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独立したい!社長になりたい!あなたの起業成功させます の商品レビュー

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2015/07/23

中小企業支援の第一人者として全国を飛び回る小出宗昭氏が、静岡銀行の行員時代に出向し、立ち上げた創業支援施設「SOHOしずおか」での奮闘を記した1冊。 これまで読んだ小出氏の本とは異なり、この分野に始めて携わったときのダイナミックな動き、小出氏の苦悩と挑戦、そして熱意と信念、そこか...

中小企業支援の第一人者として全国を飛び回る小出宗昭氏が、静岡銀行の行員時代に出向し、立ち上げた創業支援施設「SOHOしずおか」での奮闘を記した1冊。 これまで読んだ小出氏の本とは異なり、この分野に始めて携わったときのダイナミックな動き、小出氏の苦悩と挑戦、そして熱意と信念、そこから生まれる多くの事例は、違う読後感があります。ストーリーとしても読みごたえがあり、興味をもって読み進めることができました。 中でも興味を持ったのは、「行政のプロジェクトであり続けることの意義」という章における小出氏の見解。 ▼「SOHOしずおか」を民営化したら、現在のようには絶対にうまくいかない。 ・静岡銀行が経営母体となったら ー非取引先である67%の人と交流が失われる ー採算という基準が優先してしまう。融資に結びつくような案件は一部であり、金融機関を経営母体とした自立は難しい ・小出氏が独立して運営したら ー経営者となった自分は稼ぐ必要が出てくる。うまくいく相談案件は、自分のコンサルティング案件にしてしまう。全く儲けに結びつかない相談は受けない。 ーコンサルタント料を決めて相談を受けるかもしれない ー誰にとっても何の存在感もない場所になっていくだろう 公的産業支援機関の人材育成や運営を考える上で、どのような立場の人がどのような運営体制で行えばいいのか示唆を与えてくれる。 また、小嶋善吉・静岡市長の言葉では、 ・行政が出るよりも、民間の力を活用した地域活性化策を模索してきた ・行政は、サポート役に徹して、民間から才能ある人材を求めた方がよい結果につながると判断 ・「SOHOしずおか」を成功に導いたのは、「公的」な機関ではあるが、完全な行政施設でもない。民間企業でもない点 ・民間であれば、儲けの意識や警戒が生まれる ・行政であれば、スピード感がない。 ・官と民がうまく役割分担できたこと、官の基盤と民の発想がうまくコラボレートできた という施設運営の考え方が示されています。 現在の産業支援施設の今後について、改めて考えていきたいと思っています。 <目次> 第1章 「創業支援施設」、開所1週間前の辞令 第2章 創業支援施設は「入居者選び」がすべての基本 第3章 「SOHOしずおか」、起業マネージメント24時 第4章 熱意は通じる。PR大作戦 第5章 静岡に吹いた熱い風 第6章 「SOHOしずおか」が築く未来 第7章 「SOHOしずおか」へのメッセージ 第8章 起業マネージャーに求められる条件

Posted byブクログ