UNIXという考え方 の商品レビュー
WindowsやmacOSと違い、UNIXという唯一のOSがあるわけではない。あるのは、設計思想であり、この本のタイトルにもなっている「考え方」である。 この本では、UNIXの根底にある考え方を9つの定理という形で紹介する。それらを大まかにまとめると、シンプルで無愛想な方が良い...
WindowsやmacOSと違い、UNIXという唯一のOSがあるわけではない。あるのは、設計思想であり、この本のタイトルにもなっている「考え方」である。 この本では、UNIXの根底にある考え方を9つの定理という形で紹介する。それらを大まかにまとめると、シンプルで無愛想な方が良い、その方が長い間役に立つ便利なソフトウェアが書けるという感じであろう。 説明されている考え方は、人の直感に反するものも多く、実際、多くのエンジニアに揶揄されアンチが多いのも確かである。しかし、UNIXのひとつの実装と言っても良いLinuxは、今やクリティカルな企業システムにも多用されているし、現代のデジタル社会を支えるソフトウェアの多くは、UNIXという考え方から出てきたものが多いのも事実である。好き嫌いはともかく、半世紀前のUNIXの設計者達が、ソフトウェアの本質も見抜いていたことは驚嘆に値する。
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「小さな部品をたくさん作り、組み合わせていく」、「できるだけ早く試作して、ユーザーの反応を得る」などの考え方は、「オブジェクト指向」や「リーンスタートアップ」、「アジャイル開発」に通じるものがあり、とても納得しながら読み進めていくことができました。 OSというものに、あまり親し...
「小さな部品をたくさん作り、組み合わせていく」、「できるだけ早く試作して、ユーザーの反応を得る」などの考え方は、「オブジェクト指向」や「リーンスタートアップ」、「アジャイル開発」に通じるものがあり、とても納得しながら読み進めていくことができました。 OSというものに、あまり親しみを持つことができなかったのですが、本書を通じて、設計思想を垣間見たことでUNIXに対して親しみを持てそうです
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アジャイルな開発が主流になった今だから本書に書かれた定理、哲学は普通の感覚だけど、この本が書かれた当時では異質だったと思う。それだけに、読みながら鳥肌が立ちました。ちいさくシンプルに美しく、先端技術だけではなく、基本スキルや考え方がいかに大切か学びました。本の題名はUNIXとなっ...
アジャイルな開発が主流になった今だから本書に書かれた定理、哲学は普通の感覚だけど、この本が書かれた当時では異質だったと思う。それだけに、読みながら鳥肌が立ちました。ちいさくシンプルに美しく、先端技術だけではなく、基本スキルや考え方がいかに大切か学びました。本の題名はUNIXとなっていますが、開発者としていかに立ち居振る舞うか、技術者の持つべき哲学書のような本です。若いエンジニアには絶対読んで欲しい本です。
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今となっては当たり前の事 忘れてしまっていた部分もあるので読んでよかった そういった基本となることを思い出させてくれる良本 書かれた年代を考えると凄いと思う この考え方が、OSだったりアジャイルに引き継がれていたりするのはやはり感慨深い 一番引っかかったキーワードは、「独自技術症候群」 学習目的以外の独自技術はやめたほうがいい
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UNIXで大切にしている概念をひとつずつ丁寧に説明している。タイトルでとっつきにくい印象を受けるかもしれないが、やさしい言葉で説明されている。 こういった海外の技術書は英語独特の表現や冗長な言い回しが多い傾向にあるが、本書はまったくそういうことはなく、素直に読める。日本語訳もわか...
UNIXで大切にしている概念をひとつずつ丁寧に説明している。タイトルでとっつきにくい印象を受けるかもしれないが、やさしい言葉で説明されている。 こういった海外の技術書は英語独特の表現や冗長な言い回しが多い傾向にあるが、本書はまったくそういうことはなく、素直に読める。日本語訳もわかりやすい。 UNIXをすこしでも触ったことのある人なら読める本。
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ソフトウェアは、小さく、少ない機能で、柔軟性、移植性を持って書き、人との対話よりも、ソフト同士の連結性を重視して、書くべし、、、というUNIXの思想を具体的事例を交えて説いてくれる。2001年の本だけれども、今でも生き残っているOSの根源的な考え方なので、通用するのがむしろとてもおもしろい。技術の背景にある思想が学べるというのがとても好きだと気付かされた。 # ずーっとかばんに入れていて、他の本がスタックする原因になっていたのでだけれど、腰を据えて読み始めれば2時間ぐらいで読めた、、、。
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20190813読了 UNIXの考え方について書かれた本。 小さなプログラムや効率より移植性を重視するなど、UNIXの設計の考え方について書かれており、モノづくり全般に応用出来そうなものも多いと感じた。 敢えて一言で纏めるなら、将来は分からないという前提に立って開発すると言った...
20190813読了 UNIXの考え方について書かれた本。 小さなプログラムや効率より移植性を重視するなど、UNIXの設計の考え方について書かれており、モノづくり全般に応用出来そうなものも多いと感じた。 敢えて一言で纏めるなら、将来は分からないという前提に立って開発すると言ったところか。 あとは人間による3つのシステムの話が印象的だった。 プロダクトや組織が生まれて広まるまでの過程と共通するものがあると感じた。 ・第1のシステムは追い詰められた人間が作る。無駄がなくて革新的なシステム ・第2のシステムは第1のシステムで証明されたアイデアを用いて作るシステム。正しいけど遅い。拡大するフェーズ ・第3のシステムは第2のシステムで火傷した人が作る。両者の最良の特徴を組み合わせる。目標はこの第3のシステムを作ることだが、第1、第2の過程を経ない限りここには到達できない。
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UNIXの考え方を通してソフトウェア工学の指針が理解できた。 オブジェクト指向プログラミングはこの考え方の延長にあったんだなぁと繋がった感じ。
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感想ブログを書きました https://blog.a-know.me/entry/2019/02/14/084742
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限りなくシンプルで美しく。 その理念は、ありとあらゆるものを超えていく。 この書籍はUNIXのファンなら知っている理念とその詳細について紹介している。 他の書籍でも参考文献として挙がることが多かったので目を通してみた。 真理を突くものは、いつの年代になっても色あせないものになるのかなと思いました。
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