鬼に喰われた女 の商品レビュー
坂東らしい妖しいエロスとこの世にあらざる者の共演だ。 いずれも二つの要素が絡み合っていて独自の世界を構築している。 ただ「そこで、何が起きたのか」がハッキリしないから物語を推測しようにも与えられる材料が少ないからちょっと怖い昔話で終わってしまう。もう少し踏み込んでほしかった。
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2020年6月22日 こんな物語が千年もの昔にあったとは。 今現在の物語より、よっぽど発想が飛んでいる❣️古典って性欲につながる話がなんて多いんだろう。 千夜一夜物語しかり、古事記しかり。 ほかの娯楽はないし、1番の関心事だったのだろう。 今の倫理や制度から抜けられない真面目?な...
2020年6月22日 こんな物語が千年もの昔にあったとは。 今現在の物語より、よっぽど発想が飛んでいる❣️古典って性欲につながる話がなんて多いんだろう。 千夜一夜物語しかり、古事記しかり。 ほかの娯楽はないし、1番の関心事だったのだろう。 今の倫理や制度から抜けられない真面目?な私には、ついていけない。でも駆け引きのスリリングなところはとても興味深い。 妖のリアルさがたまらない
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第一話 鬼に喰われた女 第二話 死ぬも生きるも 第三話 虚空の板 第四話 生霊 第五話 月下の誓い 第六話 歌う女 第七話 蛇神祀り 第八話 稲荷詣 第九話 油壺の話 第十話 闇に招く手 (中央図書館)
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ネトっとしてジメっとしていてなんとも「日本的」なお話でした。 不思議で掴みどころが無くて不安定で、でもどこか何となく感覚で持ち合わせているものがあって、「分かってしまう」感じがありました。 どのお話も、なんとなく終わりがすっきりしない、スパっとしない、「その後はどうなったの?」...
ネトっとしてジメっとしていてなんとも「日本的」なお話でした。 不思議で掴みどころが無くて不安定で、でもどこか何となく感覚で持ち合わせているものがあって、「分かってしまう」感じがありました。 どのお話も、なんとなく終わりがすっきりしない、スパっとしない、「その後はどうなったの?」「その先は円満になったの?」と、ハッピーエンドが好きな私は不安な気持ちになりましたが、面白くて一気に読んでしまいました。 一つ感じたのは、権力と力を持った人間が「鬼」よりも怖いのだなぁと思ったこと。 本物の「鬼」は人間を喰らう時に快楽を与えつつ心までをも喰らってしまって、自分が喰らわれている事すら分からずに恍惚の中で消えて行くもんなんじゃないかなぁ・・・と。 鬼が女を喰らう様子は女にとって何も苦痛が無かったのではないかしら? 権力を持った男が自分の思い通りにならなかった腹いせに他人を傷つける様は鬼よりも残酷だと感じた次第です。 すっきりしないけれど、面白くて、後味をひく感じです。
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学生の頃古典が死ぬほど苦手だったので元になった話があるのかどうかもわからないという情けなさだけれど、平安時代って面白いですねえ。 自分の範疇に無いものは「鬼」や「魔物」で、知らないことがホラーになる。「不思議」は隣り合わせに生活している。 大らかな様でエロティック。癖になりそう...
学生の頃古典が死ぬほど苦手だったので元になった話があるのかどうかもわからないという情けなさだけれど、平安時代って面白いですねえ。 自分の範疇に無いものは「鬼」や「魔物」で、知らないことがホラーになる。「不思議」は隣り合わせに生活している。 大らかな様でエロティック。癖になりそう。 しかし各扉絵、ただの黒地だけでいいから〜怖すぎ。
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古典ホラーといった趣。怪奇幻想譚、というのが良いかも。派手なホラーではないけれど、ぞくりとさせられる短編集。 お気に入りは「生霊」。そう凄絶な物語ではないのだけれど、ラスト一文が……何気なく読み飛ばせそうなほどにさらりと、でもしっかりと余韻を引く怖さを醸しだしてます。これが見事。
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副題が今昔千年物語。短編10話の平安時代作品集です。ジャンルとしては耽美な部分もあるホラーでしょう。坂東さんらしい突き放した人物描写。まぁ、ホラーでハッピーエンドは無理ですね(笑) 当然ながら暗い内容で物の怪あり、男女の毒あり、貴族社会のいやらしさあり。まぁ、たまにはいいかなって...
副題が今昔千年物語。短編10話の平安時代作品集です。ジャンルとしては耽美な部分もあるホラーでしょう。坂東さんらしい突き放した人物描写。まぁ、ホラーでハッピーエンドは無理ですね(笑) 当然ながら暗い内容で物の怪あり、男女の毒あり、貴族社会のいやらしさあり。まぁ、たまにはいいかなって感じです。
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