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第三の嘘 の商品レビュー

3.9

186件のお客様レビュー

  1. 5つ

    52

  2. 4つ

    60

  3. 3つ

    50

  4. 2つ

    6

  5. 1つ

    1

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2012/08/05

どんどん残念になっていく・・・・二人の証拠までは、まだ秘められた謎が想像力をかきたてていたが、こちらはそういう余地がない。 この作品単体ならよかったかもしれないが、悪童日記の三部作の終わりとしては、あまり残念。

Posted byブクログ

2012/08/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

切ない。 『悪童日記』は衝撃だったけど もしこれがリュカの言う「こうあってほしかったという自分の思い」だといわれると 確かにリュカによって美化されたフィクション、ともとれるんじゃないかと思うと これまた衝撃 あんな衝撃な内容ですら「美化」と呼んで差し支えない 深い欠落を「ふたりの証拠」と「第三の嘘」でみた気がした。 それにしても一気に読みすぎた。 そのうちじっくり読み返したい。

Posted byブクログ

2012/07/26

前作の伏線の回収に必死という感が否めない。“クラウスが完成させた部分のリュカの原稿”を読者の想像の余地とさせておいている点ももどかしい。そこが作者の力量の見せ所なのではないだろうか。

Posted byブクログ

2012/07/11

ミステリーのようにすっかりなってしまった。嫌いじゃないけども、せっかく悪童日記、ふたりの証拠での前提の使い方が個人的にはもったいなく感じた。仕掛けとしては良かったのかもしれないけれども、わたしのなかでそこまでよい裏切られ方だと感じられなかったので、 少し残念だった。

Posted byブクログ

2012/05/25

アゴタ・クリストフの3部作を一気に読んだ。3作目の本作で、全ての謎が解き明かされるかと思いきや、読者は新たな世界に放り込まれる。これが謎解きの答えなのか、それとも、題名どおり「第三の嘘」なのか。 おそらく、どれもが真実であり、それと同時に作り話なのだろう。 第二作で表れた孤独感は...

アゴタ・クリストフの3部作を一気に読んだ。3作目の本作で、全ての謎が解き明かされるかと思いきや、読者は新たな世界に放り込まれる。これが謎解きの答えなのか、それとも、題名どおり「第三の嘘」なのか。 おそらく、どれもが真実であり、それと同時に作り話なのだろう。 第二作で表れた孤独感は、本作でより根深く、ほとんどそれが主役と言ってもいいぐらい。 作者のたどった人生の軌跡なのか。 (2012.5)

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2012/04/07

ああ、もうこれで十分。 後に書いてるのはみんな嘘っぱちよ! 嘘かも知れないという意味で読み方が広がるので、奥行きがでないこともないが、正直なくてよかった

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2012/03/28

読み終わってしまった。 そして結局気持ち悪いまま終わってしまった。 もう一度読みたいけど、気持ち悪くなりそうで怖い。 何がどこまで本当なんだろう。 本の中の世界のはずなのに、どれかを真実にしたくなる。

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2012/03/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

遂に完結。前二作の裏にある真相、そして物語の結末が語られます・・が、正直二作で終わってくれた方が辻褄的にはスッキリするかも。一回しか読めてないから整理すらついてないけど・・色々矛盾があるのは確か! 悪童日記のラストがちょっと違ってたり、おばあちゃんと血縁関係がなかったり、・・ただでさえ時間軸が狂ってるのにかなり分かりづらいこと!アゴタさんの趣向自体がちょっと風変わりなのに起因してるんだとさ。しかし完結編のあとがきでアゴタさんのインタビュー、作品解説が初めて入るなんてなんと粋な趣向なこと。 タイトルの「第三の嘘」とはかなり意味深。正確な答えなんてないと思う。作中で嘘なのか否か曖昧なことも多い。例えば兄弟が本当にいたのか妄想だったのかとか、どっちがどっちの名前だったのかとか・・ただ、日記のハズの「帳面」は確実に嘘らしい。そこも通りづらい話だけど。 この三部作を読んで思うのは、「描いてるのは戦争体験による戦争の恐ろしさ・・とかじゃねぇ」ということ。確かにこの物語の展開は戦争なくしては起こりえない。しかし、実際に物語を動かしたのは「人間の本質」そのものじゃないかと思う。深読みできてないから憶測の域を出ないけど。 主人公たちの詳しい内面を描かない作風だったが、彼らを動かしたのは運命みたいなものじゃなく人間だ・・そう思える。 読み返したい、ではなくいつかこの作品に立ち返りたい・・思わせる三部作でした。立ち返ったとき初めて「この作品に出会えて良かった」と実感できると思う。

Posted byブクログ

2012/03/05

<「悪童日記」「ふたりの証拠」を経て、ベルリンの壁の崩壊を機についに再会する双子だったが・・・。> 著:アゴタ・クリストフ 三部作の最終巻。 序盤、前回からのストーリーとちぐはぐなところが多々あり、迷宮に迷い込むようなのだけれど、 読み進めていくうちに「第三の嘘」という題...

<「悪童日記」「ふたりの証拠」を経て、ベルリンの壁の崩壊を機についに再会する双子だったが・・・。> 著:アゴタ・クリストフ 三部作の最終巻。 序盤、前回からのストーリーとちぐはぐなところが多々あり、迷宮に迷い込むようなのだけれど、 読み進めていくうちに「第三の嘘」という題名の意味と「悪童日記」、「ふたりの証拠」の本当の真実が明らかになります。 そしてラスト。 「クラウス」、「リュカ」、「双子」、「ぼくら」・・・ たとえ真実であれ、嘘であれ、そこにはあまりに悲しく、はかないものがこめられており、 予定されたものではなかったという「悪童日記」以降の話を書いた著者が この三部作にこめたものに思いをはせました。

Posted byブクログ

2011/12/10

悪童日記三部作の中で、唯一「ありのまま」のリュカ・クラウスが描かれた作品であろう。戦争、世間、人々に翻弄された二人のあまりに悲しい姿。読み進めながら、それを紐解いていくような作品。悪童日記、二人の証拠、第三の嘘は三部作ながらそれぞれ独立した物語として成立している。だからこそ、全作...

悪童日記三部作の中で、唯一「ありのまま」のリュカ・クラウスが描かれた作品であろう。戦争、世間、人々に翻弄された二人のあまりに悲しい姿。読み進めながら、それを紐解いていくような作品。悪童日記、二人の証拠、第三の嘘は三部作ながらそれぞれ独立した物語として成立している。だからこそ、全作を読んだ人間にとってリュカとクラウス、この二人がたどった運命を生々しく脳裏に再現できるのだ。この歳まで本書を手に取らなかったことが実に悔やまれる、とにかく傑作である。

Posted byブクログ