ラスト・ミッション の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
「日本の一番長い日」をアメリカサイドから描いたノンフィクション。ポツダム宣言以降の日本の混乱を、日本の政府・軍・宮廷、アメリカの政府・軍、それぞれの視点から書き分けた作品。天皇の戦争責任を描いた「終戦のエンペラー」を観た直後だったので、面白く読んだ。結果としては、終戦時の天皇の果たした役割を肯定的に捉えてはいるが、一方で開戦時の消極的賛成、不関与による戦争肯定を否定はしていない。あのクーデターが万が一成功していたら、数万人の日本兵と数千人のアメリカ兵が亡くなったあげく、東京に第三の原子爆弾が落とされていた可能性が高く、終戦が延びた結果、少なくとも北海道、下手をしたら東北の一部がソ連の占領下になっていたかもしれないとすれば、空恐ろしい話だ。
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