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世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(上) の商品レビュー

4.3

535件のお客様レビュー

  1. 5つ

    239

  2. 4つ

    167

  3. 3つ

    85

  4. 2つ

    6

  5. 1つ

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2021/07/25

独特の空気感を持った2つのストーリー。謎は深まるばかりで、結末が全く予想できません。 さっそく下巻を読み進めたいと思います。

Posted byブクログ

2021/06/24

世界の終わりとハードボイルドワンダーランド上 読了。 交互に進む世界観と交わりそうでまだ交わらない2つの物語

Posted byブクログ

2024/03/06

「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド(上)(下)」を読了。本作の構成は「世界の終わり」の章と「ハードボイルド・ワンダーランド」の章が交互になっていて上巻21章、下巻19章の合わせて40章。全40章の中でも29章(下巻)が一番面白く、ここがピークだったと思っている。 ...

「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド(上)(下)」を読了。本作の構成は「世界の終わり」の章と「ハードボイルド・ワンダーランド」の章が交互になっていて上巻21章、下巻19章の合わせて40章。全40章の中でも29章(下巻)が一番面白く、ここがピークだったと思っている。 ちなみにこの文庫本は新装版が出ているので、私が読んだ旧版とはページが一致していないことが考えられる。 本作が村上春樹の傑作として呼び声が高いのと、村上春樹の他の作品を何点か読んだこととを考慮しても、やはり面白いと思った。読後すぐにはそれほどでもないかな、と思ったが、読後しばらくして、次の引用を読んでから何回も無意識にも考えてしまい、納得して常識にもなった。このことの指摘は、とんでもないことだと思うに至り現実的にこれは真実だと思うに至る。この表現は凄いし、内容も凄い。 下巻p123 〝「そうです。あんたは今、別の世界に移行する準備をしておるのです。だからあんたが今みておる世界もそれにあわせて少しずつ変化しておる。認識というものはそういうものです。認識ひとつで世界は変化するものなのです。世界はたしかにここにこうして実在しておる。しかし現象的なレベルで見れば、世界とは無限の可能性のひとつにすぎんです。細かく言えばあんたが足を右に出すか左に出すかで世界は変わってしまう。記憶が変化することによって世界が変わってしまっても不思議ない」‘’ 下記引用 上巻 p262「金の計算してちゃ戦争には勝てない」 p326「人間は誰でも何かひとつくらいは一流になれる素質があるの。それをうまく引き出すことができないだけの話。引き出し方のわからない人間が寄ってたかってそれをつぶしてしまうから、多くの人々は一流になれないのよ。そしてそのまま擦り減ってしまうの。」 p361「ええ、本当の天才というのは自分の世界で充足するものなのよ。」   p372「信じていれば怖いことなんて何もないのよ。」 p373「祖父は何も考えないのよ。彼はあたまをからっぽにすることができるの。天才というのはそういうものなの。 頭をからっぽにしていれば、邪悪な空気はそこに入ってくることはできないのよ」 p375「人は何かを達成しようとするときにはごく自然に三つのポイントを把握するものである。 自分がこれまでにどれだけのことをなしとげたか?今自分がどのような位置に立っているか? これから先どれだけのことをすればいいか?ということだ。この三つのポイントが奪い去られてしまえば、あとには恐怖と自己不信と疲労感しか残らない。(略)問題はどこまで自己をコントロールできるかということなのだ。」 下巻 p92「人間のんびりするとロクのなことはせんもんです。 p123「そうです。あんたは今、別の世界に移行する準備をしておるのです。だからあんたが今みておる世界もそれにあわせて少しずつ変化しておる。認識というものはそういうものです。認識ひとつで世界は変化するものなのです。世界はたしかにここにこうして実在しておる。しかし現象的なレベルで見れば、世界とは無限の可能性のひとつにすぎんです。細かく言えばあんたが足を右に出すか左に出すかで世界は変わってしまう。記憶が変化することによって世界が変わってしまっても不思議ない」 裏表紙の言葉・上巻 高い壁に囲まれ、外界との接触がまるでない街で、そこに住む一角獣たちの頭骨から夢を読んで暮らす<僕>の物語、【世界の終わり】。老科学者により意識の核に或る思考回路を組み込まれた<私>が、その回路に隠された秘密を巡って活躍する【ハードボイルド・ワンダーランド】。静寂な幻想世界と波乱万丈の冒険活劇び二つの物語が同時進行して織りなす、村上春樹の不思議の国。 裏表紙の言葉・下巻 <私>の意識の核に思考回路を組み込んだ老博士と再会した<私>は、回路の秘密を聞いて愕然とする。私の知らない内に世界は始まり、知らない内に終わろうとしているのだ。残された時間はわずか。 <私>のいく先は永遠の生か、それとも死か?そして又、〔世界の終わり〕の街から<僕>は脱出できるのか?同時進行する二つの物語を結ぶ、意外な結末。村上春樹のメッセージが、君に届くか!?

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2020/04/15

2014.0520 2020.0127 2度目。なんとなく、この作品は好きだったな~という記憶はあるけど内容をほぼほぼ覚えていなかったので、6年ぶりに。別々の世界の話がかわるがわる繰り返されて、意味は分からないが引き込まれる。

Posted byブクログ

2019/03/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ハードボイルドワンダーランド  ――計算士と記号士、組織、工場――不可解な出来事に巻き込まれていく私。――音抜き、やみくろ、シャフリング――天才が導く先にはいったい何が待ち受けているのだろうか。 世界の終り  影と別れた僕。完全な壁。金色の一角獣。幻想的で、穏やかで、けれどもどこか寂しくて、どこへも行けない世界の終わり。夢読みはいったい何を意味しているのだろうか。 どちらの世界も、謎めいていて頭に心地の良い刺激が続いた。交わりそうにない二つの世界の行方は……。一角獣の頭骨とパスワード〈世界の終り〉ちりばめられた数々のピースはどう結びつくのか。続きに期待したい。

Posted byブクログ

2019/01/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

春樹節全開の不思議冒険物語。 博士は僕たちをいったいどこへ導こうとしているのか? 「彼女に言わせれば博士はマニアックなんかじゃない。マニアックとはひとつの方向なり傾向に固執する人。博士はあらゆる方向に人よりも優れているだけ。」 上巻は最高のクリフハンガーで終わる。下巻の続きが気になる。

Posted byブクログ

2018/10/15

「読み終わるのがもったいない」という感想を聞いて、興味がわいて読んでみた。 その言葉の意味がわかったような気がする。 今まで読んだ村上春樹の作品で一番よかった。何がいいって、構成や世界観、セリフと、謎に満ちたストーリー展開、どれもすばらしい。 この小説では、二つの世界が交互に展...

「読み終わるのがもったいない」という感想を聞いて、興味がわいて読んでみた。 その言葉の意味がわかったような気がする。 今まで読んだ村上春樹の作品で一番よかった。何がいいって、構成や世界観、セリフと、謎に満ちたストーリー展開、どれもすばらしい。 この小説では、二つの世界が交互に展開されます。 「私」が巻き込まれる形で現代の知られざる世界を冒険する「ハードボイルド・ワンダーランド」と、幻想的・牧羊的な世界観が魅力の「世界の終わり」。 二つの世界観が交互に展開することで、とても心地の良いストーリーの緩急が生み出されています。 「海辺のカフカ」でも二人のストーリーが交差していましたが、カフカの繋がりは同じ世界線で二つのエピソードが同時進行的に展開していました。 この小説では、一見つながりそうもない別の世界が、細い糸で繋がりそうな予感を与えてくれます。 まったくオチはないかもしれない、そんな予感もあるのですが、想像力を書き立てるような言葉の散りばめ方がとてもうまい。 キーワードがちょっとずつ繋がっていく感覚であったり、春樹ワールド専門用語が、抽象的な説明台詞によってなんとなく理解されてきたり、美味しそうな料理の描写や、先の見えない展開、そういった一つ一つの要素に惹きつけられて、文章一つ一つをかみしめるように読んでしまいました。 村上春樹の世界観に慣れていると「おなじみ」と感じるものも登場しますが、これまで読んだ作品にない独特の魅力があるし、二つの物語それぞれに文体にも違いが見られるのも大変おもしろい。 また、セリフもとても印象的でした。 「心」や「愛」に関する言葉にハッとさせられたこともあります。 「愛というものがなければ、世界は存在しないのと同じよ。」というとある人物のセリフ。これが「世界の終わり」と何かつながるんだろうか?次巻にも期待大。

Posted byブクログ

2017/11/26

実に20年ぶりに読んだ。あの頃は今よりも純粋だったけど、知識不足だったろうなぁと思いながら読んでみた。よくわからないけど、興味は抱くね、続きについて。この頃の筆致の方が今よりも丁寧ですね、回りくどいところ満載だけど。。

Posted byブクログ

2017/09/17

計算士として老科学者から依頼を受けてシャフリングをしてから事件に巻き込まれる私と一角獣が棲む塀に囲まれた世界で古い夢を読む僕の二つの話しが同時進行する小説。独特の世界観に引き込まれる。

Posted byブクログ

2017/09/12

2つの物語が交互に進んでいきそれぞれが不思議な世界感に包まれている。ハードボイルドの方はどうやら舞台は東京のようだけどなんだか無国籍チックな雰囲気で下巻で2つの物語は繋がっていくのかなぁ。 総評は下巻の後で。

Posted byブクログ