純棘Thorn の商品レビュー
「漂流者である彼らが、どこに根を下ろすのか。そして、その選択を後悔することはないのか、それを知りたい」 革命シリーズ6作目。 物語は後半戦へ。 1作目からずっと不穏な雰囲気を漂わせてはいたけど、とうとうシリーズ最大とも言える事件が起きてしまった。想像するだけでも恐ろしい。 ...
「漂流者である彼らが、どこに根を下ろすのか。そして、その選択を後悔することはないのか、それを知りたい」 革命シリーズ6作目。 物語は後半戦へ。 1作目からずっと不穏な雰囲気を漂わせてはいたけど、とうとうシリーズ最大とも言える事件が起きてしまった。想像するだけでも恐ろしい。 登場人物の誰もにそれぞれの信念があるのはわかるけど、はっきり言って狂っている。 狂っているけど、それを貫けることは素晴らしいことなのだろうか。 それにしても今回は犠牲が多すぎたと思う。 シリーズも折り返し地点を過ぎ、ここにきていろんな伏線が回収され始めたような気がする。 あれはここに繋がっていたのか!と思ったところがたくさんあった。これまで素性がまったくわからなかったサーシャも、その背景が少しずつ明かされ始めた。 けれどここまで読んでもこの物語が向かう先がわからない。 残すはあと4冊、どんな結末になるんだろう。 2022.5.8 読了
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第6弾、面白かった。 右翼派と外国人の人権を守ろうとする会が衝突する回。 日本人としての誇りを持て!という事自体は分かるが、彼らの行動はただの殺人と暴行でしかない。 彼らの言う誇りある日本って、一体いつの時代なんだろうか? 過激であって共感出来なくて、やはり多国籍に肩入れしてしまう。 しかしナディアの会と、それを利用する議員は酷かった…ナディアの会の女性が酷い利用のされようで哀れ…。 鳩がようやく幸せになるのかと思いきや、やはり一筋縄ではいかず残念。 ドゥルダやハルカも気になる展開になってきた。
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革命小説シリーズも佳境に入ってきましたね。そろそろ革命感出てきたなぁと思います。今までの登場人物が日本政治界でどういう役割を及ぼすのかぼんやりと見えてきたような。 初めてサーシャのプライベートな部分が垣間見えるところがよかった。ちゃんと人間なんですね(笑)
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日本人の純血に多民族の血が混じることをよしとしない田沼と、自分の目的を果たす為に不法滞在外国人を庇護する運動に協力する松任。互いに祖父に教えられた言葉を信じて進むけれど、結局は成るべくして成った。多民族の血が混ざるのを極度に嫌悪する日本人の民族性や、アジア諸国の近年の動きについ...
日本人の純血に多民族の血が混じることをよしとしない田沼と、自分の目的を果たす為に不法滞在外国人を庇護する運動に協力する松任。互いに祖父に教えられた言葉を信じて進むけれど、結局は成るべくして成った。多民族の血が混ざるのを極度に嫌悪する日本人の民族性や、アジア諸国の近年の動きについて言及されている。果たすところ、ずっと鎖国し、他国の受け入れを拒否してきた日本がここ数百年経った今でもそのままの考え方であるのはどうしてなのか。恵まれない外国人を救済したいとは思っても、土地に足を踏み入れられるとなると途端警戒してしまうのは、無意識の不安からかもしれない。狭い国での居場所が横取りされてしまうのではないかという圧倒的な不安。それはいつも心の底で眠っている民族意識に他ならない。 アジアから欠如しているのは、西洋の寛大さだと言う。60年以上も昔の戦争を未だ引きずる中国や韓国、そして甘く見られている日本――過去に執着し、未来を開拓しようとしない。そこから得られるものは何もなく、いがみ合うことにはデメリットしかない。みんなそう気付いている筈だし、韓国や中国だって理解している。それでも所謂右寄りの人々からの圧倒的な批判、そこから起こる反対運動に国は対抗できないのかしないのか、とにかく日本から賠償金を受け取り続けるばかりだ。互いに良いパートナーである為の最善の選択を、いい加減に見つけないといけない。どうして隣接する国同士はいつの時代も嫌悪し合うのか。同族嫌悪であれ、優越感であれ、それはいい結果を齎さないように思える。対抗意識が、闘争心が、プラスに働くときというのは、互いに尊敬し合い、認め合っているときだけ。許す寛容さ、甘く見られない威厳、対等である為の自信、近隣国に頼らない為の経済基盤――あらゆるものが互いに欠けている。そしてそれを補うには互いが必要だと思う。
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かなり本格的に「革命」という雰囲気になってきた。 登場人物たちのルーツが明かされ、物語が大きく動き出し、かなり面白いレベルを維持している。 この後どんな展開になるのか、続きが楽しみです。
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なんというか、話がどんどん膨らみ過ぎて、アワアワになってきた^^; だんだん、すみれあたりに話の焦点を絞ったほうが、より感情移入できる話になるのではないかとも思えてきた。 でもまあすべての登場人物が絶妙に絡み合う様は見事だし、やはり合法と非合法ぎりぎりのラインの薬を使い、内側か...
なんというか、話がどんどん膨らみ過ぎて、アワアワになってきた^^; だんだん、すみれあたりに話の焦点を絞ったほうが、より感情移入できる話になるのではないかとも思えてきた。 でもまあすべての登場人物が絶妙に絡み合う様は見事だし、やはり合法と非合法ぎりぎりのラインの薬を使い、内側からじわじわと「革命」を起こしていく様相は面白い。 ただ、出てくる女性がことごとくぼろぼろにされるのはいかがなものか。 活動家の女性にはぜひとも凛としていて欲しかったよ…… ぶっちゃけ、あの程度の男に入れ込むなんてがっかりさせられたぜ^^; これ、本当に全10話で終わるのかな??? 革命の後は建国とかいってすみれとかが主人公の話が始まったりして。 回を重ねれば重ねるほど、サーシャの魅力が薄れていく。 なぜだろう。こう感じるのは私だけか。
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内容(「BOOK」データベースより) 外国人を排除し、日本人だけが持つ美を護ろうとする武道家。在日外国人を擁護しようとする人権派の若手議員。二つの思想は、真の革命を起こそうとする見えない力に操られているとも知らぬまま、渦中に巻き込まれていく。“革命小説”シリーズ第6弾。
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半年以上本を読んでいなかったけれど、昨日借りてきて読了したので入れてみました。 パレードの所はこっちにまで血生臭い匂いが漂ってきそうでした・・・ 最後和田の娘として登場したのはエナです・・・よね? 登場人物達の相関図だけで一杯一杯。みんな絡んできすぎだろ・・・ 例えば伊坂さ...
半年以上本を読んでいなかったけれど、昨日借りてきて読了したので入れてみました。 パレードの所はこっちにまで血生臭い匂いが漂ってきそうでした・・・ 最後和田の娘として登場したのはエナです・・・よね? 登場人物達の相関図だけで一杯一杯。みんな絡んできすぎだろ・・・ 例えば伊坂さんの作品なんかだと、これがこうなってあの人がここに出てきてこうなるのか!っていう、 点が線になり、線が一本に繋がっていくその過程が楽しくてワクワクするんですが、 この革命シリーズは違いますね、不安を覚えてしまう。 色んな人が今まで繋がりのなかった所へ絡んできて、またそれが誰かに繋がっている・・・ それらは全て、サーシャが”革命”と呼ぶものの予兆に過ぎないことを分かっているのだけど、 今の私にはその”革命”というものがどんな形をしているのか、それはどういう結末のことを指すのか全く見えてこないので、 誰がどう転ぶのか見当もつかないため不安を感じるんでしょう。ハラハラしてる状態なんです。 そして大体はアンハッピーエンド(=死)を迎えるような気がする・・・ 気がする、というか・・・多分そうなるんでしょうね。 私的には、心のオアシス・亮司がたくさん出てきてくれれば心の平穏は保たれるので とにかく亮司を出してくださいw 亮司が足りない・・・ ・・・しかし、これが未来の日本にならないことを願うばかりです
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革命シリーズ第6弾。 民族の血、をめぐる話。 うーん、話は好きなんですが、キャラが……!! 田沼にイラッ!!ってなったのは私だけじゃないはず(笑 なんだあいつー!!むきー!! すみれちゃんもキラもドゥルダもがんばって生きてんだよちくしょー! でも向季はかわいいと思うのはなぜだ...
革命シリーズ第6弾。 民族の血、をめぐる話。 うーん、話は好きなんですが、キャラが……!! 田沼にイラッ!!ってなったのは私だけじゃないはず(笑 なんだあいつー!!むきー!! すみれちゃんもキラもドゥルダもがんばって生きてんだよちくしょー! でも向季はかわいいと思うのはなぜだ(爆 向季は……かわいいけど、怖いなぁ。と思いました。何色に染まるのか、が怖い。 あと松任&束本もキライ…… 松任さんも松任さんだと思うけど、束本さんアンタほだされすぎ! サーシャさまは他の巻に比べて出ばってたけど、すみれちゃんと亮司くんは今回おとなしめ? ストーリー自体は結構好きだったんですけど、キャラに(特に田沼に)イライラさせられすぎました。 ゆえに☆−1で(笑
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日本とは、日本人であるとはどういうことかを改めて考えさせられた。 日本という国の中の異文化を認めていこうとする松任。 日本という国の民族性を守ろうとする田沼。 どちらが正しいも、間違ってるもないけれど、どうあるべきかを考えなければいけないのは必至。 ただ、血を流すことだけは認...
日本とは、日本人であるとはどういうことかを改めて考えさせられた。 日本という国の中の異文化を認めていこうとする松任。 日本という国の民族性を守ろうとする田沼。 どちらが正しいも、間違ってるもないけれど、どうあるべきかを考えなければいけないのは必至。 ただ、血を流すことだけは認めてはいけないと思う。
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