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千年、働いてきました の商品レビュー

3.8

62件のお客様レビュー

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2023/04/26

本書、出版当初に一度読んでいたのですが、機会があって2度目に読んでみました。1度目の時も感銘を受けていましたが、2度目についてもいろいろな気づきが得られました。本書ではアジアのなかで日本だけが老舗企業大国であることを受けて、日本を「職人のアジア」、そのほかの国を「商人のアジア」と...

本書、出版当初に一度読んでいたのですが、機会があって2度目に読んでみました。1度目の時も感銘を受けていましたが、2度目についてもいろいろな気づきが得られました。本書ではアジアのなかで日本だけが老舗企業大国であることを受けて、日本を「職人のアジア」、そのほかの国を「商人のアジア」と区分しています。この背景の最大の要因は、やはり日本が他国と比較すれば平和な歴史を経てきたこと、さらに極東に位置した島国という地理的要因も大きく影響していると思われます。 本書の後半では生き残っている老舗企業の5つの特色が述べられていますが、私なりに解釈すると柔軟さが最も大事な要素ではないかと思いました。事業環境が大きく変わっても、そこで活路を見いだす能力が長けている企業こそ、適者生存の法則で生き延びるということだと感じました。現在の日本ではファストリテイリングや楽天のように、規模拡大や成長を追求した企業が増え始めていますが、それと同時に、本書に書かれているように存続期間を長期化させることで価値を提供し続ける会社が存在していることも重要ではないでしょうか。日本から世界に発信していきたいテーマであると思います。

Posted byブクログ

2022/08/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

老舗製造業5つの共通項 ・同族経営は多いもの、企業存続のためなら他の優秀な人材を取り入れるのを躊躇しない ・時代の変化にしなやかに対応してきた ・創業以来の家業の部分は、頑固に守り抜いている ・それぞれの"分"をわきまえている ・「町人の正義」を実践してきた

Posted byブクログ

2019/03/14

13年も前の本なので情報のブラッシュアップは必要だが、残り続ける会社の存在理由を垣間見ることができます。著者が提示する老舗製造業の共通項は、若干の矛盾を含みつつもブレない理念とバランス感覚の賜物なのだろう。やりたいこと=世の中の役に立つこと(人間だけでなく)のマッチングがキモだな...

13年も前の本なので情報のブラッシュアップは必要だが、残り続ける会社の存在理由を垣間見ることができます。著者が提示する老舗製造業の共通項は、若干の矛盾を含みつつもブレない理念とバランス感覚の賜物なのだろう。やりたいこと=世の中の役に立つこと(人間だけでなく)のマッチングがキモだなと...。

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2018/10/23

日本には、千年続く老舗がごろごろ。外国ではこうではないらしい。勢い、最古の企業も日本に現存する。本書ではこのような老舗二十数社のトップにインタビューし、それら老舗の経営方針に迫る。 「不義にして富まず」とは、ある老舗の家訓である。このご時世にこのような心意気で企業を経営して生き残...

日本には、千年続く老舗がごろごろ。外国ではこうではないらしい。勢い、最古の企業も日本に現存する。本書ではこのような老舗二十数社のトップにインタビューし、それら老舗の経営方針に迫る。 「不義にして富まず」とは、ある老舗の家訓である。このご時世にこのような心意気で企業を経営して生き残っていく。なんというかっこよさであろう。思い起こせば我が社の創業者も「不当な儲け主義を廃し、・・・」といっていた。利益に血眼になるような経営方針では、長く愛される組織となれない。このような時代だからころ、大切にしたい心意気である。

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2018/10/04

店が、続くのは凄い事だと感じるのは、子供の頃の店が、殆ど消え去り、僅かしか残ってない事。50年続くのも、稀な事だと気付かされる。世界最古の老舗を守った会社の心意気に賞賛。

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2016/06/21

2015年9月20日に開催された第1回ビブリオバトル全国大会inいこまで発表された本です。予選E会場発表本。

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2015/04/11

 百年を超える歴史を誇る老舗企業が日本には数多く存在するが、そうした企業たちが現代においてどのような事業に携わっているのかを描いたルポである。  これは非常に面白い新書で、もう少しタイムリーなタイミングで読みたかった感もある。ビジネスの世界の時間の流れの速さを思うと、遅きに逸した...

 百年を超える歴史を誇る老舗企業が日本には数多く存在するが、そうした企業たちが現代においてどのような事業に携わっているのかを描いたルポである。  これは非常に面白い新書で、もう少しタイムリーなタイミングで読みたかった感もある。ビジネスの世界の時間の流れの速さを思うと、遅きに逸した感は否めない。  最近、同じ題材で著者が新刊を出しているようだし、そちらもチャレンジしてみたいものだ。  不屈の老舗企業の姿には、いろいろと感じるところも多かった。良書である。星五つと評価したい。

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2014/10/29

世界最古の会社がどこの国にあるのかご存知でしょうか。実は、日本にあるのです。100年以上続く老舗企業の技術が現在のハイテク技術を支えていたりするのです。日本人が、他の国の影響を受けながらも独自の技術を極めてきた歴史を知ると、同じ日本人であることが誇らしく思えてきます。

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2014/10/05

日本は全く捨てたものではない、と自信と誇りを持たせてくれる。もっとこういう面に光りが当たる社会にしていきたい。

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2014/05/30

[老舗、その強み]アジア諸国に足を運んだ著者はそれらの国に老舗と言われる企業が少ないことに気がつく。日本に帰ってきて老舗について紐解いてみると、そこには意外な日本の歴史的背景や文化的要素が。そして何より、恵まれない時代にも、根幹を忘れず、しかし研鑽と革新をやめない老舗企業それぞれ...

[老舗、その強み]アジア諸国に足を運んだ著者はそれらの国に老舗と言われる企業が少ないことに気がつく。日本に帰ってきて老舗について紐解いてみると、そこには意外な日本の歴史的背景や文化的要素が。そして何より、恵まれない時代にも、根幹を忘れず、しかし研鑽と革新をやめない老舗企業それぞれの苦労が見えてくるのであった......。著者は、ジャーナリストとしてアジアを飛び回っていた野村進。 今ではよく知られた話かもしれませんが、携帯電話の部品に見ることができる老舗の力を軸に、その強さの秘密が解き明かされていきます。難しい話は抜きにして、ただただその凄さに感嘆とさせられる一冊です。本書で紹介される日本の老舗の多さに改めて驚かされると同時に、続いてきた秘密の一つとして「分を守る」という価値観が通底しているというのが大変興味深い点でした。 また、老舗企業を通して見えてくる日本文化の位置づけも指摘されており、これもまた面白い視点。「商人のアジア、職人のアジア」など、直感的体験にもしっかり基づいて弾き出される概念の数々は、企業文化から見るアジア論の概念として参考にできる側面を有しているかと思います。 〜デジタル化をぎりぎりにまで突き詰めても、なお人の手が介在する余地は残る。そのとき活かされる老舗企業の伝統的価値観をひとつだけあげるとするなら、それは、「丹精」ではないか。〜 仕事に向かうサラリーマンが読むのにうってつけかと☆5つ

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