花はさくら木 の商品レビュー
コメ経済から貨幣経済への転換期を舞台に、田沼意次が爽やかに活躍する。幕府と公家との微妙な関係、豪商たる北風と鴻池の暗躍を江戸から離れ、大坂と京都を舞台に描いていく。淡い恋もまじえ、多少ミステリアスに朝鮮人をも巻き込んで展開する。が、どうにも緊迫感といおうか臨場感が欠落していて、物...
コメ経済から貨幣経済への転換期を舞台に、田沼意次が爽やかに活躍する。幕府と公家との微妙な関係、豪商たる北風と鴻池の暗躍を江戸から離れ、大坂と京都を舞台に描いていく。淡い恋もまじえ、多少ミステリアスに朝鮮人をも巻き込んで展開する。が、どうにも緊迫感といおうか臨場感が欠落していて、物足りない。
Posted by
やはり、辻原さんの知性がそこかしこにあふれて、おもしろい。実在の人物の登場、大阪と江戸の経済史的な俯瞰、政治的な江戸と京都の微妙な思い(女性天皇とかね)、都市と地方。流通するのは、物ばかりでなく、金ばかりでなく、人の心も当然流れて通じていくもの。のちの「プリンセストヨトミ」をふと...
やはり、辻原さんの知性がそこかしこにあふれて、おもしろい。実在の人物の登場、大阪と江戸の経済史的な俯瞰、政治的な江戸と京都の微妙な思い(女性天皇とかね)、都市と地方。流通するのは、物ばかりでなく、金ばかりでなく、人の心も当然流れて通じていくもの。のちの「プリンセストヨトミ」をふと思い出させる大阪のすごさ(笑)は何百年、続くんだろう。読んで、よかったです。
Posted by
話の題材は面白いと思う。武士と町人の経済の主導権争い、女性天皇、淀君の隠し子、田沼意次、平賀源内、蕪村等。只、話の流れがゆったりしていて間延びしてるような。もっと短めの話にすれば面白い話になったような気もする。
Posted by
- 1