとの生活をこのまま続けたい気持ちも、おはんと悟と親子3人で暮らしたい気持ちも、その瞬間においては本物なのだ。 本物だからこそ後悔し、悩み苦しむ。 もちろんそれは自業自得なのだけれども、そこに人間の本質というか、弱さが現れている気がする。
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故郷の祖母を思い出す方言や言い回しが嬉しかった。 読後感悪い。主人公の男の魅力ってどこにあったのかな・・・
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2020年4月 (わたしの話だが、) 年下の友人のコイバナに「わかるよー、うんうん」なんて、まったくわかっていないくせに適当な相槌を打っている。 この人はこうだから好き、とかそういうモノではないんだろうな。恋って。 「ムラッときたから」とかそういう衝動的なものが根本にあるんだろう...
2020年4月 (わたしの話だが、) 年下の友人のコイバナに「わかるよー、うんうん」なんて、まったくわかっていないくせに適当な相槌を打っている。 この人はこうだから好き、とかそういうモノではないんだろうな。恋って。 「ムラッときたから」とかそういう衝動的なものが根本にあるんだろうな。 そしてわたしはその根本がちとよくわかっていないから、まあいつものように薄っぺらな相槌を打っている。
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元妻と現妻のあいだをいったりきたりする身勝手な男の話 身勝手のみならず、彼は人から悪く思われたくないばっかりに 口約束と、けじめの先延ばしを連発して みんな不幸にしてしまうのだった しかしこの小説では 人は弱いものなんだから、とそれらの不始末を なんとなく仕方のないことのようにし...
元妻と現妻のあいだをいったりきたりする身勝手な男の話 身勝手のみならず、彼は人から悪く思われたくないばっかりに 口約束と、けじめの先延ばしを連発して みんな不幸にしてしまうのだった しかしこの小説では 人は弱いものなんだから、とそれらの不始末を なんとなく仕方のないことのようにして流してしまっている ある面では バブル期以降のトレンディードラマを先取りしてもいるだろう それを許せるかどうかは読者しだいだが 終戦直後の昭和21年いらい 坂口安吾の「堕落論」が絶賛されるその裏で こういう、「子供よりも親が大事」の太宰治もかくやたる 罪深きものが書き継がれていた事実は なかなか興味深い ただし、同様のモチーフを扱ったものでは 女房の合理主義と、封建的なしきたりのあいだで板挟みになる男を 道化のように書き得た点で やはり谷崎やオダサクのほうが優れているように思う 捨てられた妻と子供に 戦争で死んでいった者たちが重ねられているのだと仮定しても この作品の場合、どう見ても終盤はご都合主義だしなあ
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二人の女の間を男が情動で往き来する話。とにかくだらしない男の心理がありありと描かれている。 何故こんなにもと思うも、著者が恋多き方だったと知り納得。 二人の女からは一切恨みがましい表出がなかったのは不思議。私が汲み取れていないだけなのだろうか?
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主人公にもおはんにも怖さを感じます。 弱さの部分とか自分に嘘ついてそうなところとか。 主要人物では、おかよさんが一番好きというか安心できました。 語り口の柔らかい感じとか最近の本にはない情感とか好きです。
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別れた女房のおはんと別れる原因となったおかよとの間で揺れ動く男の話。 なんというか、男がダメ男すぎて困る。それを助けられるのがおかよみたいな女。でもおはんと再び会って、子ども(自分と血が流れている)と一緒に暮らしたいと思って実行に移すも、なんの因果かその子は死ぬ。それから、法要が...
別れた女房のおはんと別れる原因となったおかよとの間で揺れ動く男の話。 なんというか、男がダメ男すぎて困る。それを助けられるのがおかよみたいな女。でもおはんと再び会って、子ども(自分と血が流れている)と一緒に暮らしたいと思って実行に移すも、なんの因果かその子は死ぬ。それから、法要が終わるとおはんは消える。 ちゃんと決めろよ、筋通せよと突っ込みどころ満載。 最後は男の懺悔の1言で終わっている。 本当、最後まで悔いているならさっさと行動してくれ。
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おはんという女性の悲しさを感じる。おはんとおかよという対照的な女性と、その二人を愛して優柔不断な態度をとり続ける加納屋のどうしようもないずるさと弱さが描かれている。どこにでも実在する話なのだと思うけれど、こう客観的に読んでみるとなんと人間とは単純なものかと思う。作家は人間の知性や...
おはんという女性の悲しさを感じる。おはんとおかよという対照的な女性と、その二人を愛して優柔不断な態度をとり続ける加納屋のどうしようもないずるさと弱さが描かれている。どこにでも実在する話なのだと思うけれど、こう客観的に読んでみるとなんと人間とは単純なものかと思う。作家は人間の知性や理性という修飾的なものを取り払った人間の生物としての基本的な部分を描いているのだと思った。
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退屈だったな。 というのが一番の印象。 文章は心地よいが、 内容が浅く感じる。 そのうえ訛りの言葉が 集中をそぐ感じ。 合わなかった。
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