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世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(下) の商品レビュー

4.2

358件のお客様レビュー

  1. 5つ

    146

  2. 4つ

    111

  3. 3つ

    65

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

    1

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2019/12/28

非常に面白かった。 上で感じていたのは村上春樹の創作物というのが感じられるところにあった。しかしそれらも下を読むことで消化させるかとができた。というのも物語自体にその気があるというのもある。私自身村上春樹の冷たいクールで人間臭くないところが好きなのだが、それが存分に出ていたのでは...

非常に面白かった。 上で感じていたのは村上春樹の創作物というのが感じられるところにあった。しかしそれらも下を読むことで消化させるかとができた。というのも物語自体にその気があるというのもある。私自身村上春樹の冷たいクールで人間臭くないところが好きなのだが、それが存分に出ていたのではないかと感じる。そしてまた村上春樹の哲学的な部分には少し恥ずかしさを感じるとともに、私自身が若いというのもあると思うが、深く頷くことのできる内容であったと思う。

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2019/03/25

二つの世界との関わりが理解できる下巻。 読み終えても謎が多い。 ハードボイルドワンダーランドの私と、世界の終わりの僕と。 ラストでこの二人の関係性もそれとなく明言していると思う。 同時並行だけど、過去と未来の関係とも読めるし、不思議な世界だった。 これまで読んだ村上春樹作...

二つの世界との関わりが理解できる下巻。 読み終えても謎が多い。 ハードボイルドワンダーランドの私と、世界の終わりの僕と。 ラストでこの二人の関係性もそれとなく明言していると思う。 同時並行だけど、過去と未来の関係とも読めるし、不思議な世界だった。 これまで読んだ村上春樹作品の中でも登場人物が好きで、ピンクのスーツの太った娘は気丈でたくましく頼り甲斐があるし、図書館のリファレンス係の女の子はリリカルな魅力がある。 二つの世界で文体の使い分けがされているのも興味深く、とくにハードボイルドワンダーランドの私の語りはとても独特な比喩表現であふれている。 静と動の二つの世界観を眺めるだけでとても楽しい。 普通の小説では味わえない日常と非日常が錯綜する世界観をたっぷりと味わえた。

Posted byブクログ

2019/03/14
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※このレビューにはネタバレを含みます

 二つの世界が交互にやってくるため、読んでいてそれぞれの続きが待ち遠しくて仕方がなかった。  25.27のシャフリングシステムの解説は圧巻だった。脳が痺れるような感覚に陥った。中でも「人間は時間を拡大して不死に至るのではなく、時間を分解して不死に至る」という科白がお気に入りだ。  私の意識の中に〈世界の終わり〉があると分かってからも暗闇に目が慣れてしまって、陽の光を見ることが出来ないことなど、二つの世界がリンクする瞬間はたまらなかった。最後に僕と僕の影は〈世界の終わり〉から脱出するものだと思ったけれど、僕だけが残る結末になった。であれば、図書館の彼女との話ももう少し続きが読んでみたい気がした。  作者の遠回しな言い回しが、心地よかったような気もするし、あるいはそうではなかったのかもしれない。

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2019/02/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

もしかして、ねじまきの続きかな? ところどころ見覚えのあるある描写が出てくる。 あと、偶然ではあるが、 地下鉄の電車の中でむさぼるように読んでいたら、ちょうど青山一丁目付近に差し掛かったところで、「私」(=本の主人公)が改札を出るのに手こずっていた。「世界の終わり」の世界と「ハードボイルド・ワンダーランド」の世界に入り込んでしまったような感覚がして震えた。

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2018/11/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ちょっと現実的なファンタジーで、色々おしゃれで、複雑で…でも楽しめました。とくに後半の「私」が自分の時間がもうないとわかってから…一気に読めました。 読んだあと、「僕」が世界の終わりから脱出していたら「僕」として「私」私の世界を生きることができたのだろうか…世界の終わりの図書館の女性はピンクの子・「私」の世界の図書館の女の人・元嫁・どれ(もしくは全部)からできているものなのだろうか、そもそも世界の終わりと僕の世界はどっちが現実なんだろうか、などなど色々…ついつい思ってしまいました。 時間をおいて何回か読み返したいです。

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2018/10/15

再読 19930202 19990725 再読が今回で2回目?という気もしないではない(もっと読んでいるような気がしたので)。 ■2つの物語が同時に進行していき、やがてシンクロするという構成が何ともいえず良い。 ■図書館の(そして胃拡張の)女の子のキャラクターがよい(村上春...

再読 19930202 19990725 再読が今回で2回目?という気もしないではない(もっと読んでいるような気がしたので)。 ■2つの物語が同時に進行していき、やがてシンクロするという構成が何ともいえず良い。 ■図書館の(そして胃拡張の)女の子のキャラクターがよい(村上春樹の小説に出てくる女性のキャラクターはなぜかみんな僕の好みにあう)。 ■全体を長い小説にしようという書き込みが[ハードボイルド]の随所に見られるような気がする。 ■読み直してみると、[世界の終わり]が<私>の意識の核の中にあるということは随所にちりばめられているじゃないか。 ■世界が終わるときに流れているのがボブディランというのがいい。こういうのを読むとディランをもっと聴き込まなければという気になってしまう。 ★5 19990815

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2017/09/18

やみくろの棲む世界で老科学者に逢い、真実を知り、余命幾ばくもない私。弱った影との会話と手風琴の音から自分の居る世界が何なのか分かるようになる僕。二つの物語が結末を迎える。

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2017/09/17

自分は洋楽はほとんど聞かないし洋楽の曲名も歌手の名前もよくわからないけれど村上春樹を読んでいるとなぜだかいつも聞いたことのない洋楽が頭の中に流れている気がする。 いつもそうだけど今回も村上春樹のメッセージはなんだか難しすぎて自分には届かなかったけどページを捲っているだけでなんだか...

自分は洋楽はほとんど聞かないし洋楽の曲名も歌手の名前もよくわからないけれど村上春樹を読んでいるとなぜだかいつも聞いたことのない洋楽が頭の中に流れている気がする。 いつもそうだけど今回も村上春樹のメッセージはなんだか難しすぎて自分には届かなかったけどページを捲っているだけでなんだか不思議な別世界へ連れて行ってくれる村上春樹の世界観が好きです。 ゆっくりと何度でも読み返したい物語でした。

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2017/04/01

全体的な食事の描写とか生活の描写は好きやけどなんか盛り込みすぎでは感ある。あと最後がすっきりしないなー

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2016/09/10

裏表紙に「村上春樹のメッセージが、君に届くか⁉︎」とあったけど、…届かんかった。終わり方がわからん。 綺麗にどんどん表と裏(?)の世界が近づいてきたのに最後に残っちゃったのはなぜ?影はどうなっちゃうの? すごくスラッと読み進めていけて、すごく楽しかったのに、最後でつまづいてし...

裏表紙に「村上春樹のメッセージが、君に届くか⁉︎」とあったけど、…届かんかった。終わり方がわからん。 綺麗にどんどん表と裏(?)の世界が近づいてきたのに最後に残っちゃったのはなぜ?影はどうなっちゃうの? すごくスラッと読み進めていけて、すごく楽しかったのに、最後でつまづいてしまったよ。振り返っても道はない。いつかわかる時がくるかしら?

Posted byブクログ