ドグラ・マグラ(下) の商品レビュー
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読み終わった。催眠術みたいな本。一生懸命理解しようとすればするほど術中にはまって分からなくなる。ミステリーとしてはもう一回ちゃんと通して読みたいような、もう一度いろいろ確認したらもう少し分かるような気がするけど、でも何回読んでも正木さんはのらりくらりしてるやろうし酔ったような気持ちになってもいるので、もう手に取りたくないような気もするし。 精神病の研究として読むなら示唆にとんでいて時代的な背景とかがすごく面白い。このあとは統合失調症の本を読もうと思っているんだけどその今の本と対比させて読もうと思う。 ドグラマグラみたいにぐるぐるした渦のようなものに捉えられているのが精神の病らしさなのだなと感じた。最後の解説でこの著者が本が出た翌年に死去とあり、まるで物語の続きのようでここにもまた死人が、と感じた。どこまでも趣深い本。
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就活してた頃、渋谷の本屋で買った。移動時間が退屈だったから、読んでみようと思って。 そんな適当な感じで手を出す本ではなかったが、今でも定期的に読んでいる。 世の中には考察サイトが溢れているが、私はそんな難しいことを考えて読めない。 でも、毎回面白いと感じる箇所は違うし、何回読ん...
就活してた頃、渋谷の本屋で買った。移動時間が退屈だったから、読んでみようと思って。 そんな適当な感じで手を出す本ではなかったが、今でも定期的に読んでいる。 世の中には考察サイトが溢れているが、私はそんな難しいことを考えて読めない。 でも、毎回面白いと感じる箇所は違うし、何回読んでも面白い。
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狂人となった青年が主人公。狂人となった原因は何か、その裏で策略をめぐらせたのは誰か、青年は何者か、などの視点で、推理小説のような感覚がある。ただ狂人とそうでない人の違いは明瞭でない、祖先の狂った心理が遺伝する、などの不思議な話も混じりつつ物語が進むので、ややこしい。幻覚に幻覚が重...
狂人となった青年が主人公。狂人となった原因は何か、その裏で策略をめぐらせたのは誰か、青年は何者か、などの視点で、推理小説のような感覚がある。ただ狂人とそうでない人の違いは明瞭でない、祖先の狂った心理が遺伝する、などの不思議な話も混じりつつ物語が進むので、ややこしい。幻覚に幻覚が重なってくるような場面も多く、読んでいて煙に巻かれる感じ。最終的に、これはすべて夢だったのだろうか…というような終わり方はすごかった。
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やっと終わった。 舞台を観に行って、訳がわからなかったから 読んだけど やっぱり訳がわからなかった。 推理小説らしいけど… どこに推理するところがあるんだろう。 救われる人も見当たらないんだけど。。。 どっと疲れてた
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ドグラ・マグラを読み終えた…?一読はした。 あぁ…… これはすごい トピックがいくつかあって まず展開の妙。上巻は挿入されている論文などに頁が割かれていて、それもそれですごいのだけれど 下巻というか 終わり1/4は全く違う側面を見せる。二転三転する展開、怒涛のでんぐり返しは止まらなく、久しぶりに本から目が離せないほど没入した。 推理小説的面白さ。 そしてMの自殺について。最終的にMを自殺に追いやったもの。 学術に全てを捧げた男が、ついに心が折れた瞬間である。 結局人は人情というものから、良心の呵責から逃れられないのか。思えばずっと犯罪心理や自白心理について述べていた。 胎児の夢の話は興味深かった。 あぁもうだめだ、疲れた、息あがってるもん… 奇作で、人間の醜さが詰まっている、というような触れ込みで手に取った。読み終えた私の感想は傑作である、というだけだ。 1人の小説家が生涯を捧げた作品。 醜さなのだろうか。「私」の素朴で純粋な良心、結局耐えかねて自殺してしまったM、一方黒幕的に鎮座しているW。どちらかというと良心が前面に出されているイメージ。 どちらかというと鬼作である。 文章がまとまっていないのはご容赦ください…
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長く、難解でした。 恐らくこのドグラ・マグラ「幻惑」の全ては、上巻にある「胎児の夢」なのではないかと思いました。 呉一郎が産まれる前に、母の胎内の中でヒィヒィ言いながら沢山の苦悩と幻覚、錯覚を繰り返しているのかなという印象です。 絵巻物の件が長かったのですが、これが手掛かりにもな...
長く、難解でした。 恐らくこのドグラ・マグラ「幻惑」の全ては、上巻にある「胎児の夢」なのではないかと思いました。 呉一郎が産まれる前に、母の胎内の中でヒィヒィ言いながら沢山の苦悩と幻覚、錯覚を繰り返しているのかなという印象です。 絵巻物の件が長かったのですが、これが手掛かりにもなるようなのですが、この作品は読み飛ばし不可です。 それとなく、「私」の本名があるような気もしたけど、当たってるのか疑問ですが、まさにドグラ・マグラな作品でした。 文字のフォントの変換も、視覚的には飽きさせない仕組みになっていると思います。
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ドグラ・マグラ、奇書と呼ばれるだけあって難解な本である事は確か。 おそらく読む度に気づきがあり、違った感じを受けると思います。 内容紹介 昭和十年一月、書き下ろし自費出版。狂人の書いた推理小説という異常な状況設定の中に著者の思想、知識を集大成し、”日本一幻魔怪奇の本格探偵小説”とうたわれた、歴史的一大奇書。
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上巻と比べると何が起こったのかわかってくる分読みやすくなりました。でもわかればわかったで、今日は何日なのか、博士は現実なのか、そもそも目覚めていないのか、ぐるぐるぐるぐる主人公と一緒に探す羽目に。ところどころにヒントと思われる違和感(というか矛盾)を発見してそういえばミステリだっ...
上巻と比べると何が起こったのかわかってくる分読みやすくなりました。でもわかればわかったで、今日は何日なのか、博士は現実なのか、そもそも目覚めていないのか、ぐるぐるぐるぐる主人公と一緒に探す羽目に。ところどころにヒントと思われる違和感(というか矛盾)を発見してそういえばミステリだったよ、なんて思い出したりして。なるほどドグラマグラ(堂廻目眩)です。きちんと読み下せてはいないと思いますがもう一度読むのはもう少し先にします。とにかく疲れた。でも面白かったし、奇書と呼ばれるだけのすごい作品だと思えたのは確かです。
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どこからが真実でどこからが幻覚かが最後までわからない、始まりも本当に1回目の始まりなのか、何回目かの始まりを読んでいたのか、考えるほど不安に魅力的に感じる素晴らしい作品
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小説を読んでいてこれほどヤバイ(=アッチ側に行っちゃいそうな)気分になったことはない。近年はやりのホラー系の小説などを読んでも、小説を読んでいること自体をグラグラと揺さぶるような体験はこの小説以外では味わったことがない。よい子は読んじゃダメよ。 いいとか悪いとか、そういう次元...
小説を読んでいてこれほどヤバイ(=アッチ側に行っちゃいそうな)気分になったことはない。近年はやりのホラー系の小説などを読んでも、小説を読んでいること自体をグラグラと揺さぶるような体験はこの小説以外では味わったことがない。よい子は読んじゃダメよ。 いいとか悪いとか、そういう次元をはるかに超えちゃっていて、でも、読むと脳みそをわしづかみにされちゃいます。アブナイアブナイ…。 20040731
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