嘔吐 の商品レビュー
再びストーリー性が高いものが読めない病が発動したので、最初と結論だけ。 文体はおもしろい。 結局ありのままに、トートロジー的世界観にいきつく。 これを徹底できれば楽だなと思いつつ、なんだかんだで感情に振り回されたりもするんだろう。 しかし、この軸は強くて普遍的だ
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
主人公のロカンタンの日常が日記に、内省的に綴られていく。「つねになにをしようと思っても遅すぎる、あるいは早すぎる時刻」の午後三時の倦怠。図書館やカフェに行っても、余計なものとしての自分がつねに再発見されるばかり。 彼はふと、〈吐き気〉に襲われる。それは物がただ物として、自分がただ自分として存在していることへの、言葉ではとらえきれない恐怖。反復される、永遠に吐かれない、永遠に吐けない〈吐き気〉。 午後三時の倦怠に覚えがあるのは、なにも1932年のフランスを生きる孤独な青年だけではないだろう。彼が公園のマロニエの樹の根に見出した実存の不条理を、私たちも日々の些細な事物に感じ、〈吐き気〉の正体をもはや知りながらやはり〈吐き気〉に脅かされつづけるというのは、あながちなさそうなことでもない。 しかし、実存の孤独が執拗に描かれていることの裏返しとして、孤独な自己と孤独な他者とをつなぐ絆やその契機、といったものがこの小説には登場しない。孤独な者同士が出会ったり語らったりしても、結局は交わりあうことなくたがいに通りすぎていくだけ。だれも、救われない。(希望を暗示する結末で終わるように思われるが、冒頭の「刊行者の緒言」に立ち返ったとき、はたしてロカンタンは救われたと言えるのだろうか?)もちろんそうした没交渉がどことなく寂莫とした印象を小説世界に効果的に与えてはいるのだけど、一方でやはりどこかもどかしく、また実存主義が退潮した原因のひとつのようにも思う。 哲学的な小説としての『嘔吐』が、孤独にひきこもる現代の少なからぬロカンタンたちにとってひとつの傑作たりうることに異論はないものの、「〈吐き気〉のその後」を読んでみたいようにも感じた。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
1970年代という不安定な時代に、高校生という不安定な世代で読んだため、この作品が現代に受け入れられるかは解らない。自分の子供に勧める自信もない。ただ、いろいろな作品を読むことが大切だという意味で、1000冊勧めてもいいなら、この1冊は入れておくかもしれない。 (実際にbooklog登録は1000番以内です) 歴史に興味をもち、近代を理解しようと思ったときには、その時代の代表作の一つにあげてもよいと思う。 そういう視点で読んでみて欲しい。
Posted by
実存主義の思想書として知られ、実際に実存主義を知る為には欠かせない書と言っていいです。 ただ実存主義という思想自体が数々の哲学者によって論破されている傾向にある現代では思想書というよりも小説として読む事を勧めます。 内容は非常に暗く、題名にもある通り主人公が全ての物、人、に吐き気...
実存主義の思想書として知られ、実際に実存主義を知る為には欠かせない書と言っていいです。 ただ実存主義という思想自体が数々の哲学者によって論破されている傾向にある現代では思想書というよりも小説として読む事を勧めます。 内容は非常に暗く、題名にもある通り主人公が全ての物、人、に吐き気を催すまでの経緯が全体の物語を占めています。 若い人向け。
Posted by
凄まじい記述も何箇所かあったけど、全体としては貴族的でやたら長く、好みではありませんでした。3分の1に凝縮してたらグレイトだったかもなー。
Posted by
皆さんがすばらしいレビューをされているので私は特にしません。 というか私のつたない言葉では語るのは無理ですw よく文学作品といわれてますが、そんなの気にせず一気に読めてしまう一冊でした。 しかし一度呼んだだけでは理解できず結局3回読むことになりました・・ 最後にはここやamazo...
皆さんがすばらしいレビューをされているので私は特にしません。 というか私のつたない言葉では語るのは無理ですw よく文学作品といわれてますが、そんなの気にせず一気に読めてしまう一冊でした。 しかし一度呼んだだけでは理解できず結局3回読むことになりました・・ 最後にはここやamazonのレビューを見てやっと突っかかっていたものが取れた感じでした。 なんかこれ書いてて物語の人間関係にも自分の頭の悪さにもちょっと絶望した。
Posted by
哲学者でも何でもないので、この本を読んでの感想と言うことになる。さすがに一度では理解できなかったので2回呼んだ。 この著書における実存主義とは、その物・事に対して考えたり定義づけしたりした時点でそれは実在するとは違う、ただそこに「その物がある」と言うこと、それが実在すると言うこと...
哲学者でも何でもないので、この本を読んでの感想と言うことになる。さすがに一度では理解できなかったので2回呼んだ。 この著書における実存主義とは、その物・事に対して考えたり定義づけしたりした時点でそれは実在するとは違う、ただそこに「その物がある」と言うこと、それが実在すると言うことだと言うのが主人公の答えだと理解した。 結果的に小説を書くと言うことで自分を現そうとするのが主人公の自分確認の答えだったわけだが、最後の材木のニオイがするから、明日は雨が降るだろうってのは前述の実存主義の認識からすれば矛盾しているわけで、それにはやはり深い意味を持たせているのだろうか。 あんまりにも有名で解説者や研究者までいる本らしいけど、さらっと調べても出てこなかったので。
Posted by
この思考癖、おこがましいけど自分に似てると思ってしまった ここまで明晰に追求出来ないけど なんだか巷の太宰ファンは人間失格読んだら「自分の事が書いてある」とか思うらしいがわたしにとってはこれかもしれない
Posted by
5月23日第二回読書会課題。 この週は合宿とかが重なって読むだけでいっぱいいっぱいで消化しきれていない。でもずっと読みたかった本なので、漸く読めて嬉しい。
Posted by
サルトルの最高傑作の名高い「嘔吐」。ロカンタンは、始めは拾った石から、しまいには自分自身、かつて真剣に愛した元恋人にまで、吐き気を催すようになる。その吐き気とは、決してその対象に対する反応としての吐き気ではない。その対象自体が吐き気なのだと言う。 実存と言うものを純化させて、...
サルトルの最高傑作の名高い「嘔吐」。ロカンタンは、始めは拾った石から、しまいには自分自身、かつて真剣に愛した元恋人にまで、吐き気を催すようになる。その吐き気とは、決してその対象に対する反応としての吐き気ではない。その対象自体が吐き気なのだと言う。 実存と言うものを純化させて、意味とか性質と言うものからの解放を願った本なのじゃないかと思った。ちょっと意味が分からないいすぎてこれ位しか書けない。なので、評価なし。
Posted by