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ビッグバン宇宙論(上) の商品レビュー

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36件のお客様レビュー

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2009/10/04

そもそも素粒子物理学の人である。実はまとめやすい話だったのだろう。とはいえ、この読ませ方は今まで山のように出ているビッグバンについての物語とまったく違う。登場人物が生きているのだ。面白い。そして判らないやと投げ出すことがない。実によく書かれている。 物語を近年の葛藤からとせずに古...

そもそも素粒子物理学の人である。実はまとめやすい話だったのだろう。とはいえ、この読ませ方は今まで山のように出ているビッグバンについての物語とまったく違う。登場人物が生きているのだ。面白い。そして判らないやと投げ出すことがない。実によく書かれている。 物語を近年の葛藤からとせずに古代からの話とした上で、人間が宇宙をどう捉えてきたのかを描いている。一般相対性理論すら判りやすく書かれているのに驚く。つまり、作者は完全にここに書かれた宇宙論を理解しているのだ。でなければここまで判りやすく、数式も用いずに書くことはできない。時代はいい取材者を手に入れたようだ。宇宙マイクロ波背景輻射の存在理由もようやく腑に落ちた。 装幀も嬉しい。個人名で載っているものの、クラフト・エヴィング商會である。丁寧にいい本がくるまれている。

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2009/10/04

サイモン・シンの3冊目は宇宙論。といっても、主眼に置かれているのは、「科学の世界において、定説だったことが如何にして覆されたか」という点。上巻ではビックバン仮説に入る前に地動説と天動説について取り上げられてる。かつて定説だった天動説が否定され、地動説が支持を得るようになったかにつ...

サイモン・シンの3冊目は宇宙論。といっても、主眼に置かれているのは、「科学の世界において、定説だったことが如何にして覆されたか」という点。上巻ではビックバン仮説に入る前に地動説と天動説について取り上げられてる。かつて定説だった天動説が否定され、地動説が支持を得るようになったかについて書かれてる。観測技術の進歩につれ、次第に天動説が分が悪くなり、地動説でしか説明できない観測結果が増えゆく過程は、恒常宇宙説からビックバン説へのパラダイムシフトの過程に似通っている。

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2009/10/04

人類最大の謎、「宇宙誕生」が証明された――。超難解な理論を解き ほぐすことでは世界屈指の著者が描き出す、天才たちの苦闘の歴史、 現代宇宙理論の到達点。 悠久の過去に生まれた宇宙誕生の証拠を探せ-。古代から20世紀に至る 天才たちの知的格闘の歴史、壮大なるドラマを描く科学ノンフィ...

人類最大の謎、「宇宙誕生」が証明された――。超難解な理論を解き ほぐすことでは世界屈指の著者が描き出す、天才たちの苦闘の歴史、 現代宇宙理論の到達点。 悠久の過去に生まれた宇宙誕生の証拠を探せ-。古代から20世紀に至る 天才たちの知的格闘の歴史、壮大なるドラマを描く科学ノンフィクション。 下巻では、ビッグバン宇宙vs定常宇宙の論争、パラダイム・シフトに ついて収録。

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2009/10/04

2006/10/07購入。そういや今年のノーベル物理学賞はCOBE関連でしたね。書店はなぜプッシュしない‥‥。 2006/10/13読了。古代ギリシャ時代〜アインシュタイン、ハッブル、ガモフらの、膨張宇宙論(すなわち、言い換えればビッグバン論)が受け入れられはじめた時代までを概...

2006/10/07購入。そういや今年のノーベル物理学賞はCOBE関連でしたね。書店はなぜプッシュしない‥‥。 2006/10/13読了。古代ギリシャ時代〜アインシュタイン、ハッブル、ガモフらの、膨張宇宙論(すなわち、言い換えればビッグバン論)が受け入れられはじめた時代までを概説。天文関連は良書が多いと思うので、だいたいは聞いたことがある話の寄せ集めに思えてしまうのが難点ですが、時系列に沿ってよく整理されており(これは、特に天文のような学際的な分野については難しいことです)、一冊宇宙論の本を薦めるなら、コレを推しておいて良いのじゃないかな、という一種の決定版にはなっていると思う。個人的には、ニュートンにほとんど筆が割かれていないのが不満。あとは、帯の「世界トップクラスの天体画像分析チームを率いたメイド」というキャッチコピーは、いったい誰を対象にしたものなんだ、とニヤニヤしていた。実際にはメイドさんはほとんど描かれません。

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2009/10/04

この人は難しい複雑な事象をスモールステップ方式で、わかりやすく積み上げいくことに長けているんだな。ある事柄を、分解して単純化することがとてもうまい。そして、単純化したひとつひとつの事象を時間軸に沿って積み上げ、最終的な結論に持っていく。教科書とか参考者の類いを書かせたらすごい良い...

この人は難しい複雑な事象をスモールステップ方式で、わかりやすく積み上げいくことに長けているんだな。ある事柄を、分解して単純化することがとてもうまい。そして、単純化したひとつひとつの事象を時間軸に沿って積み上げ、最終的な結論に持っていく。教科書とか参考者の類いを書かせたらすごい良いの作れそうだ。

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2009/10/04

範囲が広くなった分『フェルマー最終定理』ほどの勢いはありませんが。 著者の力は充分感じられます。 (下へつづく)

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