タイムマシンの殺人 の商品レビュー
SF、ホラー、ミステリで奇妙な味の中短編集である。白須清美の翻訳もうまいので古さを感じさせない。どれもよくできた話なのだが、好みを言えば中編「たぐいなき人狼」でしょうか。大学教授のウォルフ・ウルフは卒業して女優になった教え子グロリアに片想いなのだが、酒場で知り合った魔術師に自分が...
SF、ホラー、ミステリで奇妙な味の中短編集である。白須清美の翻訳もうまいので古さを感じさせない。どれもよくできた話なのだが、好みを言えば中編「たぐいなき人狼」でしょうか。大学教授のウォルフ・ウルフは卒業して女優になった教え子グロリアに片想いなのだが、酒場で知り合った魔術師に自分が人狼であることを指摘される。グロリアに近づくために彼女が主演する映画に狼犬として出演することになったウルフは…。ラストはどんでん返しで、意外なハッピーエンドが待っている。
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SFやホラーめいた作品の短編集。ブラックで小気味よい読み口の作品が多いです。 お気に入りは「たぐいなき人狼」。人狼ホラーかな、と思ったけれど、案外とユーモラスでサスペンスフルな楽しい物語でした。自らが人狼であることを知らされたウルフ教授の奮闘がおかしくて、だけれどはらはらさせられ...
SFやホラーめいた作品の短編集。ブラックで小気味よい読み口の作品が多いです。 お気に入りは「たぐいなき人狼」。人狼ホラーかな、と思ったけれど、案外とユーモラスでサスペンスフルな楽しい物語でした。自らが人狼であることを知らされたウルフ教授の奮闘がおかしくて、だけれどはらはらさせられます。「悪魔の陥穽」にも登場したうさんくさい魔術師もまた印象的で面白いです。この魔術師の短編集シリーズとかないのかしら。 「タイムマシンの殺人」は、タイムマシンを用いた完全犯罪の計画を描いたミステリ。そんなもの使っちゃったら完璧じゃないか、と思ったのですが。まさかこういうブラックなオチになるとは! あ、そういえばここの探偵も「たぐいなき人狼」に登場するのと同じ人物だよね。 「噛む」はなんともいえない不気味な読み心地のホラー。嫌だなあ、この雰囲気。そして「先駆者」は短いながらも、オチが見事な作品でした。なるほどそういうことか!
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ダークファンタジー・コレクションと銘打ったシリーズだが、本書は少し小粒過ぎた感じ。 ショートショートで楽しく読めるかなと思ったのだが、文書の問題か、文化の問題か、とにかく読むのに疲れる感じ。少し残念だ。 作品は、次の通り。 先駆者、噛む、タイムマシンの殺人、悪魔の陥...
ダークファンタジー・コレクションと銘打ったシリーズだが、本書は少し小粒過ぎた感じ。 ショートショートで楽しく読めるかなと思ったのだが、文書の問題か、文化の問題か、とにかく読むのに疲れる感じ。少し残念だ。 作品は、次の通り。 先駆者、噛む、タイムマシンの殺人、悪魔の陥穽、わが家の秘密、もうひとつの就任式、火星の預言者、書評家を殺せ、人間消失、スナルバグ、星の花嫁、たぐいなき人狼。
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