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日本の歴史をよみなおす(全) の商品レビュー

4.2

166件のお客様レビュー

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2020/10/23

日本の歴史を学ぶなら読めみたいな書評を見た時に、ブックオフに並んでいるのを見つけてお買い上げ。3年の積読を経て読みました。 下手に時系列に並べただけでなく、テーマごとに日本の歴史を読み直す一冊。確かに、学生の頃の教科書に書かれていた話とちょっと違ったり。でも、そもそも書かれたのが...

日本の歴史を学ぶなら読めみたいな書評を見た時に、ブックオフに並んでいるのを見つけてお買い上げ。3年の積読を経て読みました。 下手に時系列に並べただけでなく、テーマごとに日本の歴史を読み直す一冊。確かに、学生の頃の教科書に書かれていた話とちょっと違ったり。でも、そもそも書かれたのが91年だったり、96年だったりなので、今の教科書に反映されているような話もあるんだろうかって、気になるな。 とりあえず、百姓は農民ではないっていうことは意識していこうと思う。

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2020/09/13

中世史で有名な著者が筑摩書房の編集者に語った内容を本にしたものでわかりやすい。 文字、貨幣、非人、女性、天皇などについて語る第一巻と、従来の農業を主軸においた歴史観を覆す第2巻の合冊。 「百姓」とは「農民」のことではなく、文字通りあらゆる職業の人々を意味した、とか。土地・農業...

中世史で有名な著者が筑摩書房の編集者に語った内容を本にしたものでわかりやすい。 文字、貨幣、非人、女性、天皇などについて語る第一巻と、従来の農業を主軸においた歴史観を覆す第2巻の合冊。 「百姓」とは「農民」のことではなく、文字通りあらゆる職業の人々を意味した、とか。土地・農業を軸に秩序支配をしようとする「農本主義」と商業工業を重視する「重商主義」の対立など、現在にも通じる。 中世と近世の境目である南北朝時代について知りたくなりました。

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2020/09/12

いわゆる教科書に書いてある歴史とは違って、実際の人々の生活、宗教観などをテーマに日本の歴史を紐解いていて面白い。 特に後半の百姓=農業従事者という訳ではないとのくだりが面白かった。 貧農と言われていた人達の中には実は漁業をメインに営んでいて、実際は裕福な生活を送っていた人達もいた...

いわゆる教科書に書いてある歴史とは違って、実際の人々の生活、宗教観などをテーマに日本の歴史を紐解いていて面白い。 特に後半の百姓=農業従事者という訳ではないとのくだりが面白かった。 貧農と言われていた人達の中には実は漁業をメインに営んでいて、実際は裕福な生活を送っていた人達もいたとか。 日本の昔の人々をリアルに感じられた。

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2020/07/05

日本史を過去から遡って学びなおそうと思って購入したが、史実について順を追って触れていくのではなく、我々の歴史に対する思い違いについて文化的背景への考察をふまえて語るような内容だった。 中でも、百姓=農民、ゆえに農業社会が日本の根源という思い違いについては興味深かった。

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2020/06/16

まさに日本の歴史の読み直し。知的好奇心が刺激されまくった。 「百姓イコール農民ではない」という指摘は、自分が学んできた歴史感覚を覆すもの。たしかに百姓っていう言葉自体からは直接農業を連想できないものな… また、たびたび応仁の乱以前と以降で日本は結構変わるみたいなことを言われてるの...

まさに日本の歴史の読み直し。知的好奇心が刺激されまくった。 「百姓イコール農民ではない」という指摘は、自分が学んできた歴史感覚を覆すもの。たしかに百姓っていう言葉自体からは直接農業を連想できないものな… また、たびたび応仁の乱以前と以降で日本は結構変わるみたいなことを言われてるのだけど、それが何故なのか?はこの本では触れられてなくて気になる。紹介されていた「異形の王権」「室町の王権」を読めば分かるだろうか。

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2020/04/13

日本の歴史ついて、新しい考え方を教えてくれた良書。タイトルに「全」とあるように、本書は「日本の歴史をよみなおす」と「続・日本の歴史をよみなおす」の二本立てになっている。特に続編の内容が、驚きの連続である。網野氏の考察が色濃く出ており、なるほどそういう見方もあったのか、と開眼が止ま...

日本の歴史ついて、新しい考え方を教えてくれた良書。タイトルに「全」とあるように、本書は「日本の歴史をよみなおす」と「続・日本の歴史をよみなおす」の二本立てになっている。特に続編の内容が、驚きの連続である。網野氏の考察が色濃く出ており、なるほどそういう見方もあったのか、と開眼が止まらない。歴史をもう少し勉強してから読み直すと、さらに面白く読めそうだ。

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2020/03/31

昔の人は素朴で、効率や利益を考えず、のほほんと暮らしていた、という意識がわたしたちにはあるのだと思う。 でもちがうよね。いつの時代の人たちだって、よりよく生きたいと願ったはずだし、それゆえのしたたかさや、過ちの犯し方は、わたしたちのそれと、本当によく似ている。

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2019/12/29

網野善彦氏(1928~2004年)は、日本中世史を専門とする歴史学者。文献史学を基礎として展開した独自の歴史観は「網野史観」とも呼ばれ、学術的には賛否両論があるものの、日本中世史研究に多大な影響を与えた。 本書は、1991年刊行の『日本の歴史をよみなおす』と1996年刊行の『続・...

網野善彦氏(1928~2004年)は、日本中世史を専門とする歴史学者。文献史学を基礎として展開した独自の歴史観は「網野史観」とも呼ばれ、学術的には賛否両論があるものの、日本中世史研究に多大な影響を与えた。 本書は、1991年刊行の『日本の歴史をよみなおす』と1996年刊行の『続・日本の歴史をよみなおす』を併せて、2005年に文庫化されたもの。 網野中世史のポイントのひとつは「非人」である。日本の古代においては、奴隷と良民の区別と、ケガレに関わる人びととそれ以外の人びとの区別があった。「ケガレ」とは、人間と自然の均衡が崩れたときに、それによって人間社会の内部に起こる畏れや不安と結びついたもので、具体的には人の死や誕生などの際に発生するといい、京都の貴族たちの間にケガレに対する畏怖が広がってきた11世紀頃に、「非人」と呼ばれる集団がクローズアップされるようになってきたという。そうした非人たちは、ケガレをキヨメる特異な力を持っていると見られ、神仏の「奴婢」として、その中の少なくとも主だった人びとは、神人・寄人、神仏の直属民という地位を、社会の中で明確に与えられていたのである。その後時代が下るにしたがい、人びとのケガレに対する畏れの意識が消えて、これを忌避・嫌悪する意識が強まり、ケガレを清める仕事に携わる人びとに対する忌避・差別観・賤視の方向が表に現れてくるようになったのではないかという。 また、網野史観のキーワードのひとつに「無縁」がある。古代において、モノは必ず人間と結びついていたが、中世に入り、河原、川の中州、(海と陸の境である)浜、(山と平地の境である)坂などに市場が立ち、モノの交換が行われるようになる。それは、そうした場所を、神の世界と人間の世界、聖なる世界と俗界の世界の境として、そこに入ると、モノも人も世俗の縁から切れた無縁の状態になり、モノとモノとを、モノそのものとして交換することが可能になったからだという。 更に、日本の社会が、少なくとも江戸時代までは農業社会だったという常識が、広く日本人にゆきわたっているのは、「百姓」=「農民」という思い込みの結果に過ぎず、「百姓」とは、文字通りたくさんの姓を持った一般の人びとという意味以上でも以下でもなく、農業以外の生業を主として営む人びとを含んだ言葉であり、そうしてみると、江戸時代以前の日本社会のまったく違った実態が浮かび上がってくるという。 そのほか、文字、貨幣、女性たち、天皇と「日本」の国号、日本列島、荘園・公領、海賊・悪党などにテーマは及び、極めて示唆に富む内容である。 出版元の編集者を相手にした話をまとめたもので大変わかりやすく、かつ、「網野史観」のエッセンスが網羅された良書と思う。 (2019年12月了)

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2019/05/09

この人の言いたいことは 「伝統的な日本社会=農村社会 というような単純で均質的な社会ではなく、日本とはもっと重層的である!」 というかんじです。 「百姓」は土をいじって作物育てる農民だけを指すのではないということは興味深かった。 商人や職人、海の民や山の民もいっぱいいたんだね...

この人の言いたいことは 「伝統的な日本社会=農村社会 というような単純で均質的な社会ではなく、日本とはもっと重層的である!」 というかんじです。 「百姓」は土をいじって作物育てる農民だけを指すのではないということは興味深かった。 商人や職人、海の民や山の民もいっぱいいたんだね。 そういう結論の部分は面白いけど、歴史学の論拠論証はあまり面白くない。そういうこまごました物証を並べられてもあまり関心は持てない。

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2019/01/12

この本は間違えた 著者の論を確認するテキストであって読み物ではまったくない 「~と思います」ばかりで素人には大略しかわからん 解説書が必要だ

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