重力ピエロ の商品レビュー
人生というのは川みたいなものだから、何をやってよう流されていくんだ。安定とか不安定なんていうのは、大きな川の流れの中では些細なことなんだ。向かっていく方向に大差がないのなら、好きにすればいい。 まさか、楽するために生まれてきたんじゃあるまいな 甲板上で一人が逆方向に歩いた...
人生というのは川みたいなものだから、何をやってよう流されていくんだ。安定とか不安定なんていうのは、大きな川の流れの中では些細なことなんだ。向かっていく方向に大差がないのなら、好きにすればいい。 まさか、楽するために生まれてきたんじゃあるまいな 甲板上で一人が逆方向に歩いたところで、影響はないだろう。そんな一人の行動とは無関係に、船は進む。沈む時は沈む。〜しょせんは船(運命、遺伝子、川の流れ)の上だ。
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なんというか、哲学的?な感じで難しいところもあるけど、最後はウルっと。 途中途中に過去のエピソードが挟まっていて、それがかなりある。単調なので、一気読みはできない本だなと思った。 最初に目次見た時にビックリしたぐらい細かく章が分けられているので、少しずつ読み進めるタイプの本とし...
なんというか、哲学的?な感じで難しいところもあるけど、最後はウルっと。 途中途中に過去のエピソードが挟まっていて、それがかなりある。単調なので、一気読みはできない本だなと思った。 最初に目次見た時にビックリしたぐらい細かく章が分けられているので、少しずつ読み進めるタイプの本として読ませていただいた。 伊坂さんの本は読む順番が大事そうだな…あまり意識しないで手に取っちゃってるなぁ。
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遺伝子、グラフィティアート、連続放火事件。兄の泉水と弟の春が、3つの因果に直面する物語。 ラストの伏線回収は鳥肌モノ。弟の出生のきっかけでもある悲しい事件を、弟だけでなく兄も憎み人生をかけて復讐を果たす。 「では、と最後に、私の内なる私が言ってくる。では、お前の父は誤っていた...
遺伝子、グラフィティアート、連続放火事件。兄の泉水と弟の春が、3つの因果に直面する物語。 ラストの伏線回収は鳥肌モノ。弟の出生のきっかけでもある悲しい事件を、弟だけでなく兄も憎み人生をかけて復讐を果たす。 「では、と最後に、私の内なる私が言ってくる。では、お前の父は誤っていたのか、お前の弟は誤りなのか、不幸なのか。そこで誰かが、「それはどういうことなのだ?矛盾じゃないか」としつこく詰め寄ってきたならば、私はためらうことなく、「知るか!」と激昂しただろう。「矛盾だ。悪いか」」
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伊坂作品で1.2番を争うくらい好きな作品。 一癖二癖ある弟の春が見つける落書きと放火事件のつながりを一緒に探る兄の泉水。 入院中の父も加わり事件の真相を探るが、、、。 話の前提となるキャラの背景がかなり重たいのと裏腹に軽いテンポで物語は進行するし、目次が細かいのも読みやすさに拍...
伊坂作品で1.2番を争うくらい好きな作品。 一癖二癖ある弟の春が見つける落書きと放火事件のつながりを一緒に探る兄の泉水。 入院中の父も加わり事件の真相を探るが、、、。 話の前提となるキャラの背景がかなり重たいのと裏腹に軽いテンポで物語は進行するし、目次が細かいのも読みやすさに拍車を掛けている。 癖強い弟とのやりとりが兄を挟むことで読者には会話の爽快感だけをうまく伝えている。 落書きと放火場所に込められる表向きの意味が構ってちゃんすぎて、純粋さを醸し出している。春の兄に対する信頼とこだわりが物語が進むに連れてより強く明確に描かれている。 父の「お前は俺に似て、嘘が下手だ」は万感の意味が込められていてグッときた。 最強家族の一つの完成形を見た。 ほか好きなワード 本当に深刻なことは陽気に伝えるべきなんだよ。 赤の他人が父親面するんじゃねぇよ。 二階から春が落ちてきた。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
約13年前に単行本で読んだことがあり、今回は文庫版。 13年もたっていると内容をかなり忘れていた。 犯人も覚えていたし、落書きと消す仕事も覚えてたけど、いろいろ細かいことを忘れていた。 何年もたってから再読というのは、また新たに読んでいる感覚にも近い。 しかし、すごく大きな内容を忘れるものだな。 春がどうやって生まれたのか。 善悪とは?遺伝とは?問いかけられる。 伊坂幸太郎さんの小説を娘に勧めたけど、この小説は2冊目に勧めた。 内容を忘れているところもあったけど、この小説は考えさせられたなという強い記憶が残っていたので、勧めたけど、娘の年齢で勧めて良かったのか?もう少し後の方が良かったのかな?と今頃思ってしまったが、娘は伊坂幸太郎さんの小説にどんどんはまって、片っ端から読んでしまったので、まぁ大丈夫なんだな。 親子で同じ作家が好きなのはいい。
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家族のつながりに焦点を置いたお話。 復讐に燃える主人公の弟、彼の奇天烈な行動に足を引っ張られる兄。 2人の間で独特な世界観があって、若干飲み込みづらかった。それが良いとも言えるけれど。 重い話だけれども、心温まるシーンがいくつか。 お父さんがとてもカッコイイ!
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重い内容やけど、それを軽く進めていく感じがほんまに好き。暗いんやけどぼんやり灯りがあって、ほっこり温かくなる感じがする。家族みんな素敵。一番好きな小説。
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どうしてこんなに章が細かく分かれてるのか、書籍化したときに二重螺旋になるように…だったらどうしよう。こんなに面白い読書体験を、ありがとうございます。橋で話しかけてきた彼は、もしかして、喋るカカシと対話した彼だったのかなあ
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火事や強姦など物騒な事件が描かれながらも、非常に深い愛のお話。 泉水と春の両親は二人とも偉大で温かく、このような人間になりたいと思った。 是非映画も観てみたい。
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春と泉水の兄弟愛が分かるエピソードが良かった。 お父さんとの会話、特に「お前は俺に似て、嘘が下手だ」というお父さんのセリフにジンときた。
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