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少年H(上巻) の商品レビュー

3.8

27件のお客様レビュー

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2014/06/17

昭和戦前から戦後のH少年の体験記ってかんじでしょうか。 いろいろと批判があるようですが、フィクション(小説)と考えるならばとてもおもしろい作品だと思いました。 小説の中のHは生き生きして昭和という時代の少年像を映し出しているようで私は好きでした。 (上・下読破)

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2014/01/23

いつもは素晴らし絵のついた旅行記で見せてくれるかっぱさん。 話題になっていたのは知っていたけれど、なんとなく敬遠していたけど、借りてみたら、やっぱり造り物より実際に体験した方の戦争のお話しはすごいと思った。 辛かっただろうに、どこか胃がいたくなるような書き方はせず、読みやすい。 ...

いつもは素晴らし絵のついた旅行記で見せてくれるかっぱさん。 話題になっていたのは知っていたけれど、なんとなく敬遠していたけど、借りてみたら、やっぱり造り物より実際に体験した方の戦争のお話しはすごいと思った。 辛かっただろうに、どこか胃がいたくなるような書き方はせず、読みやすい。 私たちみたいに、戦争を体験していない世代は、是非読むべき一冊だと思う。 妹尾さんは、幕の内かなんかで、その自由奔放ぶりにショックをうけたんだけど、その臨機応変ぶりの基本を見た気がした。 神戸在住の方は読んで、真に迫るものがあると思う。 確かに、彼の母親にはイライラする時がある。 私も結構きれいごとを言いがちなので、気をつけなければならないと思った。 父親は賢いヒトである。 それに当時の大人の戦争中は正直に言えなかったけどという本音や、戦争中と後の態度がころっと変わるヒトの存在など、リアル感がすごいと思った。 上巻での父親の生田川埋立の自然に対する人間の暴挙に対してのコメントのシーンは、わたしには印象的。 下巻では、母親にいら立つ少年Hにわかめのようにしなやかに生きろとアドバイスをする友達も、今の戦争を体験していない同世代ができるアドバイスではないと思った。 また、戦後に看板屋で文字の修行をしたというのが興味深かった。 それに、オペラの舞台芸術家のデビューのきっかけとなる藤原さんのアリアとであったのも戦争中であったとか。 神戸出身者とかっぱさんファンで他の本も読んでいる人には、楽しめる伏線が効いている。 元から、かっぱさんの文字は読みやすいと思っていたので、スティーブ ジョブスの講演の「点が線になる」、おそらく無駄な体験は何もないの一例であると思った。 私も、辛い時でも頑張りたいと思った。

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2013/11/03

Hは昭和5年生まれ、まさに戦争中に子供時代を過ごした。戦争中の日本の庶民の暮らし方がよく分かる・・・

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2013/09/25

映画化されるということで買ってみた。けっして悪くはないが、良くも悪くも小学生の作文レベル。そういう設定と言ってしまえばそのとおりなのだが、小説としての深みはない。戦争のことを斜に構えてみている少年Hには違和感。戦争が終わった今だからこそ、そんなセリフがはけるのだ!本当に当時そんな...

映画化されるということで買ってみた。けっして悪くはないが、良くも悪くも小学生の作文レベル。そういう設定と言ってしまえばそのとおりなのだが、小説としての深みはない。戦争のことを斜に構えてみている少年Hには違和感。戦争が終わった今だからこそ、そんなセリフがはけるのだ!本当に当時そんなことを考えていたのか!、と突っ込みたくなった。それでも小学生だからこその戦争の受け止め方があって、それはそれで新鮮に思えた。下巻は買わなくてもいいかな。

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2012/11/20

・11/19 読了.それにしてもこの人、子供の頃のかなり昔のことをこんなにも鮮明に覚えてることが驚異だ.事実と違うとか論争にもなったようだけど、そりゃあうろ覚えのことも当然あるだろう.当時の新聞の記事もここまで正確に覚えてるはずがないから、しかも空襲で記録や資料が焼失してるだろう...

・11/19 読了.それにしてもこの人、子供の頃のかなり昔のことをこんなにも鮮明に覚えてることが驚異だ.事実と違うとか論争にもなったようだけど、そりゃあうろ覚えのことも当然あるだろう.当時の新聞の記事もここまで正確に覚えてるはずがないから、しかも空襲で記録や資料が焼失してるだろうから、恐らくこういった内容だったという推測で書いてるのだろうけど、そうだとしても子供の頃のことをよくここまで覚えてるものだと驚いた.

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2012/08/11

戦争をテーマにしたドラマや映画をいくつ見ても、 実際の戦争を知らない私はいつも 「そんな酷い状態だったのか…」とア然としてしまいます。 この小説では、 人だけではなく馬や二宮金次郎像にも召集令状がきたり、 列車から海側の風景を見る事が禁止されたり、 防毒マスクや国債を無理矢理購...

戦争をテーマにしたドラマや映画をいくつ見ても、 実際の戦争を知らない私はいつも 「そんな酷い状態だったのか…」とア然としてしまいます。 この小説では、 人だけではなく馬や二宮金次郎像にも召集令状がきたり、 列車から海側の風景を見る事が禁止されたり、 防毒マスクや国債を無理矢理購入されたれたりと、 言論統制や配給ぐらいしか把握していなかった庶民に対する規制が、 実はそれ以外にも非常に多かった事に驚きました。

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2011/11/11

小学校の時の読書感想文の為に買った本。 当時は本嫌いで、所々読んで書いてたけど… 身の回りの鉄・銅の回収、空襲後の警報、新聞記事の矛盾、、、 読んでみると、歴史だけでは学べない実際の戦争を感じられた。

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2011/04/21

上下二巻です。 戦争の真っただ中の世界を小学生から中学生になっていく少年の目を通して描かれたものです。 作者の実際の経験談を描いています。 ちょうど作者の誕生日が亡くなった祖父の誕生日と近いこともあって興味深く読みました。よく話されている戦時中の教育内容よりももっと細やかに描か...

上下二巻です。 戦争の真っただ中の世界を小学生から中学生になっていく少年の目を通して描かれたものです。 作者の実際の経験談を描いています。 ちょうど作者の誕生日が亡くなった祖父の誕生日と近いこともあって興味深く読みました。よく話されている戦時中の教育内容よりももっと細やかに描かれているので手に取るように当時の学生の気持ちが理解できます。 悲惨である戦時中の日常ですが、それでも子供たちの生きる力のが輝いているのに救われます。

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2011/04/16

あれ、中学ぐらいの時に読んだ気がする・・・ま、いいか。 少年「H」の視点から書かれた戦争体験記的なもの。 戦争時の酷さがありありと書かれている。 これを読んでると今に生きていてよかったと本当に思う。

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2011/03/28

戦時の神戸を小~中学生の”H(エッチ)”の視点から描いた作品(上)。刻々増していく圧力と「正しい」ことが不明瞭な社会の中で、必死に自分を納得させようとする人々、様々な迷いや怒りを抱えた人々の生活が、素朴かつ鮮やかに描かれていると思う(素朴すぎて切なさが際立つ)。アカ狩り、外来語の...

戦時の神戸を小~中学生の”H(エッチ)”の視点から描いた作品(上)。刻々増していく圧力と「正しい」ことが不明瞭な社会の中で、必死に自分を納得させようとする人々、様々な迷いや怒りを抱えた人々の生活が、素朴かつ鮮やかに描かれていると思う(素朴すぎて切なさが際立つ)。アカ狩り、外来語の排除、召集を逃れた兄さんの自殺、洋服屋を営む父親の逮捕、クリスチャンへの周囲の視線…おばあちゃんが私の年齢だった頃の日本。後世の私たちに選択肢を増やしてくれた「再建」の世代に、「ありがとう」と言いたくなった。

Posted byブクログ