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ケッヘル(下) の商品レビュー

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25件のお客様レビュー

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2010/12/26

柳井がドナウ川で自殺し、彼の知り合いであった栗田も ツアー先のプラハで橋の欄干から吊るされて殺された。 一緒にツアーに来ていた鬼頭とは別れ、 伽椰は榊原とマンハイムへ行くこととなった。 栗田が遺した手紙から連続殺人事件の原因となった事件を知り、 気を引き締めていたにも関わらず榊原...

柳井がドナウ川で自殺し、彼の知り合いであった栗田も ツアー先のプラハで橋の欄干から吊るされて殺された。 一緒にツアーに来ていた鬼頭とは別れ、 伽椰は榊原とマンハイムへ行くこととなった。 栗田が遺した手紙から連続殺人事件の原因となった事件を知り、 気を引き締めていたにも関わらず榊原も心筋梗塞で死亡。 若手ピアニスト安藤アンナと恋に落ちるが 彼女を疑い始めた伽椰はこれ以上彼女の手を汚さないために 最後の標的、辰巳を先に殺そうと考え始める。 父を亡くしてみなしごとなった鍵人は 最後に暮らした黒島の近くの無人島で美津子と出会う。 5歳で男にいたずらされた彼女の中には5人の人格があり、 男を怖がる彼女と鍵人はプラトニックな愛を育む。 彼女から宮崎の高千穂にある高校に誘われて共に入学し、 学園のマドンナとなった美津子に言い寄る男はたくさんいて 鍵人は気が気でない。 そしてついに夜神楽の日、恐れていたことが起こった。 写真:及川哲也 装丁:大久保明子 モーツァルトを聞きながら読むと美しさが倍増すると思います。 ここに神性を見出してしまうのもうなずける。 しかし後世にケッヘルがつけた番号に神性はないと思う。 あとケッヘルのナンバーだけでどの曲かわかるほどの モーツァルティアンって実在するのか気になります。 並行していたストーリーがつながり殺人事件の真相が明らかになります。 鍵人は壮絶な半生を送っているのによく好人物に育ったものだ。 あれほどまでに美津子に固執していた辰巳が 千秋に執着していた理由がよくわからないのですが、 メンツの問題なのか面影を重ねていたのか。

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2019/01/16

上巻に比べると、下巻は読み進むペースが速くなりました。 上巻で、「一体このエピソードがなんだっていうのさ!」と思っていたものが、下巻で「そうだったのか!」とわかる感じ。 あんまり好みではないかな~…なんて思ってしまいましたが、読み終わったらモーツァルトが聴きたくなりました。 ...

上巻に比べると、下巻は読み進むペースが速くなりました。 上巻で、「一体このエピソードがなんだっていうのさ!」と思っていたものが、下巻で「そうだったのか!」とわかる感じ。 あんまり好みではないかな~…なんて思ってしまいましたが、読み終わったらモーツァルトが聴きたくなりました。 というか、モーツァルトの生涯が気になって、映画「アマデウス」が見たくなりました。 はまる人ははまるんだろうなぁ、モーツァルトとかって。

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2009/11/08

えっこれどうやって終わらすの!?と思って読んだ。楽しかったー。 意外なほど無難に終わりましたね(笑) 最後に消えた彼に幸せになってほしい・・・。

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2023/12/16

これまでも、そしてこれからも、どのみち僕にはモーツァルトしかいなかった。さびしいときも、うれしいときも、モーツァルトの音楽を通して自分の感情を確認し、正しく世界を認識してきたのだ。僕がこの不確かな世界の中で唯一確かな手触りの持てるものは音楽しかない。そしてモーツァルトは、父と母の...

これまでも、そしてこれからも、どのみち僕にはモーツァルトしかいなかった。さびしいときも、うれしいときも、モーツァルトの音楽を通して自分の感情を確認し、正しく世界を認識してきたのだ。僕がこの不確かな世界の中で唯一確かな手触りの持てるものは音楽しかない。そしてモーツァルトは、父と母の思いとは無縁に、人類すべてに等しく与えられている。 (P.114)

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2011/07/31

読書完了日2008年08月04日。読み終わると同時に燃え尽きてしまうような、そんな感じ。むっちゃオススメです!09年05月文庫版購入済み。

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2009/10/04

鍵人が育てた美津子の娘も、周囲から隔離された状態で育てられ、ピアニストとなった。 そのアンナと伽椰とがつながってきた。 美津子に絡む人びとの連続死。それにしても、辰巳直道の悪行の数々、殺しても殺し足りないほどの恨みを受けた最期だった。 いろいろな要素を盛り込みすぎた感...

鍵人が育てた美津子の娘も、周囲から隔離された状態で育てられ、ピアニストとなった。 そのアンナと伽椰とがつながってきた。 美津子に絡む人びとの連続死。それにしても、辰巳直道の悪行の数々、殺しても殺し足りないほどの恨みを受けた最期だった。 いろいろな要素を盛り込みすぎた感がある。 作成日時 2007年05月13日 17:35

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2009/10/04

真に人間らしい人生とは、誰かをひたむきに愛し、愛される、薔薇色の不安に満ちあふれた人生のことだ。絶望の淵から生まれた恋。だが復讐の連鎖は止まらない 【その他読んだ本】

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2009/10/04

上下巻の下巻。 最期の方は、やや詰まってる感じがします。 やっぱり読んだあとには、異様に消耗しました。

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2011/10/13

承前。・・・とはいえ、やはり一気に読まされてしまった。 一気に読まなければ、ますますごったがえして何がなんだか解らなくなりそうだったし。 「真性のモーツァルティアン」は、これをどう読むのだろうか。私の大事なケッヘル番号を汚された、などという抗議は・・・くるわけない? 帯に「著者新...

承前。・・・とはいえ、やはり一気に読まされてしまった。 一気に読まなければ、ますますごったがえして何がなんだか解らなくなりそうだったし。 「真性のモーツァルティアン」は、これをどう読むのだろうか。私の大事なケッヘル番号を汚された、などという抗議は・・・くるわけない? 帯に「著者新境地にして最高傑作」とあるけれど、そうかなぁ、っていうか、新刊にそういう謳い文句ってどうかなぁ(ケチのつけかたがせこいけれども)。 うまく説明できなくてもどかしいが、私には「モーツァルト」ってところが引っかかるのかもしれない。 モーツァルトは天才でその音楽は神の賜物、そのことは私もよく知っている、感じている。 にもかかわらず、それだからこそむしろ、「モーツァルティアン」を堂々と名乗る人々(も実際に知っている)のことを、胡散臭い、と、一瞬思ってしまうからかもしれない。 ケッヘル番号にどうしてそこまで拘るのよ、ってな具合に絡みたくなる。 ドイツ留学経験者で学会帰りの心臓外科医やトルコ絨毯を商う貿易会社経営者、そのうえで高校時代から「筋金入りの熱烈なモーツァルティアン」、そんな二人が二人とも、時すでに経って然るにプラハ訪問は初めて、ということがあるかなぁ。 だいたい、自分のことをモーツァルティアンと称するくせに、「モツレク」と省略するのが気に入らない(敬意を込めて、「モーツァルト・レクィエム、K.626」って言いなさいよ、その都度!)。 ほとんど酔っぱらいの戯言みたいになってきました、ごめんなさい。 私の性格が悪い、ってことなの? ともあれ蘊蓄過多のアイディア倒れ盛り沢山過ぎ、という感を拭えません。ものすごい量の調査と体験がなければ書けないこともたくさんだから、そのぶん各国語の片仮名表記や典拠の不備など瑣末な事どもが気になって残念。画竜点睛を欠く。この上下2巻の中のどのエピソードでもいい、切り取って濃縮して短編にしたら、ものすごく惹かれるかもしれないのに。と、これだけ言っても全く何も言ってないのと同じだ、という気にもなってしまう。とどのつまりは著者の力。感服、だけど当分は満腹。

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2009/10/07

5月1日読了。不条理な村上春樹的世界が展開されていくと思いきや、唐突な「犯人は誰か?」な展開にビックリ。ミステリだったのねこれ。この構成ならでは、の展開なのだけれど遠松鍵人氏の数奇な人生・後編をもっと描いて欲しかった気もする。前編と後編の「先が気になる」感にも、質的違いがある気が...

5月1日読了。不条理な村上春樹的世界が展開されていくと思いきや、唐突な「犯人は誰か?」な展開にビックリ。ミステリだったのねこれ。この構成ならでは、の展開なのだけれど遠松鍵人氏の数奇な人生・後編をもっと描いて欲しかった気もする。前編と後編の「先が気になる」感にも、質的違いがある気がします。後編はありがちな話になってしまったような・・・。後他の書評にもあるけれど、彼女は無条件に受け入れられてしまっていいの?それほど、万死に値するほどの罪であったのか?

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