I'm sorry,mama. の商品レビュー
一気に読める面白さ!
善悪を知らない幼児のように、「純粋な」殺人鬼。一見、平凡な中年女性に見えるアイ子の世界は「邪魔なものは排除する」動物的な理論で成立している。その毒に魅了され、最後まで読み止めることができません……。
yoko
むかーし読んだ時、面白かった記憶があり 再読してみたけど… 昔の私は、ホントに面白いと思ったんやろか? 記憶違い? と思うくらい、おもろなかった 桐野夏生といえば「OUT」 これは衝撃やった 読書にハマるキッカケになるくらい でもこの本は真梨幸子な感じよね なんかちょっと妄...
むかーし読んだ時、面白かった記憶があり 再読してみたけど… 昔の私は、ホントに面白いと思ったんやろか? 記憶違い? と思うくらい、おもろなかった 桐野夏生といえば「OUT」 これは衝撃やった 読書にハマるキッカケになるくらい でもこの本は真梨幸子な感じよね なんかちょっと妄想チックというか 終わり方も、え?これで終わりかよという感じ 久々読んだらがっかりしてしまうのは 私が汚れた大人になったということか?
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出る人出る人クセすごさんだし、とにかく黴臭いお話だった ぶっちゃけ本編にいなくても良さそうな人すらクセすご 桐野夏生作品ははじめて読んだけど、この仄暗い、薄気味悪い感じ、結構クセになるかも…… 感動や、学びを読書から得たい、読書する意味が欲しい人には向かないけど、エンタメとして...
出る人出る人クセすごさんだし、とにかく黴臭いお話だった ぶっちゃけ本編にいなくても良さそうな人すらクセすご 桐野夏生作品ははじめて読んだけど、この仄暗い、薄気味悪い感じ、結構クセになるかも…… 感動や、学びを読書から得たい、読書する意味が欲しい人には向かないけど、エンタメとして読書を楽しむ人には読んでみてほしい
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桐野さんが大好き。桐野さんは人間の嫌なところを炙り出すのだけど、それが好きというか「そうそう」と激しく頷いてしまう人が私はじめ多いということなのですよね。その証拠に、このハードカバーの写真が森山大道とか装丁のイケていること!
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主人公のアイ子はじめ、まともじゃない人ばかり出てきた。 容赦ない設定と展開はさすが桐野さんだなあって感じだけど、心理描写が少ないのが物足りなかった。アイ子も思考が苦手、場当たり的なところは自覚があるようだから仕方がないのか。 途中から出てくるお婆ちゃん達も相まって意外とドタバ...
主人公のアイ子はじめ、まともじゃない人ばかり出てきた。 容赦ない設定と展開はさすが桐野さんだなあって感じだけど、心理描写が少ないのが物足りなかった。アイ子も思考が苦手、場当たり的なところは自覚があるようだから仕方がないのか。 途中から出てくるお婆ちゃん達も相まって意外とドタバタした印象。後味は悪いけどそこまで暗い感じになならなかった。 面白くて一気に読んだけど期待していた程ではなかった。 元保育士・元園児で結婚したカップルが個人的に気持ち悪かったなぁ。気持ち悪いけど早々に退場になったのは少し寂しかった。
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場末の売春窟「ヌカルミハウス」で生まれ育ったアイ子の物語。 真梨幸子の小説かと途中で何度も錯覚するくらいの嫌な感じ。話の中に善人が一人も出てこない、全員が顔をしかめたくなるような歪んだ人ばかり。でも、こんな風に育ったら歪むに決まってるよね…と納得。「なんなんだ、こいつは」と思い...
場末の売春窟「ヌカルミハウス」で生まれ育ったアイ子の物語。 真梨幸子の小説かと途中で何度も錯覚するくらいの嫌な感じ。話の中に善人が一人も出てこない、全員が顔をしかめたくなるような歪んだ人ばかり。でも、こんな風に育ったら歪むに決まってるよね…と納得。「なんなんだ、こいつは」と思い続けた主人公のアイ子が最後には少し可哀想に感じる。
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ひところ「アイデンティティ」とか「ルーツ」とかが気になった。 流行らなくても厳然と存在している言葉ではあったのだが。 その存在証明がおぼつかなく生まれてきてしまったら、穏やかな精神で生きていかれまい。 つまり両親も判らず、愛情もかけられず、いじめ抜かれて育つとどうなるかという...
ひところ「アイデンティティ」とか「ルーツ」とかが気になった。 流行らなくても厳然と存在している言葉ではあったのだが。 その存在証明がおぼつかなく生まれてきてしまったら、穏やかな精神で生きていかれまい。 つまり両親も判らず、愛情もかけられず、いじめ抜かれて育つとどうなるかという、実験的小説のようであり、リアルととってもいいのだ。 現代における凄まじい事件の裏側かもしれない。私は事実のパッチワークだと思った。 あらすじはアイ子という主人公が両親も知らず、戸籍も作られず「ヌカルミハウス」という娼婦の置屋(売春宿)で幼いときを過ごし、後に施設に移るのだが、もうそのときには精神がすさんでいたことがわかってくるのだ。 私は、女の顔をした悪魔を一人知ってるのです。その女のしたことを考えるだけで、ぞっとします。 彼女の本当の名前が何というのか、今現在、何という名前を名乗っているのかは知りませんけど、もちろん彼女はまだ生存していて、人を騙し続けています。 そして、へいぜんと人を殺し続けています。(帯より) 主人公のルーツがわかるかどうかのアイデンティティ探しもさることながら、その悪へ向かっていくエネルギーの凄まじさ、破壊力。 この怒りは何事だろうかと思う、こうなると主人公にではなく作者にぶつけて読み解くだけでなく、なお自分に問いたくなる。 悪とはなにか、存在とはなにか。ここにはかかれていない、事実があるだけ。 重たい、わかったような振りはできない。
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安定の、くらさ。 誰が誰に謝りたいのか、なんのためのソーリーなのかはつかみにくかった。 どうあがいても、変えることのできないことってあるし、かわらないこともある。
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過去児童福祉施設で働いていた美佐江は60代を過ぎてかつての卒園生のその後の人生を考えることが増えた。そんな時かつて面倒を見たアイ子が焼肉屋で働く場に遭遇し思わず声をかける。連絡先を渡した美佐江をアイ子は訪ねてきて…。後味の悪さピカイチ、悪意に満ちた女性達の中でもダントツのモンスタ...
過去児童福祉施設で働いていた美佐江は60代を過ぎてかつての卒園生のその後の人生を考えることが増えた。そんな時かつて面倒を見たアイ子が焼肉屋で働く場に遭遇し思わず声をかける。連絡先を渡した美佐江をアイ子は訪ねてきて…。後味の悪さピカイチ、悪意に満ちた女性達の中でもダントツのモンスター。実在の摩訶不思議な事件を思えば誇張とも言えない。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
アイ子の悪意がまっしぐら!行き当たりばったり、息を吸うように人を消していくその生き様は羽根が生えたように軽く、怖さより一種の潔ささえ感じてしまう。紛れもない悪人だけど、何も教えられず親から愛されずに育つということの悲劇を感じずにはいられない。世間や生い立ちへの無意識の復讐もあったのか。 いっさい救いのない話ながらアイ子の腹黒さに吸い込まれるようにほぼ一気読み。 憎しみ、絶望、恐怖からの告発…そこに愛はなくても、アイ子とあの人の間には、捻じれて形が変わってしまった母子の結びつきなのだと感じる哀しい引力があった。
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