永遠の王(下) の商品レビュー
現代的視点から描くアーサー王物語、下巻。 ランスロットに着目して聖杯探索を描く第3章、 そして円卓の崩壊とアーサー王の時代の終わりを描く最終章。 アーサーの失敗、そして死を描く下巻は、上巻に比べれば重苦しい印象。 それでも読み進めてしまう1冊。
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下巻は第三部と第四部を収録。第三部の「悲運の騎士」はランスロットの物語。やはり子供のころの情景からはじめられるのがうれしい。この作品のランスロットはアーサーへの憧れと忠誠、ジェニー(ギネヴィア)への愛、神への信仰と三つの狭間で悩み、自分の容姿にも内面にもコンプレックスを抱えた人物...
下巻は第三部と第四部を収録。第三部の「悲運の騎士」はランスロットの物語。やはり子供のころの情景からはじめられるのがうれしい。この作品のランスロットはアーサーへの憧れと忠誠、ジェニー(ギネヴィア)への愛、神への信仰と三つの狭間で悩み、自分の容姿にも内面にもコンプレックスを抱えた人物として描かれる。わたしはランスにもっとも共感したのはこの本だった(もとネタでは時々ぶん殴りたい人物になってる(笑))。 第四部「風のなかの灯」はアーサー王国の崩壊が語られる。最後の戦い前夜、ウォリック村のトマスに手渡されるともし火はマロリーを経て20世紀へ、現代まで伝えられる。 ミュージカル「キャメロット」は「永遠の王」第二部から第四部までを原作としている。
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完結編らしい「マーりンの書」がないのはひょっとして作者的には片手落ちなのでは。 アーサーの良い人っぷりが際立っておりますので、なんだか可愛そうになる…。
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前に「上」を出したので、今回は「下」を。 後半のこちらは、アーサー王……というよりは、グゥイネヴィア王妃とランスロットの悲恋、モードレッドの叛乱とアーサー王の死に焦点があてられています。 例によって現代風解釈ばりばり、人物造形に手が入りまくりなので、好ききらいが非常に別れ...
前に「上」を出したので、今回は「下」を。 後半のこちらは、アーサー王……というよりは、グゥイネヴィア王妃とランスロットの悲恋、モードレッドの叛乱とアーサー王の死に焦点があてられています。 例によって現代風解釈ばりばり、人物造形に手が入りまくりなので、好ききらいが非常に別れるところだと思います。 (とりあえずエレイン姫は酷い。夏目漱石の訳やテニソンの詩のイメージが強い人は、本を叩きつけたくなるんじゃないかと) が、それでも最後に残るのは、英雄王としてのアーサーの生き様です。 ラストシーン、老いて死を明日に迎えた王と、おつきの小姓との会話の場面では涙がとまりませんでした。
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