永遠のフィレーナ(7) の商品レビュー
伝説の船を見出したフィレーナは、導かれるままに北の民に出会う。一方帝国では人類を継承する種を模索していた。 帝国病院の資料庫で、この星の人類の軌跡を調べたネストは、担当医のテスと人類文化的議論を繰り広げ、種の保存、人類が生き延びる道を模索する。いっぽう氷原に生きる北の民に出会っ...
伝説の船を見出したフィレーナは、導かれるままに北の民に出会う。一方帝国では人類を継承する種を模索していた。 帝国病院の資料庫で、この星の人類の軌跡を調べたネストは、担当医のテスと人類文化的議論を繰り広げ、種の保存、人類が生き延びる道を模索する。いっぽう氷原に生きる北の民に出会ったフィレーナとリラは、自然と調和した彼らの生き方に共感するのだった……。 前巻までで明かされた世界背景によって、テーマがかなり絞られてきた。人間は自然と科学の間をどうバランスをとって生きるべきなのか。そしてすでに滅びが近くなってしまったこの世界の人類の運命……いくつかに分かれた人種のどれを残すべきか。いくつもの可能性に揺れるなか、フィレーナの旅は続く。 自然と動物の関係を描いた第3章「さまよえる野生」はギャッピー(狼犬)視点で書かれた本作でも特殊な章である。これと、終盤の思いがけない「氷原からの船出」方法が本巻の見どころ。 リラの携帯通信電算機――スマホもどきが優秀すぎてワロタ(1993年のファンタジー小説です)。
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