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街の灯 の商品レビュー

3.8

213件のお客様レビュー

  1. 5つ

    33

  2. 4つ

    103

  3. 3つ

    54

  4. 2つ

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2010/02/18

初の北村薫作品。 直木賞を取った作品「鷺と雪」がシリーズ物の3作目だということを知り、1作目から読んでみることにしました。 昭和初期という時代設定の中で、令嬢英子と運転手別宮(ベッキーさん)が事件の謎を解いていく短編作品集です。 ミステリー作品に分類されるのかもしれません...

初の北村薫作品。 直木賞を取った作品「鷺と雪」がシリーズ物の3作目だということを知り、1作目から読んでみることにしました。 昭和初期という時代設定の中で、令嬢英子と運転手別宮(ベッキーさん)が事件の謎を解いていく短編作品集です。 ミステリー作品に分類されるのかもしれませんが、ミステリー色は薄く、小難しい謎解きに驚かされることもありません。 しかし、全編を通して漂う作品の雰囲気が素晴らしい。 シリーズ物としてのキャラクタの魅力は、1作目にして確立しています。 英子はかわいらしく描かれているし、ベッキーさんはかっこいい。 2作目はもちろん、他の北村作品も読んでみたくなりました。

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2010/02/18

時代背景が、今まであまり読んだことのないものだったので、 面白かったです。 環境的にもおっとりとしたお嬢さんとおもいきや、負けん気は強いし、芯はしっかりしていて、見たこと起こったことをするどく分析する。 でもこれはこのお嬢さんの家族が寛容であったことも大きな要因なのでしょうね。 ...

時代背景が、今まであまり読んだことのないものだったので、 面白かったです。 環境的にもおっとりとしたお嬢さんとおもいきや、負けん気は強いし、芯はしっかりしていて、見たこと起こったことをするどく分析する。 でもこれはこのお嬢さんの家族が寛容であったことも大きな要因なのでしょうね。 文庫ではもう1冊出ていますが、今後もシリーズ化されることを楽しみにしています。

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2010/02/06

時代は昭和7年。 上流階級のお嬢様女学生とその運転手ベッキーさんが解き明かす日常の謎。 ほんわかした雰囲気ではじまる本作品ではあるが第一話と第三話では空気の重たさががらりと変わる。 この時代設定だからこそ見え隠れする階級による特権。そこに疑問を持ちながらも自身を見つめなおす主人公...

時代は昭和7年。 上流階級のお嬢様女学生とその運転手ベッキーさんが解き明かす日常の謎。 ほんわかした雰囲気ではじまる本作品ではあるが第一話と第三話では空気の重たさががらりと変わる。 この時代設定だからこそ見え隠れする階級による特権。そこに疑問を持ちながらも自身を見つめなおす主人公。 シリーズものならではの続きが気になる一冊。

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2011/01/19

ベッキーさんシリーズ第1巻。主人公・英子がちょっと浮き世離れした思春期の少女で、その描写はやはり北村薫らしいなぁと。そしてベッキーさんは最強のワトソンでサリバン先生!!彼女の正体も気になります!!10年1/23読了。

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2010/01/20

 北村薫の新シリーズ。  昭和7年の東京が舞台で、社長令嬢の花村英子とその運転手別宮(べっく)みつ子がささいや謎から、殺人事件までを解いていく。  雰囲気としては、覆面探偵に近いが(すっごいお金持ちなので)あそこまで軽くは無く、むしろ昭和の始めがかかえていて、その後の戦争へ進ん...

 北村薫の新シリーズ。  昭和7年の東京が舞台で、社長令嬢の花村英子とその運転手別宮(べっく)みつ子がささいや謎から、殺人事件までを解いていく。  雰囲気としては、覆面探偵に近いが(すっごいお金持ちなので)あそこまで軽くは無く、むしろ昭和の始めがかかえていて、その後の戦争へ進んでいく時代の暗黒面が見え隠れしている。    しかし、北村薫はどーして女の子描くのが上手いんでしょうねぇ。  主人公の英子はもちろん、彼女の学友、宮家のお嬢様であったり、元大名の家だったり、そういうところからきちっとかけている。人を形成する大部分の要素は環境だ。そこに筋が通っているから、ともすれば虚構のような世界が、しっかり息づいている。  そう、読み進めれば進むほど、風景が色づいてくる感じがした。    と、日本語って美しいなぁ。

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2010/01/12

昭和のはじめの頃を舞台に、商社の令嬢・英子様とその女性運転手、ベッキーさんが、日常の謎から殺人事件まで3つの謎を解くミステリー。お嬢様って、こういうことなんだろうな、という雰囲気がすんなり受け止められる雰囲気がいい。良し悪しかもしれないけれど”上流”的な心地よさがあるような気がし...

昭和のはじめの頃を舞台に、商社の令嬢・英子様とその女性運転手、ベッキーさんが、日常の謎から殺人事件まで3つの謎を解くミステリー。お嬢様って、こういうことなんだろうな、という雰囲気がすんなり受け止められる雰囲気がいい。良し悪しかもしれないけれど”上流”的な心地よさがあるような気がします。

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2010/01/11

短いミステリーが3編ほどだが 明治時代?の旧家のお嬢様という登場人物設定や わかりやすい、けれどもちょっとひねったトリックが 読みやすい

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2010/01/10

100103 解説の、北村氏が描く女性についての話がおもしろかった たしかに、なるほど 語り手が探偵なのは新鮮。聡い少女は大好物です

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2010/01/26

ベッキーさんシリーズ第一弾。 昭和七年、士族出身の上流家庭・花村家にやってきた女性運転手別宮みつ子。令嬢の英子はサッカレーの『虚栄の市』のヒロインにちなみ、彼女をベッキーさんと呼ぶ。新聞に載った変死事件の謎を解く「虚栄の市」、英子の兄を悩ませる暗号の謎「銀座八丁」、映写会上映中の...

ベッキーさんシリーズ第一弾。 昭和七年、士族出身の上流家庭・花村家にやってきた女性運転手別宮みつ子。令嬢の英子はサッカレーの『虚栄の市』のヒロインにちなみ、彼女をベッキーさんと呼ぶ。新聞に載った変死事件の謎を解く「虚栄の市」、英子の兄を悩ませる暗号の謎「銀座八丁」、映写会上映中の同席者の死を推理する「街の灯」の三篇を収録。(文春文庫裏表紙より)

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2009/12/09

舞台は昭和7年の東京。上流階級のお嬢様、花村英子さんと、彼女の家にやってきた新しい運転手、別宮さん(通称:ベッキーさん。女なんです!)のコンビが、身の回りに起こる、不思議な出来事を解明していく・・という、お話。 殺人事件が起こって、その犯人探しをする・・というような、ミステリー...

舞台は昭和7年の東京。上流階級のお嬢様、花村英子さんと、彼女の家にやってきた新しい運転手、別宮さん(通称:ベッキーさん。女なんです!)のコンビが、身の回りに起こる、不思議な出来事を解明していく・・という、お話。 殺人事件が起こって、その犯人探しをする・・というような、ミステリーを想定して読むと、肩透かしを食うかもしれませんが、上流階級のお嬢様の暮らしぶりとか、この頃の東京の様子とか、そういう細かいところが、実に楽しい本です。英子の通う、女子高の雰囲気だとか、運転手のベッキーさんが、「男装の麗人」であるとか、どことなく漂う、少女漫画っぽい雰囲気が、私には、ツボでした。(これを男性の作家さんが書くんだもんな~凄いです) この本のおすすめポイントは、何と言ってもベッキーさんの「かっこいい設定」です。 この時代、女だてらに運転手、というだけでも「おお♪」という感じなのに、彼女にはどうやら剣術の心得もあり、拳銃の腕前も一級品で、更には博識の上、恐らく英語も堪能という・・ でも、その出自は伏せられていて、「能ある鷹は・・」っていう感じで、万事に控えめなベッキーさんの正体は、大きな謎として存在している。なかなか、おいしい設定です。

Posted byブクログ