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ドグラ・マグラ(下) の商品レビュー

3.9

277件のお客様レビュー

  1. 5つ

    88

  2. 4つ

    84

  3. 3つ

    59

  4. 2つ

    14

  5. 1つ

    5

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2012/05/02

日本三大ミステリとか日本三大奇書とか何とか言われている3作はいずれ読まないととは思っていたのですが、本屋で偶然目に入ったのでまずこれを読むことにしてみました。 とりあえず「理解できない」というのが正直な感想です。テーマが何なのか、作者が何を言わんとしているのか、そもそもミステリな...

日本三大ミステリとか日本三大奇書とか何とか言われている3作はいずれ読まないととは思っていたのですが、本屋で偶然目に入ったのでまずこれを読むことにしてみました。 とりあえず「理解できない」というのが正直な感想です。テーマが何なのか、作者が何を言わんとしているのか、そもそもミステリなのか等、私の知識と思考力では根拠無く想像してみる程度のことしかできませんでした。 とにかく印象には残ったので読んだことを忘れることはないでしょうが、しばらく経ったらどんな本かを思い出すことも説明することもできなくなるでしょう。

Posted byブクログ

2012/04/11

上巻は壮大なネタフリとしか思えなくて読むのがしんどかったけど、下巻になるとまんまと引き込まれ読み通してしまった。 わけわかんないけど、「これぞ小説!」てなわけわかんなさ。起伏の激しい登山コースを登頂した時のように、あらゆる脳髄の筋肉を使わせる。トレーニングにはぴったり。 ペダンテ...

上巻は壮大なネタフリとしか思えなくて読むのがしんどかったけど、下巻になるとまんまと引き込まれ読み通してしまった。 わけわかんないけど、「これぞ小説!」てなわけわかんなさ。起伏の激しい登山コースを登頂した時のように、あらゆる脳髄の筋肉を使わせる。トレーニングにはぴったり。 ペダンティックに過ぎる気はするけど、それをユーモアで包み隠す正木博士の縦横無尽の語り口は魅せられるね。もう一度読まなきゃ全体像は把握できないだろうが、「よしやってみっか」という気にさせる。「わからなさ」の中心にあるものが何なのか、確かめたいという気持ち。 しかしエロスはどこにいったんだ! カバー絵から淫靡な想像を膨らませ、さぞや淫靡な光景が横たわっているんだろうな…くっくく…と楽しみにしていたのに、そんなものどこにもないじゃないか! だからもう読まない。

Posted byブクログ

2012/03/28

ドグラマグラ下巻。 物語は一転、探偵小説風になる。 ある殺人事件の犯人は?いや動機は? 過去の因果がめぐりめぐって起こされた悲劇を、解き明かそうとする。 中国唐の時代の王朝物語あり、江戸時代の侍ものありと、様々な紆余曲折の果てに、たどり着いた結末は。。。。 一つの謎を解き明...

ドグラマグラ下巻。 物語は一転、探偵小説風になる。 ある殺人事件の犯人は?いや動機は? 過去の因果がめぐりめぐって起こされた悲劇を、解き明かそうとする。 中国唐の時代の王朝物語あり、江戸時代の侍ものありと、様々な紆余曲折の果てに、たどり着いた結末は。。。。 一つの謎を解き明かそうとするたびに、読者を裏切り、謎から謎へとつながる終わりなき仮説の連続。 何が本当で何が本当でないのか? いや、本当のことなどどこにもないのか? 読者を揺さぶり続けながら、佳境を迎えるラスト! そこに待っていたのは・・・・ 最後の最後まで読者を裏切りつづけ、無限の迷路に迷い込ませる。 二回・三回と読み続けることで、此の小説の持つ恐怖を実感できるのではないかと思いました。 また、此の本ほど、読者と物語の距離感が大切な作品もないと思いました。 なぜなら、人によっては物語の渦に飲み込まれて、自分を保つことができなくなるのではないかという、危険も併せ持っているからです。 70年ほど前の作品とは思えないくらい、モダンで途方もない闇を秘めた小説であることは確かです。

Posted byブクログ

2012/03/23

わけがわからなかった でもこのわけのわからなさが嫌いではなかったです “これを読んだ者は一度は精神に異常をきたす” というキャッチコピー?をみて、どんなもんじゃいと読んだけど、 異常はきたさなかった…(汗) たぶんいまいち内容を理解していないからだろうから何度も読みたい そして...

わけがわからなかった でもこのわけのわからなさが嫌いではなかったです “これを読んだ者は一度は精神に異常をきたす” というキャッチコピー?をみて、どんなもんじゃいと読んだけど、 異常はきたさなかった…(汗) たぶんいまいち内容を理解していないからだろうから何度も読みたい そして異常をきたしてみたい…

Posted byブクログ

2012/03/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

こんな奇怪な本を読んだことがあるか?3/18に東京文学サロン月曜会で課題本で読みました。 このドグラマグラという言葉の響きがなんとも言えずイイカンジ。なんだろうドグラマグラ、ドグラマグラ、ドグラマグラ、おまじないか? 「これを読む者は、一度は精神に異常をきたすと伝えられる・・・」との通り、本を読んでいて何度混乱させられたか。推理小説なのか、犯人は誰だと推測するのだが、そのために「ばーか、そいつが犯人ではないわ」と言われているかのごとく著者に裏切られる。結局犯人は?この話は全て胎児の中で起こった話なの?など答えが無い。まあ自分なりに解釈するしかないのだ。 僕は最初のブウウ―――――――ンンン―――――――――から始まっているこの文章と巻頭歌に胎児について歌っている内容から読むと、人間の胎児の中で起こっている話を著者は想像で書いているのではないかと考えた。輪廻という概念はすこし言い過ぎかもしれないが、精子と卵子が結びついて細胞分裂が始まり、そして人間の形が出来上がるまでにその胎児に起こった一つの夢を書き表しているのではないか? こんなことを書いている時点でもう僕は精神に何らかの異常をきたしているのかもしれない。でもビジネス本と違って、小説は答えが無いので自分で考えるしかないのだ。だから僕はビジネス本よりも若いうちは小説を読んで教養と考える力を養う必要があると考えている。僕にとって読書の基本はあくまで小説、それも古典小説だ。 そういう意味でこの本に出会うきっかけを作ってくれた東京文学サロン月曜会には本当に感謝している。まず確実にこの読書会に参加していなければ読まない本だわ。そして人にも薦められない本だから、この読書会で60名も集まったこの読書会はキチガイの集まりだ(笑)ハハハハハ。

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2012/03/04

「読んだものは一度は精神に異常をきたす」と言われ、日本3大奇書の代表格ともいえるのが本書です。 表紙の絵もちょっとキている感があります。 これは読む人により思うことはバラバラなんじゃなんでしょうかね。 また、この一冊にたくさんのメッセージ、謎が織り込まれていると思います。 たと...

「読んだものは一度は精神に異常をきたす」と言われ、日本3大奇書の代表格ともいえるのが本書です。 表紙の絵もちょっとキている感があります。 これは読む人により思うことはバラバラなんじゃなんでしょうかね。 また、この一冊にたくさんのメッセージ、謎が織り込まれていると思います。 たとえば、私は科学哲学に興味があるので、唯物科学絶対の風潮に対抗するアンチテーゼとして、人間の心にたいしては科学はまったく無力じゃないか、というメッセージがあるな、と受け取りました。 と、言いつつも、ロジックで考えていてもこの本は楽しめないと思います。 この本は顕在意識と潜在意識の間くらいのところで、謎を謎のまま抱えた状態で、ムニャムニャと味わうのがよい感じだと思います。 一見荒唐無稽の理論を振り回しているように見えて、実はなかなか説得力のある論理展開だったのも非常に興味深いです。 ※上下巻とも同じレビューです

Posted byブクログ

2012/02/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

日本三大奇書のひとつであり,「本書を読破した者は、必ず一度は精神に異常を来たす」とまで言われているらしい。 記憶喪失にかかった主人公が,九州大学の二人の教授の力を借りながら,記憶を取り戻そうとする。彼自身は,過去の凄惨な事件に関連しているらしく,記憶を取り戻すことができれば,その全てが明るみに出るというのだが・・・ 「胎児の夢(胎児は母親の胎内にいる10ヶ月の間に,生命の全歴史の悪夢を見るという論文)」や「キチガイ地獄外道祭文(精神病院の恐ろしさを描いた歌)」など,通常の小説とは異なるような特徴的な文章が,独特の雰囲気を醸し出している。 主人公自身が呉一郎であるのかどうか,そして呉一郎自身が過去の凄惨な事件の犯人であるのかどうかなどの主要な謎に,そもそも過去の凄惨な事件とは何か,呉一郎の許嫁であるらしい狂少女は本当は誰なのか,「胎児の夢」「キチガイ地獄外道祭文」などを発表した正木教授とその同僚の若林教授は何者なのか,心理遺伝とは何でそれは実在するのかどうか,などの謎が渾然として,時間的な感覚もはっきりとしないまま話は進んでいく。 結局,最後まで主人公が誰だかははっきりしない。一応ひとつの結論は示されているものの,本当にそうかはわからない。なんといっても,ひとから教え込まれたことと,その後見たことだけを頼りに判断するしかない記憶喪失者なのだ。 精神病患者を題材にしていることもあり,今後,生み出されることはほぼない小説だと思われる。 題材的には読みにくそうだが,一気に読ませる迫力がある。 その舞台設定はとっぴであり,まさに奇書と呼ばれるにふさわしい話である。

Posted byブクログ

2012/02/18

読めば読むほどずぶりずぶりと作品にはまっていかされます。 考えれば考えるほどわからなくなっていきます。 わからないのはきっとこの人はそういうひとなんだということにしておきます。

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2012/01/23

とても面白かった!すごい面白いんだけど、正直読みにくい。そこが良いんだろうけど。。。 10年推敲しただけあって内容はとても重厚。そんじょそこらのミステリーよりはよっぽど面白いし、意表をついた展開が読んでて気持ちいい。途中背筋がぞっとするシーンもあり、さすがは三大奇書といった感じ。...

とても面白かった!すごい面白いんだけど、正直読みにくい。そこが良いんだろうけど。。。 10年推敲しただけあって内容はとても重厚。そんじょそこらのミステリーよりはよっぽど面白いし、意表をついた展開が読んでて気持ちいい。途中背筋がぞっとするシーンもあり、さすがは三大奇書といった感じ。 なんか最近面白い小説にであってないなーと思う人に進めたいです。 あ、表紙、すごくいいですよね。

Posted byブクログ

2012/01/22

本書の中に出てくるドグラ・マグラという書籍自体が ある狂人の書いた本であり読者が読んでいる本と同じであれば、 書いた本人の状態がまさに、描かれている状態そのもので 世界を正確に捉え、表しているのか信頼できない。 そのうえ時間の感覚が狂っている部分もあり 現在のことか過去の記憶なの...

本書の中に出てくるドグラ・マグラという書籍自体が ある狂人の書いた本であり読者が読んでいる本と同じであれば、 書いた本人の状態がまさに、描かれている状態そのもので 世界を正確に捉え、表しているのか信頼できない。 そのうえ時間の感覚が狂っている部分もあり 現在のことか過去の記憶なのか、本当は誰の記憶のことなのか 「本書を読破した者は、必ず一度は精神に異常を来たす」 とのウリ・都市伝説?は、作品中に出てくる表現の 一つであるものの、あんまり一生懸命内容を考えすぎると モヤモヤした気持ちが強まってしまう気がする。

Posted byブクログ