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佇むひと の商品レビュー

3.8

21件のお客様レビュー

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切ない話を集めた短編…

切ない話を集めた短編集。ブラックユーモア溢れる著者らしく、ただの切ない話では終わらない。

文庫OFF

2024/03/25

四角い顔した昭和おじさんの夢物語(ほめてる)。 きもかわいく愛おしい短編集。 「きつね」「睡魔のいる夏」が良かった。 それにしても、皆さん、奥様大好きで微笑ましい。

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2023/02/25

荒唐無稽な設定ばかりなのに、どの物語も人間が生き生きと描かれていて、荒唐無稽だと思わせない。感傷的でありながら、じめっとしすぎない。それでいて共感できて入り込める。特に表題作「佇む人」は今まさに読むべき。

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2022/11/03

(Mixiより, 2010年) 静かな筒井ブーム到来してます。筒井作品はこれで2冊目という初心者ながら、作者の文章の上手さに驚かされました。まったく小難しくなく、あくまでエンターテイメント作品なんだけど、安っぽい所のない絶妙な質感。今作は尺も短く、ラストにオチがつくショートショー...

(Mixiより, 2010年) 静かな筒井ブーム到来してます。筒井作品はこれで2冊目という初心者ながら、作者の文章の上手さに驚かされました。まったく小難しくなく、あくまでエンターテイメント作品なんだけど、安っぽい所のない絶妙な質感。今作は尺も短く、ラストにオチがつくショートショートの色合いが強い作品が多いと感じたのですが、星新一作品にはない叙情性が一つ加味され、なんとも大人な味わいになっているなーという印象。好きなのは「底流」「ヒッピー」のような猛烈なおしゃべり小説。 圧倒的な字面に混乱させられる感覚がたまりません。

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2018/12/01

はじめて筒井康隆を読んだ。星新一みたいなショートショート。とくに説明のない日常風味に(当然でしょ?という雰囲気で)異世界という世界観を理解させるのがうまい。それは星新一といっしょだが、星新一は現代からみた落語的なオチがつくのに対して、筒井康隆は異世界が異世界に閉じているままおわる...

はじめて筒井康隆を読んだ。星新一みたいなショートショート。とくに説明のない日常風味に(当然でしょ?という雰囲気で)異世界という世界観を理解させるのがうまい。それは星新一といっしょだが、星新一は現代からみた落語的なオチがつくのに対して、筒井康隆は異世界が異世界に閉じているままおわるのが新鮮だった。 ショートショートはお話によって違う世界観を理解するので疲れる・・・ 印象に残った話 ・わが良き狼 物語になるような宇宙海賊が年をとって故郷に帰ってくる話。雰囲気的に宮崎駿のシャーロック・ホームズ思い出した。狼。。。 ・母子像 買ってきたさるのおもちゃが異次元空間に母子をひきずりこんでしまう話。夫は懸命に取り戻そうとするが・・・。めっちゃくちゃ怖くなった。総毛立った。

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2017/01/07

リリカル…今さっきその意味を調べてみたんですけれども、なんでも「叙情的」だとかそんな意味らしいのですけれども、果たしてその意味するところが本書の個々の短編に当てはまっているかと言えば…どうでしょう!? ヽ(・ω・)/ズコー まあ、切ない…みたいな読後感に浸る短編もありました...

リリカル…今さっきその意味を調べてみたんですけれども、なんでも「叙情的」だとかそんな意味らしいのですけれども、果たしてその意味するところが本書の個々の短編に当てはまっているかと言えば…どうでしょう!? ヽ(・ω・)/ズコー まあ、切ない…みたいな読後感に浸る短編もありましたけれども、基本的には筒井氏の想像力と言いますか、よくこんなお話思いつくな…とまあ、解説の小池真理子さん?と似たような感想になりましたねぇ…社畜死ね!! ヽ(・ω・)/ズコー 僕も小池さん同様、ラストの「母子像」とかいう短編に恐怖と凄い…といった感嘆の思いを抱きましたね! 設定もさることながら主人公の男の感じている恐怖感のようなものが…活字を通して伝わってくるのでした。おしまい…。 ヽ(・ω・)/ズコー

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2016/11/01

筒井康隆氏らしいシニカルさを備えつつも哀愁漂う短編集である。技法はいわゆる擬人化や象徴化といった凡庸なものだが、小説の表現手段を知り尽くしており、例えば表題作『佇むひと』のように退廃したやや悲観的な未来像と相まって、読者に不思議な感情を起こさせる(この感情がリリカルというものか)...

筒井康隆氏らしいシニカルさを備えつつも哀愁漂う短編集である。技法はいわゆる擬人化や象徴化といった凡庸なものだが、小説の表現手段を知り尽くしており、例えば表題作『佇むひと』のように退廃したやや悲観的な未来像と相まって、読者に不思議な感情を起こさせる(この感情がリリカルというものか)。 個人的に好きな作品は『わが良き狼』『白き異邦人」で、『旅のラゴス』を思い起こさせる作品であった。

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2014/09/04

【本の内容】 ささやかな社会批判をした妻が密告により逮捕され、土に植えられてしまった。 次第に植物化し、感情を失っていく妻との切ない別れは…。 宇宙の伝説と化した男が、二十年ぶりに帰ってきた。 かつて賑やかだった鉱山町の酒場、冒険をともにしたロボット、人妻となった愛しの彼女...

【本の内容】 ささやかな社会批判をした妻が密告により逮捕され、土に植えられてしまった。 次第に植物化し、感情を失っていく妻との切ない別れは…。 宇宙の伝説と化した男が、二十年ぶりに帰ってきた。 かつて賑やかだった鉱山町の酒場、冒険をともにしたロボット、人妻となった愛しの彼女。 郷愁にみちた束の間の再会は…。 奇想あふれる設定と豊かな情感が融け合う不思議な作品群。 [ 目次 ] [ POP ] 筒井康隆さんの短篇集『佇むひと』は、その独特の世界観にただただ圧倒された一冊です。 なかでも表題作の、生きたまま道路に植えられ、人々の目に晒されながら段々と植物化していく妻とその夫の小説の話は、どんなホラー小説よりも恐怖です。 ただしそこにも、筒井流のユーモアがきちんと盛り込まれ、たんに奇怪なだけの小説では終わらないのですが。 [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

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2013/09/19

短編集。とにかく、表題作が最高です。社会批判をした妻が密告され、逮捕。土に植えられてしまいます。次第に植物化し、感情を失っていく妻の描き方が素晴らしかったです。

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2011/08/18

テレパシーを操るエリート青年がいじめを受ける「底流」が面白かった。「姉弟」「わかれ」などアイディア一本釣りの奇想ショートショートも印象深い。

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