ルリユールおじさん の商品レビュー
ルリユールという西洋的な職業に憧れを持つ。 音の響きといい、その内容といい、素敵だなあ。 奔放でおしゃま女の子が可愛い。 噛み合ってないようで、おじさんとちゃんと一緒に過ごせているところが微笑ましい。 短文、会話文の積み重ねが、絵柄と合っていてとても良い。
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心をまさに洗われた気持ち。 すっきりとして。あたたかくなって。何度も読み返したくなって。 そして、なにより本を大切にしたくなる。
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母への本を探していて、ヒットしたので読んでみる。 大好きだった木の本が壊れてしまい、ルリユールおじさんになおしてもらう話。 パリの色合いか、絵も綺麗で、本と木が好きな私にはじんわりいいなと思う。母より父へのプレゼント向けだなぁ。
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ルリユールとは、フランスで製本を専門におこなう職業のことです。いかなる時代がおとずれようとも本のなくなることはないと願いをこめて、しっとり読んでいただきたい本です。読み聞かせになれている方は、ぜひチャレンジしてみてください。
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『最初の質問』が良かったので、なんとなくいせさんの本が気になっている。 図書館に複本があったので、借りた。 ソフィーの大切な植物図鑑が、ばらばらになってしまった。 ソフィーは、「ルリユールおじさん」にその図鑑を製本し直してもらう。 YA以上向けの絵本である気がする。 ルリユールという産業があるんだ……自分の修理が雑なことを実感……。 代金はどうするの?なんて野暮な疑問がわいてしまった。 おはなし自体は、大人の琴線に触れるよう。 ソフィーとルリユールおじさんの会話がかみあっていないのも、おじさんの無骨さの表現なのかな。 ほんとうに自分だけの一冊を手に入れること、なんて幸せなんだろう。 最期、泣きそうになってしまった。
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まず、絵が素晴らしい。動きや温度を感じる。冷たい北風が吹く街並み。左ページから歩いてくるルリユールおじさんと右のページから走ってくる女の子。絵本の良さを最大限に引き出している作品。言葉は少なく、透明感のある色彩が読み手の気持ちもピュアにしていく。おじさんの話をきいているのかいない...
まず、絵が素晴らしい。動きや温度を感じる。冷たい北風が吹く街並み。左ページから歩いてくるルリユールおじさんと右のページから走ってくる女の子。絵本の良さを最大限に引き出している作品。言葉は少なく、透明感のある色彩が読み手の気持ちもピュアにしていく。おじさんの話をきいているのかいないのか分からないような女の子との会話がとてもいい。手の描写にも魅せられます。「手」はこんなに語るものなのか。本を受け取った後の女の子の絵も好き。めっくって覗き込んで抱きしめて・・・。ラストも感動。
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本の装丁には60もの工程があり、フランスには、本作り職人=ルリエールという職業があるそうです。出版業と製本業の兼業がフランスでは長い間禁止されていたそうで、それで発達した職業なんですって。 これはまさにそんな「ルリエール」を生業とするおじいさんと大切な植物図鑑がボロボロになってしまった女の子の 邂逅を描いたお話です。
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気に入った一冊の本をとても大事にする少女と、真摯に誇り高く親から受け継ぐ業を成していくおじさん。この2人の噛み合わない会話が流れる工房の空気感がたまらなく愛しく感じられます。相手の話を聞いていないようで、実はしっかり心に染み込んでいるんだろうな。コピーのように全く元通りの形にせず...
気に入った一冊の本をとても大事にする少女と、真摯に誇り高く親から受け継ぐ業を成していくおじさん。この2人の噛み合わない会話が流れる工房の空気感がたまらなく愛しく感じられます。相手の話を聞いていないようで、実はしっかり心に染み込んでいるんだろうな。コピーのように全く元通りの形にせず、依頼者を理解した、たった一冊の本が出来上がった時は震えました。
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本が好きで、本を大切にしている子ども達に読んで欲しい一冊。 大人になった今、このストリーは自分が子どものころ夢みたストーリーそのものです。
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先に読んだ「サエズリ図書館のワルツさん2」で主軸だった、図書修復家の(おじいさんの)お話だったので、このタイミングで読めたことに運命を感じる。 透明水彩で描かれるいせひでこさんの絵は、ラフでありながら緻密だから、物語そっちのけで、この絵の"なにが"そうなのだろ...
先に読んだ「サエズリ図書館のワルツさん2」で主軸だった、図書修復家の(おじいさんの)お話だったので、このタイミングで読めたことに運命を感じる。 透明水彩で描かれるいせひでこさんの絵は、ラフでありながら緻密だから、物語そっちのけで、この絵の"なにが"そうなのだろうか、とつい見入ってしまった。(ので、初見の今は、物語の詳細を覚えていなくてすみません・・・。近々もう一度読もうと思っています) 好きな色や質感の表紙を選び、本を綴りなおす。 「本はそうやって新しいいのちを生きる」 なんて素敵なことばだろうか。 ソフィーの大好きなアカシアのページをルリユールおじさんは綴じなおさなかった。その段階でわたしには先は読めたけれど、それでも。 金箔で名を型押ししてもらい「わたしだけの本!」と抱きしめるソフィー。あぁ、その気持ち、すごくよく解るよ!嬉しいよね!って、わたしもとても嬉しくなった。 そして、その本をたからものに彼女が進んだ先に、 あの大きなアカシアの枝が揺れているんだね。
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