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明治バベルの塔 の商品レビュー

3.8

5件のお客様レビュー

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2023/06/28

明治に生きた人達のミニ伝記短編集 面白い~ 表題作の「明治バベルの塔」の最後のオチがワクワクしちゃった

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2018/09/29

さすがの職業作家だなぁ、というのが第一印象。「明治バベルの塔」「牢屋の坊っちゃん」「いろは大王の火葬場」「四分割秋水伝」の四篇いずれもがそれなりに読みごたえのある作品集であった。 歴史的な人物、事実を虚実織り交ぜながら構成される物語にはずれはない。 (ただし、唸るような傑作もない...

さすがの職業作家だなぁ、というのが第一印象。「明治バベルの塔」「牢屋の坊っちゃん」「いろは大王の火葬場」「四分割秋水伝」の四篇いずれもがそれなりに読みごたえのある作品集であった。 歴史的な人物、事実を虚実織り交ぜながら構成される物語にはずれはない。 (ただし、唸るような傑作もないが。) 常に弱者側の視点を貫いているのは、山田作品の大きな魅力だ。

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2013/10/10

おもしろかった。実在の人物が次々に登場するが、安直なトンデモ・ストーリーではなく、あの人ならこんなことしたかも、と思わせ、格調高い漢籍風の文体が「明治」なところが楽しいエンタメに仕上がっている。推しは「いろは大王の火葬場」。数十人のお妾さんをひとりずつ牛鍋チェーン店店長にしていく...

おもしろかった。実在の人物が次々に登場するが、安直なトンデモ・ストーリーではなく、あの人ならこんなことしたかも、と思わせ、格調高い漢籍風の文体が「明治」なところが楽しいエンタメに仕上がっている。推しは「いろは大王の火葬場」。数十人のお妾さんをひとりずつ牛鍋チェーン店店長にしていく実在の人物・木村荘平の強烈な魅力と彼が始めた新式火葬場の火葬第一号に狙われ、次々と登場する明治の有名人たちのエピソードがおもしろい。大好きな、小泉節子さんの「思ひ出の記」のハーンの遺言が、大量引用されてたのがうれしい。

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2011/08/26

忍法シリーズで知られる山田風太郎の明治物短篇集。全編通して読みやすい。個人的には漱石の文筆を真似て書いた「牢屋の坊ちゃん」と、大逆事件で刑死した幸徳秋水を上半身・下半身・背中・大脳旧皮質と四分割して書いた「四分割秋水伝」の二つが特に面白かった。『……おれをこんな運命にみちびいたの...

忍法シリーズで知られる山田風太郎の明治物短篇集。全編通して読みやすい。個人的には漱石の文筆を真似て書いた「牢屋の坊ちゃん」と、大逆事件で刑死した幸徳秋水を上半身・下半身・背中・大脳旧皮質と四分割して書いた「四分割秋水伝」の二つが特に面白かった。『……おれをこんな運命にみちびいたのは、やはりあの女だった。……』(四分割秋水伝より)

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2010/01/24

忍法シリーズ山田風太郎のいわゆる“明治もの”。4編とも技巧や味わい方が違って楽しんで読める一冊。老いてもパワフルな山田風太郎ならでは!巻末には「作者後口上」も。

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