大衆化する大学院 の商品レビュー
だいぶ前だがよく調べもせずに買ってしまってぎょっとした。でもこういう一般的なタイトルで出すのはだめだろう。論争のこまかい中身はもちろんわからん。
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大学院教員はポスト増設や学内政治には熱心でも、研究指導の実態は顧みず、およそ現場のクリティカルな問題はタブーとして封印し、実存的に社会学することの対象に据えようとしない。
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~これまでのお話~ 一冊の本が販売された・・・。その本のタイトルは『マックス・ヴェーバーの犯罪―「倫理」論文における資料操作の詐術と知的誠実性の崩壊』。筆者を羽入辰郎といった。文学博士である。社会学者・ヴェーバーを批判し「詐欺師」「犯罪者」とまで言ってのけたこの書籍は論壇で話...
~これまでのお話~ 一冊の本が販売された・・・。その本のタイトルは『マックス・ヴェーバーの犯罪―「倫理」論文における資料操作の詐術と知的誠実性の崩壊』。筆者を羽入辰郎といった。文学博士である。社会学者・ヴェーバーを批判し「詐欺師」「犯罪者」とまで言ってのけたこの書籍は論壇で話題に、そして生協書籍部では平積みとなる。しかし、ヴェーバーを批判されたことに黙ってはいられない人物がいた。折原浩その人である。折原はすかさず羽入の書を論証し、指摘・批判する。さらには「羽入書批判三部作」なるものまで執筆し、反論するも羽入の応答はない・・・。折原は考えた。「なぜこの論争を受けようとはしないのか。果たして羽入に博士としての資質はあるのか。なぜ、羽入の学位は認定されたのか」そして折原の矛先は、羽入の学位(博士)を認定した東大人文科学研究科倫理学専攻にまで向けられるのであった・・・。 ~☆★つづきは本編で!★☆~ 帯には「今、大学院が危ない!」なんて書いてあり、仰々しいタイトルも付けられてございますが、結局のところ羽入辰郎批判第4弾!な本らしい。いや、もうちょっと高尚な意義もあるんですけどね。 ヴェーバー学というものを何にも知らないワタクシですので、羽入批判とかその辺の事情は置いときます。折原先生が正しいのか、羽入先生が正しいのか、どちらも正しくないのか、よくわからないし知りません。だれか今度、一から教えてください><。 さて、そういったこと抜きに読んでみても実に面白い! 正直、羽入論文を否定する箇所で言っていることについてはチンプンカンプンなんですが、研究者の世界を垣間見ることができます。まるで学問のK-1ファイトやぁ~ってなもんで、論と論のぶつかり合い、イデオロギッシュなせめぎ合い、読んでてゾクゾクものです☆ ・・・書籍なので「合い」ってのは嘘でしたね、一方的です。僕の専攻でも、こういった批判論文は目にしますが、やっぱり読んでてゾクゾクくる。『ONE PIECE』でルフィが大暴れしていると鳥肌が立つ感覚みたいな。こういうクリティカルな感じが好きです☆ だから、憧れの気持ちで僕も批判的に物事を考えちゃうのかもしれません、ちょっと反省、ウキー。 また、癖はあるけど、読みやすい文章だと思います。すべての論文が難しくてもこのくらいならいいのに。お手本にするにはやっぱり癖がありすぎますけど。 内容が内容なので、読む人は限られると思いますが、興味が湧いたら読んでみてちょ。 【目次】 はじめに ― 問題の提起 第一章 原論文提出から学位認定まで 第二章 審査報告書「[論文]内容要旨」の検討 第三章 審査報告書「審査要旨」の検討 小括 むすび ― 広範な討論への呼びかけ 註 あとがき 付録 内容要旨・審査要旨
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