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瞳・元気 KINGDOM(10) の商品レビュー

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2011/02/14

私が小学生の頃、祖父の入院先の病院で、見舞い時間の長さに飽きはじめた私に母が買ってくれたのが、花とゆめとの出会いでした。 その時はその号のみで、ちゃんと本誌を買いだすのはそれからずいぶん後になってからのことですが、掲載されていた作品の中で、記憶に残っていたのが「瞳・元気」でした。...

私が小学生の頃、祖父の入院先の病院で、見舞い時間の長さに飽きはじめた私に母が買ってくれたのが、花とゆめとの出会いでした。 その時はその号のみで、ちゃんと本誌を買いだすのはそれからずいぶん後になってからのことですが、掲載されていた作品の中で、記憶に残っていたのが「瞳・元気」でした。 (ちなみに別荘に行く話で、響が岩場から落ちてスカート真っ赤になっちゃう回だった) 大人になった今にして読み返すと、なんというかずいぶんイタい…というか、小中学生の女の子が、「私がマンガ家になったらこういう話を連載して云々…」みたいな、未熟な妄想の中の設定のみをひたすらひたすら描きなぐったような話ではある。作者も読者も若かったからこそできたんだろうなーと。 従兄弟に強姦されてから男性恐怖症になった主人公、学園の自治を取り仕切る生徒会、親に愛されず、人工授精で産み落とされたヒーロー、まわりに隠れて同棲するふたり、ラブラブのふたりに容赦なく襲い掛かる様々な困難…。手をかえ品をかえ絶望させられる主人公を救い、救われ、愛が深まっていき…。 作者はその後も似たような話を書いているのですが、女の子が可愛くて強い、という一貫性はずっと持ち続けていて、そこが、未だに根強いファンがいる理由かなと思います。 お話はまったくフィクションで、設定もまったく時代錯誤だけれども、色あせず輝く魅力も確かにあります。不思議な作品です。

Posted byブクログ