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新・建築入門 の商品レビュー

3.6

19件のお客様レビュー

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2024/08/07

建築は自然を破壊する罪悪感を治めるために、自然(植物)をモチーフにした飾りが付いているなど、はじめて知るような話が多く、とても興味深かったです。 後半は哲学とも絡んで、かなり難しい話になっていましたが、建築と哲学がここまで関連があるとは意外でした。

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2019/04/25

哲学的な問題とリンクさせるしかたで建築の歴史をたどった入門書です。 著者はまず、「すべては建築である」というハンス・ホラインのことばを紹介しています。このことばが意味するのは、主体を取り囲む環境はフィジカルなものであれヴァーチャルなものであれ、すべて建築と呼びうるということ、ま...

哲学的な問題とリンクさせるしかたで建築の歴史をたどった入門書です。 著者はまず、「すべては建築である」というハンス・ホラインのことばを紹介しています。このことばが意味するのは、主体を取り囲む環境はフィジカルなものであれヴァーチャルなものであれ、すべて建築と呼びうるということ、また、環境は主体の感覚によって生成されるということだったと説明が付されます。そのうえで著者は、こうした建築の理解にフッサールの現象学的還元との共振を読み込もうとします。さらに著者は、このようなホラインの建築論が、デリダの「脱構築」によって根底から批判されることになったと述べます。本書は、こうした現代の建築が置かれている思想的状況を踏まえながら、「構築」という視点から建築史を見なおす試みだといえます。 建築の歴史を概観する入門書ではなく、著者自身の観点から建築と思想とのつながりについて解説されている本です。興味深く読みましたが、現代の建築については立ち入った紹介がなされていないところが、個人的にはすこし残念に感じました。

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2015/11/05

全体: ●建築思想及び建築史の入門書。 ●全体的にわかりやすく、建築設計と建築理論の骨格となる概念を丁寧に解説している。 ●一部内容において建築理論の基礎を理解していないと読みにくい部分もある。 構成: ●大きく3つに分けられる。 ●第一章~第三章は本書における用語の定義を解説...

全体: ●建築思想及び建築史の入門書。 ●全体的にわかりやすく、建築設計と建築理論の骨格となる概念を丁寧に解説している。 ●一部内容において建築理論の基礎を理解していないと読みにくい部分もある。 構成: ●大きく3つに分けられる。 ●第一章~第三章は本書における用語の定義を解説している。建物の構造と建物構築の違い、建築と空間、主体と客体といった以後の章の副題に用いられる何解な語彙を具体的に解説する。 ●第四章~第五章は建物の柱、台座、屋根といった各要素を建築史に沿って、その具体的な意匠的特徴と効果を複数述べ解説している。 ●第六章~第十章は建物様式のもつ意図やその計画技法を解説している。

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2015/01/06

難しかったが面白かったし、いろいろ考えさせられた。 建築を考えるには歴史、とりわけ宗教との関係が非常に重要と改めて認識。

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2013/12/20

出張から戻る新幹線車中で読んだのですが…素人の私にはかなり難解。正直よく分かりません。内容は「建築入門」というより、「建築とは何か?」という隈研吾氏が自分に向けた問いに対する考察のようなもの(を、多少は分かりやすく敷衍したもの)といえば良いでしょうか。 隈研吾氏がとてつもなくアタ...

出張から戻る新幹線車中で読んだのですが…素人の私にはかなり難解。正直よく分かりません。内容は「建築入門」というより、「建築とは何か?」という隈研吾氏が自分に向けた問いに対する考察のようなもの(を、多少は分かりやすく敷衍したもの)といえば良いでしょうか。 隈研吾氏がとてつもなくアタマのよい人であることはよく分かりました。(苦笑

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2013/02/11

※自分用メモ 【出会い】 ブックオフ新春セール。 建築よみもの。 【概要】 建築にまつわるトピック・概念の解説。 【感想】 前半個別の概念的な話が続いて想像していた内容と違い流していたけど、徐々に西洋における思想の展開と建築の関係をひも解いていくのはおもしろかった。(普遍性...

※自分用メモ 【出会い】 ブックオフ新春セール。 建築よみもの。 【概要】 建築にまつわるトピック・概念の解説。 【感想】 前半個別の概念的な話が続いて想像していた内容と違い流していたけど、徐々に西洋における思想の展開と建築の関係をひも解いていくのはおもしろかった。(普遍性の追求、主観VS客観) そういう見方もあるのかと。また、そういう思想史のリテラシーを備えたうえで今の建築・都市を見ると捉え方が変わるのだろうなと。 著者のことをよく知っているわけではないので、こういった哲学的なものを書くとは思ってなかった。 そして、94年刊なので裏表紙の写真が若い。。。

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2012/11/09

文系でもわかる建築についての入門書を探していた 門外漢の私でも隈さんの名前は知っていたし、ちくま新書で読みやすそうだったため選択 建築は実用的なものだと思っていたけれど、芸術的な側面も強いのだと知った

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2012/07/23

建築は「主観の普遍性を追求する」ことにおいて哲学と共通する、と述べる哲学的な建築史。明快で面白い。個人的には、「構築」とはまとまりすぎてもいけない、という第4章パルテノン神殿の柱についてのスカリーによる記述が興味深かった。

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2012/01/08

宗教史や思想史から紐解いて、建築家が古来考えてきたことが一本の糸として見えてくる、そんな本でした。 プラトンからダヴィンチひいてはマルクスまで、高校で「哲学者」と一括りにしていた人たちが建築(構築)を語るのに驚き。 思想を具現化する器、そんな位置づけで建築を見たことなど無か...

宗教史や思想史から紐解いて、建築家が古来考えてきたことが一本の糸として見えてくる、そんな本でした。 プラトンからダヴィンチひいてはマルクスまで、高校で「哲学者」と一括りにしていた人たちが建築(構築)を語るのに驚き。 思想を具現化する器、そんな位置づけで建築を見たことなど無かった。 でも、よくよく考えればクレーンも使えない時代にあれだけの岩を積み上げるなんて、ひょんな気まぐれで作れるものじゃないもんね。 現代から見れば非科学的でも当時は信じられていた思想がくっきりと建物に現れてるのが面白い。 ま、とりあえず全編通して理屈は分かったけど無宗教の現代人である俺には根底で共感できないのが悲しいトコロ。 それでも頭に叩き込んでおけばヨーロッパ旅行が楽しくなること請け合いかな。改めて再びローマ見に行きたいぜ!

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2011/12/26

物理的に制約されたモノ、加えてポリティカルな要素を持たざるを得ないパブリックな現物として存在する建築が、その時代の認識論的世界観を表象する営みであることを再認識させられる。

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