MOMENT の商品レビュー

本多孝好(著者)

2015/05/17

末期患者のささやかな願いを叶える主人公。すごく感動する、というのともちょっと違う、ありきたりといえばありきたりなような物語だけど、たしかに胸を打たれた気がする。ひとは死に向かって進んでいるのではなく、ただ、今を生きているのだと思う。

2015/05/06

「死ぬ前に ひとつだけ願いを叶えてくれる仕事人がいる」

そんな噂が広がる病院で、繰り広げられるお話。

いいお話だな・・・だけで終わらない展開で
終わります。

2015/04/29

死ぬ前にひとつだけ、願いを叶えてくれる、その人は。

思いもよらぬ方向に転がっていく本多孝好らしい話。ほのぼのかと思いきや。しかし、怪しい人は最初から怪しい。

死は、忘れられたとき。誰かが思ってくれているならば、たとえ肉体が滅びても、「生きている」のだ。

2015/04/20

初の本多孝好作品。
少し前から読みたいと思っていたのですがなかなかタイミングが掴めず、やっと手に取りました。

簡単に言うと「人の死の際」のお話。
人間が死ぬ時、何を思い、何を願うか、ものすごく重いテーマのお話です。
主人公は正義感があり、全てにおいて夢見がちなところがあるのですが、人の人生はそんな綺麗事ばかりじゃない。
ちょっと踏み込み過ぎ！と思わないでもないのですが、そこは物語なので突っ込むべきでは無いですね。
結構重くて辛い話もあるのですが、切ないけれど優しい話ばかりです。
続編も読んでみようと思います。

2015/04/17

―死ぬ前にひとつだけ願いごとが叶うとしたら―

帯の割には重すぎず、テンポよく読める。
皮肉めいた主人公が何だかとっても好印象。
小奇麗にまとまってるけど個人的にはラストはそんなに種明かしに集中せんでもよかったかも。

「魂を汚さぬように鍛えながらロマンティックな大人になる」
その将来の夢、のっかった！

2015/02/23

死を迎える人の願いを聞いてくれる仕事人がいる。黒衣から掃除係、そしてまた黒衣へ。好きな人、恨んだ人、強がり、友情。どれも切なくて、ちょっとワガママで。でも、死んで行く人なんていない、今を生きている人しかいないんだ。それぞれが心に染み入るお話でした。目を閉じた10秒、その10秒が怖くなったら誰にも死はとめられない。それは本人だけじゃないと思います。その人を愛してる人にも、1秒1秒が恐怖になるとことはある。誰にも等しく訪れる死を扱った作品としては、私はとても好きな作品でした。

2015/02/18

入院患者の生と死の葛藤とその患者に寄り添う優しさの物語、だと思って読み進めていたら、なんと推理小説だった。死を直前にした患者がみな正直で美しくなるはずという読者の思い込みも程よく裏切ってくれるのも面白い。気になるのは、主人公の僕（神田）の幼馴染である葬儀屋の女社長、森野のイメージがつかみにくいこと。どんな女性なのか最後までわからなかった。そこをもっと知りたい。

2015/01/27

病院の清掃アルバイトの男子大学生。裏の姿はその病院の末期患者の最後の、且つささやかな願いを叶える仕事人だ。夫々どのエピソードも面白いが、最も良かったのは女子中学生が自殺した友人の復讐を果たそうとする回だ。自身は幸いにしてまだ一度も入院を経験したことが無いが、そんな気持ちで読めた。入院患者の見舞いには相応しくない本。

2015/01/01

★1つでもいいぐらい。読んでてムカムカしました。仕事人の真相とか森野の話し方とかムカつきます。一番気に入らなかったのは主人公。勝手な思いで病人や家族の人生にまで関わりすぎ、口挟みすぎ。

2014/11/24

この手の本はおなか一杯かも。会話が多く、病院でアルバイトする大学生が生と死を見つめ、正義感強く死んでいく人の願いをかなえようとする。
男性言葉を使う女性の登場人物にも違和感。こんな言葉を使う人は実際に会ったことがないし、不必要な設定だと思う。
最近人気の作家らしいが、どうも設定も陳腐でつまらなかった。