徒然草 の商品レビュー
枕草子も同じ随筆であるが、枕草子の宮廷を舞台にしたものとは全く違い、広くにわたって世界を俯瞰的に見ている兼好法師の姿が見受けられる。 この徒然草は自分の様々な体験を綴っているとともに、今の時代にも通ずる人間らしさが描かれている。 例えば「石清水詣り」では嬉しさと奢り昂る精神によ...
枕草子も同じ随筆であるが、枕草子の宮廷を舞台にしたものとは全く違い、広くにわたって世界を俯瞰的に見ている兼好法師の姿が見受けられる。 この徒然草は自分の様々な体験を綴っているとともに、今の時代にも通ずる人間らしさが描かれている。 例えば「石清水詣り」では嬉しさと奢り昂る精神によって念願の石清水に行ったのに結局違うところを参拝し帰ってきてしまった滑稽な僧の話である。これは実際に多くの人が自分の参拝した寺を過ぎ去っていくのにもかかわらず、そこに詳しいわけでもないのに自分の間違いを疑わなかったことに問題がある。 驕り高ぶることがただでさえ見苦しいのにまして、未知の分野でならなおさらである。 これには、自分の間違いを疑えというメッセージが込められているように思われる。 また、身分に関わらず徳のある人を評価している点も他の作品にはあまり見れなかったらその中を俯瞰し、自由に生きている遁世者の兼好法師だからできたことだと思う。 一見作品名を聞いただけでは堅苦しく感じるかもしれないが、特に大根を大切の恩返しのように、思わずクスッと笑ってしまうようなものもあり、万人に受け入れられる作品となっている。
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古典が苦手だから手にとったけど、正解だった。 原文で読めるのがいいのかもしれないけど、古典が苦手な人は読んでみたらいいかも。
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