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日本語を生かすメリハリ読み! の商品レビュー

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2015/07/07
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マルチな才能を持つ能楽師、安田登さんの著書。丸善の松丸本舗に陳列されていて思わず手にした本。 ・日本の古典芸能では、文の前半よりも後半を強調する(本書では、前半をメリ(ハッて)後半をハリ(さらにハル)でよむ、としている)。例は、桃太郎。ーあるところにおじいさんとおばあさんがいましたー) ・“緩急と間”も重要。とくに間は魔ともされ、間がもつ怖さと緊張感、ゆえに聴衆を引き寄せる力がある ・西洋音楽は楽音と騒音を区別する。東洋音楽ではわざと「きたない音」を出す構造になっている。びわや三味線には「さわり」というノイズを含んだ音を出す構造物がある。能管はさらに顕著で音を狂わせたり、出にくくさせる構造物がある。なにか触れてはいけないものに触れる、超現実劇なものに触れる、のがさわりではないかと、本書は説く。(語りという異界を扱う芸能には不可欠とも) など、日本語や古典芸能を理解する解説書でもある。こどもに本を読み聞かせするのにも参考になるのかも。。

Posted byブクログ