鉄道員 の商品レビュー
うーん、この短編集は好みではないです。 それでもぐっと来るところもあったし、1冊だけで合わないと決めつけることはあまりしたくない。 浅田次郎さん、色々な作風があるようなのでもう1度、まったくちがう作品を読んでみたいと思います。 http://matsuri7.blog123.fc...
うーん、この短編集は好みではないです。 それでもぐっと来るところもあったし、1冊だけで合わないと決めつけることはあまりしたくない。 浅田次郎さん、色々な作風があるようなのでもう1度、まったくちがう作品を読んでみたいと思います。 http://matsuri7.blog123.fc2.com/blog-entry-155.html
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
2014年の54冊目です。 高倉健さん主演の映画のイメージが強くある表題作ぽっぽや。読み始める前は、このぽっぽや「鉄道員」は、長編作品だと思っていました。それくらい高倉健さんの重厚感が作品へのイメージを先行して形づくっていたようです。実際は、短編作品でした。主人公の幌舞駅長の乙松に私が感じたイメージと高倉健さんへのイメージには隔たりがありました。しかしながらその読み始めた時に感じたGapは、次第になくなり小説の中の乙松の不器用な生き方に共感を感じ始めました。この不器用さが高倉健さんの演技で完璧に表現されているんだろうと思いました。(繰り返しですが映画は見たことありません。) 他の作品で心を引きつかれたのは、「ラブ・レター」です。中国人あ女性が日本で働くため、会ったことも無い男性と偽装結婚をします。その戸籍を貸す男の心情を描いたものです。高野吾郎は歌舞伎町の裏ビデオ屋の雇われ店長。歌舞伎町で20年メシを食ってる男。足を洗おうと思いながらもこの世界での生活を続けている。親しいやくざに頼まれて出稼ぎ外国人の女の偽装結婚相手として自分の戸籍を50万円で貸していた。その女が病気で死に、仏さんを引き取りに行くことになった。その時が彼女との初めての対面だった。冷たい霊安室が、、。中国から来たその女の名前は康白蘭。偽装結婚して高野白蘭となっていた彼女は、死の間際に、吾郎に手紙を書き残していました。 高野吾郎さんへ 昨日の夜、急にお腹が痛くなって、救急車で病院来ました。・・・とても悪いようなので、中国の家と吾郎さんに手紙を出すことにしました。・・明日はもう書けないと思います。 結婚ありがとうございました。謝謝。吾郎さんと結婚してたので入管にも警察に行きませんでした。ずっと働きました。組の人もお客さんもみんなやさしいです。ずっとここで働きたいです。謝謝。それだけ。海の音きこえます。吾郎さん聞こえますか。みんなやさしいけど、吾郎さんがいちばんやさしいです。わたしと結婚してくれたから。謝謝。多謝。おやすみなさい。 白蘭。」 そしてもう一通の最後の手紙 「大好きな吾郎さんへ。誰も来ないうちに、こっそり手紙書いています。私きっと死にます。・・写真いつも持っています。毎日忘れないように見ているうちに吾郎さんのこと大好きになりました。好きになると、仕事つらくなります。仕事の前にいつもごめんなさいといいます。しかたないけど、ごめんなさいです。がんばって仕事してお金返したら、吾郎さんと会えますか、吾郎さんといっしょにくらせますか。そう思って一生けんめいしごとしました。でも、もうだめです。・・・・吾郎さんにあげられるもの、何もなくてごめんなさい。だから言葉だけ、きたない字でごめんなさい。心から愛してます世界中の誰よりも。吾郎さん。再見。さようなら。」これ以上書こうとする涙がとめどなく流れて止まらない。彼女の最後のお願いは、死んだら吾郎さんのお墓に入れてほしい。吾郎さんのお嫁さんのままで死んでもいいですか。でした。 こんな切なく涙が止まらなくなる「ラブ・レター」なんて読んだことありません。この文章書くために作品を読み返しましたが、涙が止まりません。この作品も映画化されたり、テレビドラマ化されています。幸いにも私は見たことがありません。これからも絶対に見ないでいようと思います。私だけのラブ・レターとしてしまっておきたいと思います。
Posted by
直木賞を読もう! そう意気込んだ今年の夏。さまざまな作品に触れてきた。 その一貫で目をつけたのがこの作品。 映画(観たことはない)でヒロスエがやってたやつだよなあ、と手にとった。 そして、驚いた。 名作鉄道員は、こんなにも短かったのかと。 作者浅田次郎は、こんなにも素敵な...
直木賞を読もう! そう意気込んだ今年の夏。さまざまな作品に触れてきた。 その一貫で目をつけたのがこの作品。 映画(観たことはない)でヒロスエがやってたやつだよなあ、と手にとった。 そして、驚いた。 名作鉄道員は、こんなにも短かったのかと。 作者浅田次郎は、こんなにも素敵な短編たちを作っていたのかと。 短いからこそ、ひとつひとつのフレーズや、展開や、登場人物のことばに、力がこもっている。 寒い寒い北海道の、それでいてあたたかな人々の心が身に染みて、電車の中なのに泣いてしまった。 すごくすごく暖かい物語だった。 その他の短編も、自分にとっては甲乙つけがたかった。 強いて言うなら、角筈にての久美子みたいな女性になりたいと、感じた。
Posted by
文庫本 鉄道員 ぽっぽや ラブ・レター 悪魔 角筈にて 伽羅 うらぼんえ ろくでなしのサンタ オリヲン座からの招待状 全8篇 「ぽっぽや」は映画になって有名ですが、読んでみてこんなに短い作品なのかと驚きました。 どの作品もとてもよかった。 「ラブ・レター」なんて感動したし・・...
文庫本 鉄道員 ぽっぽや ラブ・レター 悪魔 角筈にて 伽羅 うらぼんえ ろくでなしのサンタ オリヲン座からの招待状 全8篇 「ぽっぽや」は映画になって有名ですが、読んでみてこんなに短い作品なのかと驚きました。 どの作品もとてもよかった。 「ラブ・レター」なんて感動したし・・・素敵なお話。 「角筈にて」も涙・・涙でございました。 「うらぼんえ」なんて・・・もぅ 浅田さんってなんでこんなに素敵なお話書けるんだろう? 大好きだ。
Posted by
意外と読んでなかった浅田次郎。 死、死者、生者。色んな想いが起こす奇蹟。 非現実的な出来事も、 「こうだ」 という巧みな筆致で 「そうなんだ」 と思わせる説得力。 どの作品も短いながらも磨き上げられており、 誰でも感情がうねる作品がひとつはあると思う。
Posted by
浅田次郎珠玉の短編集。切なく優しいトーンの作品から、少年の視点で描かれたミステリートーンまで様々な趣向の作品群。その根底には人は弱くて情けなくてもどこか愛しいものであるという作者の優しい視線を感じることができる。
Posted by
[高倉健芋] 高倉健が主演の映画を日本人なら一度は見ておくべき。田舎の駅員の暮らしを描いた作品。第23回日本アカデミー賞の最優秀作品にも受賞されてます。 佐賀大学 : 紅のおい
Posted by
どの作品も単純でなく紆余曲折した人生を描いている。その中で共感できる話も多いし、そんなものなんかなあ、なんて思う作品もあり短い文章の中にそれぞれの人生を垣間見せてくれる。表題作の鉄道員は、電車の中で読むにはちょっと・・・。いい作品でした。
Posted by
Posted by
Posted by